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【遊戯王/全編無料】CSで「完全後手型十二獣」を使ったお話

⒈はじめに

めっちゃおひさしです。きりみです。ファンデッカーです。
加筆ではなく新規のnoteを書くのは、かなり久しぶりです。1年くらいnote放置してしまいました汗(モチベはあるんだけど、時間がね)。
数々の失踪、書く書く詐欺を経たお久しぶりの投稿となりました今回、筆をとったのは地元の大人気CS『145CS』に参加してきたからに他なりません!
第7回となる今大会、初のマラソン形式ということもあり、僅か数日でキャンセル待ちが発生するほどの盛況ぶり。地元のみならず県外のプレイヤーからも注目をされていたことが伺えます。
今回はそんな145CSで私が使った【十二獣】についての感想や反省点を記録に残そうと思います。
先にネタバレとなりますが、今大会私の力不足もあり結果は振るわず実績は残せていません。
今季やれる!という話ではなく今戦うならこうする、と言った方向性でのお話となりますのであらかじめご容赦ください。

2024.10.13

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・デッキに関する質問
・デッキ制作の相談
・noteの表記ミス   などなど

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☆以前書いたCS参加デッキのnoteです!


【テーマ名】またはその大多数
《カード名》
「コンボ名、通称」または不特定少数カード
〈ターン表記〉その他など

2.何故【十二獣】を使ったのか

今回大会で私が【十二獣】を使用した理由は大きく2点。
1点目は大会形式です。今大会は予選・決勝の区別のない「マラソン形式」、参加者は全7回戦を戦い、最終的に1〜52位までの順位が全員につけられます。
つまり最大7マッチ分、安定したパフォーマンスを発揮できるデッキを選択する必要があります。
これにはデッキのみならず、使用者のパフォーマンスも加味しなければならないと私は考えました。145CSでの最大戦績がベスト8である私は、今までCSで7マッチをこなしたことはありません。事実、全勝で勝ち上がった予選最終戦とトナメ1回戦では集中力とスタミナが切れ、呆気なく負けてしまったという苦い思い出があります。
2点目は運要素、先攻後攻の問題です。
試合数が多いということは、当然先攻後攻を決める回数が7回あり、全試合先攻をとれる確率は1/128です。絶対に後攻が発生します。
現環境最強の【ライゼオル】は先攻盤面の再現性の高さ、妨害数をとってもピカイチのデッキであり、並のデッキで後攻からまくりにいくことは困難です(そもそも手持ちにそんなパワーの高いデッキがないです)。
上記2点を踏まえたデッキ選択をする必要があります。

直前の公認大会や調整会では【ラビュリンス】の使用を検討していました(デジャヴ)が、先の2点についてやはり先手を取っても引きムラが生じる点、後手がより一層厳しい点、などを踏まえ最終的にお留守番とさせていただきました(デジャヴ)。
他の選択肢としては、お気に入りの【海造賊】や制限復帰を果たした【真竜】がありはしたのですが、正直なところ今の環境のパワーに、というか【ライゼオル】に対抗しうるほどのデッキパワーはないのが現実です。
【十二獣】もこれらと一緒に選択肢として検討はしていたのですが、《十二獣ドランシア》1枚の復帰だけでなんとかなる程のパワーはありません。
誘発受けが良く後手からも【ライゼオル】の破壊耐性、チェーン破壊、処理時無効を突破できるようなワンチャンのあるデッキがないものかと頭を悩ませる日が続きました。

それから数日。
『二兎(にと)を追うものは、一兎(いっと)をも得ず』、これが私の答えでした。

「よし、先攻を捨てよう」

二兎を追うものは、一兎をも得ず
byラビーナ

⒊デッキレシピ

第7回145CS

ニューロンでデッキコード「1ahtpsk」と検索すると出てきます!
面白い!知らないコンボ!と思ったらいいね👍もお待ちしてます!

3-a.デッキコンセプト

①【十二獣】の自由枠の多さを活かす
②  後手型の利点
③  使用者の疲労軽減

この点を踏まえてカードの採用、デッキ構築をしています。

2-b.デッキ構築の流れ

今回主役の【十二獣】は【十二獣】モンスター1体の上に重ねる形で【十二獣】XモンスターをX召喚できるという共通効果を備えており、実質メインデッキの十二獣モンスター全てが1枚初動になります。そのためメイン戦は【十二獣】モンスター×10枚+サーチ札4枚の14枚が初動、そしてその他26枚〜が自由枠となります。
145CSの特徴として様々なデッキタイプが乱立し分布がバラつくことは明白でしたので、残りの枠にはより多くの対面を見ることのできる汎用カードを採用する必要があります。
今回はより汎用的に使える札をメインに投入、対面を選ぶカードをサイドに投入することを基本のスタンスとしました。

○なぜ後手型なのか?
今回後手型を選んだ理由は以下の3点です。
・『じゃんけんによる運要素の排除』
・『後攻特化による無駄なカードの排除』
・『使用者の疲労軽減』

1つ目の『じゃんけんによる運要素の排除』は初手の内容とじゃんけんによる先攻後攻の不一致を軽減する目的があります。
現代遊戯王では先攻なら「初動+誘発貫通札」後攻なら「手札誘発or捲り札」を握っているのが理想的ですが、ことメイン戦においてはこれらの不一致が起こります。誠に残念ながら【十二獣】というデッキにおいてこれは負けに直結しうる事案です。ちょっと引きが噛み合わないから、といって濁すためのお茶を入れている間に天に召されてしまいます。
後手型とすることで、じゃんけんを無視して手札の内容と手番の一致を容易にし、後手捲りに10割のパワーをさけるようになります。加えておまけですが相手の【マルチャミー】系をほぼ腐らせることができる点も美味しい点です。
後手デッキとしては前環境王者【天盃龍】が名高いですが、10月の規制によってその分布を大きく減らしてしまいました。【天盃龍】退場によりプレイヤーから後手デッキへの警戒が薄れているこの瞬間だからこそ、後手型のデッキを握るチャンスではないかと考えたのも1つの理由です。

2つ目の『後攻特化による無駄なカードの排除』はEXデッキや自由枠へのカード採用についてです。
元来【十二獣】のEXデッキには各【十二獣】Xモンスターの他《FNo.0未来龍皇ホープ》セット、《無限起動要塞メガトンゲイル》などを採用するのが一般的でした。しかしこれらは比較的先攻での置物としての役割が大きく、かつ後者はエクシーズ対面になんら耐性を持たないことから思い切って不採用とすることで枠を捻出、《天霆號アーゼウス》を3枚フル投入しています。このカードが3枚使用可能になったことは、このデッキを組むにあたって最も影響があったことは間違いありません。

ワンチャンデッドネーターを抑え込める?
アグリゲーター「呼んだ?」
ライゼオルで一撃(涙)

次にメインデッキの自由枠についてです。
まず初めに手札誘発(モンスター)の枚数を可能な限り絞り、空いた枠に羽ライストなどの捲り札を可能な限り積み込みました。
これは対面によって刺さり方の異なる誘発よりも、確実に面を取りに行ける捲り札に重きを置いたためです。加えて【ライゼオル】では素引きの《ライゼオル・クロス》を先に貼ることで誘発をケアすることが可能であるため、より信頼度の高い罠の誘発2種をフル投入しました。特に《聖王の粉砕》は《無限泡影》と違い先出しの《ライゼオル・デッドネーター》による対象逃しを受けない点も優秀でした。

ほぼ止められない誘発

なお、このカードはデメリットがあるため手札から使う際には注意が必要です。このデッキでは《灰流うらら》《S:Pリトルナイト》《FA-ホープ・レイ・ランサー》(①の永続効果のみ適用可能)が該当するので、発動順、発動後のプレイに気をつけて下さい。

最後に3つ目の『使用者の疲労軽減』についてです。このデッキは元々の誘発受けが良く、回し方がシンプルです。以下が基本プランです。

①誘発で相手を妨害する
②捲り札で相手の妨害を崩す
③【十二獣】Xモンスターで攻撃する
④《天霆號アーゼウス》で蓋をする

多少捲り札の発動順を考える必要はありますが、手札誘発は予め打ちどころを決め、展開にも必要以上に考える時間を取らないことで体力を温存し、7回戦を戦い切ることを目指します。ちょっと変わってますが一応『後攻型のメタビート』と私は認識して使っています。

○「十二獣の強み」とは?
【十二獣】は全てのモンスターが1枚初動として機能するテーマです。そのため自由枠が多く汎用カードに枠を割きやすいのは前述の通りです。よって理想としては初動1枚+妨害・捲り札4枚+1枚で相手を迎え撃つことになるので手数が豊富で柔軟な対応ができます。
《十二獣ワイルドボウ》の存在から《天霆號アーゼウス》着地が容易であり、その過程にモンスター効果の発動を挟みません。これにより《ライゼオル・デッドネーター》の破壊効果起動させず、除去効果の発動をすることができます。4素材でX召喚をすることも可能なため《ライゼオル・クロス》の効果無効を残している場合であっても【十二獣】モンスター1枚から盤面を捲れる可能性を秘めています。
実際は汎用カードによる妨害も加味しなければいけないため完全に1枚から捲ることは難しいですが、後攻に特化した構築になっているため再現性は高く、《天霆號アーゼウス》の維持も可能です。
またオマケのような話ですが【十二獣】自体が9期出身の古いテーマであるため、各モンスターの効果について熟知しているプレイヤーが今現在少ないことも多少追い風であると感じていました。

これらの理由から先攻札を廃した、完全後手型の十二獣デッキを握ろうと考えました。

2-c.カード解説

大きく分けて採用カードは4つに分類し主なカードを解説。

①【十二獣】カード
②誘発・捲り札
③その他カード
④サイドデッキ

①のカード群

キリ番解説①

○メインデッキ

・《十二獣サラブレード》
①は場に出た時、手札の【十二獣】カードを1枚捨てて1ドローする効果。コストではなく処理時に捨てるため《灰流うらら》などを受けても損しない点がちょっと優秀。
実は隠れたこのデッキのメインエンジンであり、手札に被ったモンスターを捨てて有効牌を探しに行くのはメインプラン笑
②は守備貫通付与とシンプルながらも自身の【十二獣】最高打点と噛み合った効果。
貴重なダメージソースです。

午年の正統派イケメン枠

・《十二獣ヴァイパー》
①は場か手札から対象としたXモンスターの素材になる効果。スペルスピード2であるため、コンバットトリックとして運用できる他、自身の攻撃後に場の【十二獣】モンスターの素材になることで相手へのダメージを増加、ニビルのカウントを進めずにX素材を増加させることができる。
②は所謂〈次元斬〉が使えるようになる効果。
古き良き効果ながら①の効果と合わさることで奇襲性に優れ、破壊耐性持ちの除去に重宝する。特に戦闘効果破壊に耐性のある《ライゼオル・デッドネーダー》を、ダメージ計算後に発動するこちらの効果にチェーンをゆるさない形で除去できるのはかなりの強み。
小ネタですが②は強制効果なので必ず除外が行われます。また《十二獣ヴァイパー》が複数枚素材に含まれる場合は、その全てがダメージ計算後にチェーンを組む形で発動します。

キリ番「発動回数はちゃんと数えような」

巳年の怪しいイケメン枠

・《十二獣ラム》
①は破壊時に【十二獣】モンスターを完全蘇生する効果。重ねて出したXモンスターも正規召喚扱いなのでなんでも蘇生できます。見た目に似合わず【十二獣】の過労死枠で、〈未来龍皇〉や〈メガトンゲイル〉が出せるのもこの羊が姉御にしばかれているおかげ。破壊場所を問わないため、全盛期の9期には《ドラゴニックD》で手札から破壊して蘇生効果を使ったこともしばしば。
②は罠カードへの対象耐性を持たせる効果。昔はあまり使われませんでしたが、近年は《無限泡影》影響から優先して素材に選ばれるほど重要な効果。一応ターン1がないので素材のある限り無効にできます。

未年のショタ枠

・《十二獣クックル》
①は破壊時に【十二獣】カードを墓地からデッキに戻す効果。狙って使うことは少ないですが《十二獣ドランシア》や《十二獣の会局》を戻したりします。
②は《十二獣ラム》のモンスター版。
素材数に自信があるならデッドネーターと我慢比べしてもいいかもしれません。

今回の採用理由は打点で《十二獣モルモラット》に勝る点と、耐性の使いやすさで《十二獣ラビーナ》に勝る点です。

トサカがあるので酉年の男のコです

・《十二獣の会局》
【十二獣】の初動兼貫通札。フィールドのカード1枚の破壊と引き換えにモンスターをリクルートする効果。永続ゆえ毎ターン使用して継続的にアドバンテージを稼げますが、自身を対象に破壊し使い切りにできるのも面白い点。着地狩りに弱い現【十二獣】にとって貴重な後続供給手段と言えます。
②効果から後続を供給しつつ自身を破壊することで、X素材の追加も狙えます。

ラビーナの姉貴...

○EXデッキ

・《十二獣ドランシア》
固有効果はフリーチェーンで表側のカード1枚を割る効果。見た目とは裏腹に慎ましやかな効果を見せてくれる《十二獣ドランシア》でありますが、この度2024.10.1より2度目のお勤めを終え、制限での復帰を果たしました(感涙)
《十二獣ドランシア》復帰により【十二獣】は能動的な妨害を手に入れると同時に、様々な展開パターンを使用できるようになりました。
そもそも後述する《十二獣ライカ》や《十二獣タイグリス》は墓地に対象に取れる【十二獣】が存在しないと効果をつかえませんが、《十二獣ドランシア》で、初動とした《炎舞ー天キ》を破壊すればこれを容易に満たすことができるようになります。
改定の度に姉御の帰りを待ち侘びていた身としては本当に涙を禁じ得ません。言わずもがな、今回【十二獣】を握った最大の理由です。

辰年の姉御

・《十二獣ライカ》
固有効果は墓地蘇生。蘇生したターン中は効果無効になりX素材にできない制限が課せられますが、戦闘は問題なく行えます。
《十二獣サラブレード》を蘇生させ、このカードの上に《旋壊のヴェスペネイト》を重ねることで4100ものライフカットが狙えます。
場合に応じて、蘇生したモンスターとで《S:Pリトルナイト》をリンク召喚し、手軽にカードを除外することもできます。
実は《十二獣ブルホーン》亡き今、まともにX召喚できる可能性の高い唯一のモンスター。

戌年のわんこ系少女

・《十二獣ワイルドボウ》
デッキの根幹を担う一枚。固有効果はダイレクトアタックできる効果。おそらくみなさんが1番見覚えのある【十二獣】かと思います。《天霆號アーゼウス》を出す為に《十二獣ライカ》と合わせて出張することも少なくはありませんでした。
あまり知られていませんが、《天霆號アーゼウス》が足元にも及ばないほどの全体除去効果を持っています。

亥年の弓兵


・《十二獣タイグリス》
固有効果はX素材の供給。《十二獣サラブレード》で捨てたモンスターを自身の素材にして打点上昇や追加効果を狙っても良いし、なんと《天霆號アーゼウス》に直接X素材を供給することも可能です。他にも一度墓地に行った《十二獣ドランシア》を《十二獣ライカ》で蘇生し、このカードで後からX素材を供給することで相手ターン中に使える1妨害を構えることもできます。

寅年のうるとらがーる


・《十二獣ハマーコング》
『「十二獣ハマーコング」は1ターンに1度、同名カード以外の自分フィールドの「十二獣」モンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。』
未だかつて、こんなにもシンプルかつ洗練されたテキスト欄が、果たして遊戯王には存在したのでしょうか?一切の無駄を排した《十二獣ハマーコング》のテキスト欄から感じ取れるのはある種の覚悟にも似た何か。その姿は先攻という甘えを捨て去った、このデッキそのものを体現していると言っても過言ではありません。
後手型十二獣は《十二獣ハマーコング》そのものであり、《十二獣ハマーコング》こそが後手型十二獣なのです。
感動のあまり毎回1番最初にX召喚しています。

下敷きの申年

②のカード群

キリ番解説②

○誘発(モンスター)

誘発(モンスター)

○POINT
・話題の《マルチャミー・フワロス》は対面によって効き目がバラけるため不採用。
・《灰流うらら》《ドロール&ロックバード》は妨害兼〈指名者〉2種に代わるGケア札。
特に〈ドロバ〉は《十二獣サラブレード》などのドロソで後から引いても間に合う為3投。
・《屋敷わらし》は誘発への指名者よけ、《ライゼオル・プラグイン》の他、このデッキの致命的な弱点である《賜炎の咎姫》の着地狩り対策のため採用。唯一対面を選ぶタイプのカードなので自由枠。

○誘発(罠)

誘発(罠)

○POINT
・《レッド・リブート》は《天霆號アーゼウス》への《無限泡影》やサイド後の《次元障壁》への回答札。
・《聖王の粉砕》は止められにくく、手札から打てるため《天霆號アーゼウス》との相性も○
その後のデメリットを加味しても、場合によっては伏せない使い方もあり。
・《無限泡影》は誘発を重ね引きしているのであれば1枚残し、自ターンの初めに《ライゼオル・デッドネーダー》又は《No.41泥睡魔獣バグースカ》に当てるのが基本プラン。

○捲り札(魔法)

捲り札(魔法)

○POINT
・【ライゼオル】対面を意識し、バック除去を5枚フル投入。モンスターは《無限泡影》+《禁じられた一滴》でケア。
・環境で《神の宣告》や《サイバース・ディセーブルム》の様な発動無効が流行っているため、《ライトニング・ストーム》をより強く使える&3枚入れられるためお得。

③のカード群

・《炎舞ー「天キ」》
言わずと知れた獣戦士族サーチ魔法。
初動を握っている場合でもあえて発動し、相手の《灰流うらら》を吐かせたり、《ドロール&ロックバード》誘って《増加するG》よ有無を確認したりします。
100アップが地味に優秀であり、キルラインを下げてくれる他、このカードで《十二獣サラブレード》をサーチ、召喚すると《S:Pリトルナイト》を1700打点で簡単に除去できます。
難点は【ライゼオル】対面の後手でサーチとして機能しなくなる点。《三戦の才》を満たせると前向きになりましょう。

ファイヤーフォーメイション

・《強欲で貪欲な壺》
【十二獣】の同期にして、言わずと知れた最強ドロソの一角。全てが単体初動として完結している【十二獣】以上にこのカードを強く使えるデッキを私は知りません。
基本的に《十二獣サラブレード》やこのカードで解答を探しに行くプレイスタイルなので、できれば先に《炎舞ー「天キ」》などで《灰流うらら》の確認をすませたいところ。

十二獣とズッ友

・《閃刀機ーイーグルブースター》
このデッキの守りの要。あらゆる効果に対してチェーン発動することでモンスターを守ることができます。後手型故に〈指名者〉を採用していないための代用的な位置付けですが、あちらよりカバー範囲は広いです。
このカードの存在から、基本的にこのデッキの【十二獣】XモンスターはEXモンスターゾーンに出しています。
このカードを引いている場合、ほぼ確実に《天霆號アーゼウス》がターンを跨いで帰ってくるので、このカードの有無が勝敗に直結するくらいには強かったです。
【閃刀姫】のプロ曰く《禁じられた一滴》等のチェーンで処理時に墓地の魔法が3枚を越えれば追加効果を適用できるとのことなので、覚えておいて損はないと思います。

子 鷲 寅 卯 辰 巳

・《天霆號アーゼウス》
みんなご存知親の顔よりよく見たアーゼウスさん。今回姉御と共に緩和、なぜか無制限になってました。「でも流石に3枚入れないでしょ」という声を聞き、ほな3投するかぁと思ったのがこのデッキを組んだ2つ目の理由です。
Xモンスターが戦闘を行なったターンに重ねてX召喚できる効果外テキストを待ち、基本的にこの方法で出されます(ちなみに私は正規召喚したことがあります)。
①の効果はフィールドのカードを全て墓地へ送る効果。同一チェーン上の発動制限もない名実共に最強の効果です。
②の破壊をトリガーに素材を供給する効果。忘れがちなこの効果ですが《閃刀機ーイーグルブースター》で生きて戻ってくることも多く使える場面も多いです。一応自爆特攻でも反応するので覚えておくとお得です。

名誉機械族十二獣


・《旋壊のヴェスペネイト》
11期に登場した名誉【十二獣】モンスター。
採用するか迷ったカードでしたが、これがあることでキルパターンが増えるため、改めて採用に。〈ビーステッド〉系に相打ちを取りつつ後続の供給手段となれる点もちょっと優秀。

蜂年🐝

・《FA-ホープ・レイ・ランサー》
永続効果の500ダウンとバトルフェイズ開始時に攻撃表示モンスターの効果を無効にする効果、モンスターを戦闘破壊した時に素材を取り除いて再度攻撃できる効果を持つ。どの効果もライフカットに時間のかかるこのデッキでは重宝する効果。
召喚条件は魔法罠の多めなこのデッキなら満たしやすく、攻撃後《天霆號アーゼウス》を重ねられる点はこちらにしかない利点。
そしてこのカード最大の強みは種族が獣戦士族であること。これによりメインデッキの【十二獣】モンスターのサポートを受けることが可能です。つまり実質【十二獣】です。
〈守備貫通〉〈罠耐性〉〈モンスター効果耐性〉〈次元斬〉をそれぞれ会得することが可能です。唯一〈次元斬〉だけ、戦闘破壊後に強制的に除外処理を挟んでしまうため、③の効果が不発になってしまう点は注意。

今日から君がブルホーンだ!

・《S:Pリトルナイト》
比較的自由枠としての一枚。前述の通り《聖王の粉砕》との相性は悪いが同じく相性の悪い《灰流うらら》などを打点に変換する目的としても採用。

EX自由枠

④のカード群

モンスター

○POINT
・基本的に対面を選ぶタイプの誘発をサイドデッキへ投入。
・《ダイナレスラー・パンクラトプス》は着地狩りに弱いこのデッキの純粋な手数。今後《十二獣の会局》の枚数が増えれば抜ける可能性もあり。

魔法

○POINT
・《発禁令》は誘発ケアの他、対面を確認してから発動できるカードであるため《ライゼオル・デッドネーダー》を無力化できる。
使い方は《閃刀機ーイーグルブースター》との相互互換の様な立ち位置
ただし《No.41泥睡魔獣バグースカ》に対しては無力。
・《冥王結界波》を採用できるのは同じ後手デッキである【天盃龍】にはないポイント。《No.41泥睡魔獣バグースカ》の対策や、《ディメンション・アトラクター》適用下で《禁じられた一滴》と差別化できる。

⒋デッキ解説

4-a.小ネタ集

ここまでのカード解説で触れたり触れてなかったりする小ネタ等をまとめていきます。

・小ネタ①〈初動率〉
皆さん大好き初動率のお時間です。
43枚中【十二獣】モンスターは10枚、サーチカードは4枚で初動14枚体制なので初動率は①の様になります。また、ギリギリ《強欲で貪欲な壺》を初動カウントする場合は②の様になります。
③についてですがこれはサイチェン後、《炎舞ー「天キ」》を2枚抜く場合の12枚初動です。
比較的高い初動率ですが、あくまでも数字の上であり事故る時は事故ります。また事故については初動欠勤の他に3枚以上【十二獣】が来てしまい、誘発まくり札が不足する場合もやや事故と言えるでしょう。

キリ番解説③

・小ネタ②〈初動2枚のキルパターン〉
ライフカットが遅いデッキであることは前述しましたが《天霆號アーゼウス》が生きて帰ってきた場合はその限りではありません。
パターンとしては初手に《十二獣サラブレード》を、後続の初動となれるカードを次のターンまでに握っている想定です。
《天霆號アーゼウス》で盤面を更地にしてターンが返ってきた場合、このターンの《天霆號アーゼウス》の3000打点は必ず通ります。その場合残りのライフは5000に見えますがそれは間違いです。実際には前のターンに《天霆號アーゼウス》が成立している=《十二獣ワイルドボウ》のダイレクトアタックに成功しているので5000-1600で残りのライフは3400です。
ここで任意の【十二獣】から《十二獣ライカ》を出し墓地の《十二獣サラブレード》を蘇生、《十二獣ライカ》に重ねる形で《旋壊のヴェスペネイト》を出せば1600+2500=4100でキルライン到達です。4回目の召喚特殊召喚なので〈ニビル〉も飛んできません。
ポイントとして《天霆號アーゼウス》の素材から《十二獣サラブレード》を必ず外しておいてください。蘇生先が必須です。

・小ネタ③〈随時追加予定〉

3-b.不採用カード

・《十二獣モルモラット》
①は召喚時にテーマカードを墓地に送る効果。
《十二獣の会局》に対応していないのがちょっと残念。今回はこの効果を積極的に利用したい場面が少なく不採用。
②は今となってはインクの染みですが、【十二獣】というデッキが環境で猛威を振るっていた、かつ今現在このカードが制限に指定されている原因です。
現代風に言うなれば《十二獣の会局》1枚から召喚件を使わずに《十二獣ドランシア》+《塊斬機ダランベルシアン》やリンク値4の出力がどんなデッキでも可能になります。平成のデモンスミスといっても過言ではないでしょう。

子年の戦犯

・《十二獣ラビーナ》
①は破壊時に【十二獣】カードを回収する効果。《十二獣の会局》も回収できるため有効な場面もあるが同じ破壊がトリガーであれば《十二獣》ラムが優先されがち。
②は魔法カードへの対象耐性を持たせる効果。《無限泡影》と対になる《禁じられた一滴》が対象に取らないため泣いてます。
これらの理由から優先度が低く今回は不採用。

卯年ヒャッハー枠


・《十二獣の方合》
①はフリチェでデッキから素材を加える効果。素材によって打点や効果の変動する【十二獣】では奇襲性が高く、コンバットトリックとしての運用が期待できる。
②は【十二獣】限定の《貪欲な壺》。EX消費の激しい【十二獣】のリソース回復手段の一つ。主にこちらだけを狙って《十二獣モルモラット》で落とすこともしばしば。
今回は罠カード故の遅さと《十二獣モルモラット》不採用のため、こちらも採用なし。
手札の魔法罠を捨ててX召喚できる《FA-ホープ・レイ・ランサー》とは好相性。

おっきい顔はリトスアジムD

その他魔法罠は選考外のため割愛

⒋まとめ

ここまで読み進めていただいてありがとうございます。
ここからは
①CSの戦績
②デッキの感想
③今後の展望
④デッキ案

を述べてまとめにかえさせていただきます。

①CSの戦績
CSの戦績は以下の様になりました。

第7回145CS

2-4-1の総合39位と残念ながら結果はふるわず負け越してしまいましたが、7回戦完走とオンリーワンデッキ賞獲得は無事に達成することができました。
肝心の【ライゼオル】対面については残念ながら負けてしまいましたが、妨害を乗り越えて盤面を返すこと自体は何回かできました。しかし、その先のリソース勝負で負けたことが多かったです。
1枚からの動きが強い上、展開のついでに《メレオロジック・アグリゲーター》の無効を打たれることがやはりきつく、誘発や守りの札が間に合わないこともありました。やはり最新環境テーマは盤面の立て直しもリソース回復もとても強かったです。
少ない勝ち星ですが【真竜】と【天盃龍】戦は勝ち越せました。【真竜】とは懐かしの9期対決、【天盃龍】は後攻デッキ対決とどちらも譲れない戦いで楽しかったです。
私のプレイの甘さで落としてしまった試合もあったため、試行回数を直前に稼げなかったことが悔やまれます。
余談ですがCSで「《天霆號アーゼウス》を《墓穴の指名者》で無効にされる」と「《増殖するG》で殴り殺される」の2つの実績を解除しました。

②デッキの感想
長年待ち望んだ【十二獣】を再び使えたという喜びがとても大きかったです。また、久しぶりに後攻デッキを握ったため、自分は後手捲りが好きだったな、というのも思い出すことができました。と、まあ個人的な感情はここまでにして、実際問題【十二獣】はやっていけるのか?という点。はっきり言うと残念ながら今はかなり厳しい状況です。そもそも着地狩りに弱い中、テーマ内の貫通札となる《十二獣の会局》が制限カードになっており、1妨害を踏み越えられない、もしくは再展開が難しい状況に立たされることが多いです。《十二獣ドランシア》も制限に復帰したものの、ほぼ使い切りで終わってしまう様な状態。テーマ内だけで安定した妨害を立てることはなかなか難しく、汎用札や誘発込みで妨害をしていくしかありません。
この様に現状の課題点は山積みですがチェーンブロックを組まずに4素材アーゼウスの着地にたどり着けるというのは、やはりこのデッキならではの強みだと感じています。またテーマ自体の誘発受けもかなり良く《増殖するG》を《ドロール&ロックバード》で弾けたりとドロー系誘発への耐性もかなり強めです。こういった強みを構築やプレイングで活かせるように頑張っていきたいです。

③今後の展望
ここまでネガティヴキャンペーンが続いていますが、一方で希望もあります。ご存じマスターデュエルでは一足早く《十二獣ドランシア》と《十二獣の会局》が無制限に緩和されており、来るOCG1月改定ではこれに倣って完全解除の流れが妥当ではないかとの声も聞こえています。正直もっとやばいカードが暴れているこのご時世ですから解除することに特段危険性はないはずです。これらの緩和があって初めて【十二獣】はスタートに立てると思っています。ただしモルモラットてめぇはダメだ。
またもう一つの可能性として『十二獣新規』の実装が挙げられます。なぜこの時期に緩和したのか?という疑問も持たれた今回の10月改定、その一つの可能性が1月通常弾への【十二獣】新規の収録です。根拠としては同期の【水晶機巧】【マジェスペクター】【竜剣士】がここ1〜2年の間で新規をもらっている点です。9期の強化もそろそろ大詰め。【十二獣】出番はそろそろではないでしょうか?どんなデザインの新規がもらえるのか楽しみですね。
一応【十二獣】は干支一周分カード化されてネタ切れの状態です。そのため新規があるとしたらどんなカードになるだろうか?と考えると楽しみでなりません。Xモンスターのメインモンスター化、1枚に2人1組で描かれるツーマンセル型、【A宝玉獣】の様な【裏十二獣】的デザイン、はたまた十二支の昔話に登場するネズミに騙された『猫』を13番目として迎えるのなんかも面白いかもしれません。想像は膨らむ一方で、まだ見ぬ【十二獣】新規を待ち侘びて、私は年明けを待とうと思います。
しかしながらこれはあくまで想像のお話。現実となるまでは今の【十二獣】と向き合わなければいけません。
今後ウチの【十二獣】は、気になる後攻札や誘発の性能評価のテストベッドとして使っていく予定です。他にはシングル戦の公認大会へ持ち込むのも楽しいかもしれません。実はマッチ戦での1本目の勝率はかなり高く、シングル戦は結構得意です。私は残念ながら参加できませんが大阪の公式大型イベントもシングル戦ですのでデッキに悩んでいる方、よかったらご検討はどうでしょうか?

④デッキ案
最後に【十二獣】を考える過程で仮組したデッキ案について軽く触れます。

【エンゲージ採用型】
・元々採用している《閃刀機ーイーグルブースター》に加え《閃刀起動ーエンゲージ》を採用したタイプになります。《閃刀機ーイーグルブースター》を安定供給する他、中盤以降ギリギリドロソとしても使えたらラッキーと言ったイメージ。4枚目の《無限泡影》として《閃刀機ーウィドウアンカー》もピン刺しました。

閃刀魔法採用枚数

→デッキ内の魔法カードが多いこともあり【閃刀】魔法の使用感はとても良かったのです。しかし【十二獣】メインモンスターの着地後《次元障壁》や《魔砲戦機ダルマ・カルマ》を受けてしまった際に貫通札にも妨害にもならず、弱点の根本的解決にはならない印象でした。

【ライゼオル出張型】
・メインモンスターの【ライゼオル】2種とEXデッキに《ライゼオル・デッドネーダー》《メレオロジック・アグリゲーター》を採用した型。CSでの入賞報告があった構築をベースに《浮幽さくら》をサイドに採用してみました。

ライゼオル出張枚数

→先攻でも《ライゼオル・デッドネーダー》+《十二獣ドランシア》と複数妨害を立てつつ誘発も多数抱えられるため悪く無い印象。
後手では不足する《十二獣の会局》の代わりとして着地狩りに対する回答となる場面や《メレオロジック・アグリゲーター》の無効効果を使ってから展開できる点も流石環境テーマのギミックと言った強さでした。
デメリットとしてはどちらもXテーマなので《次元障壁》への回答にならない点、加えて【十二獣】単体ではあまり刺さらなかった誘発が刺さる様になると言った一長一短な面も見られました。またデッキパワーとしては結局純正の【ライゼオル】には劣ってしまうというのが悲しいところでした。
気になる《浮幽さくら》ですが、試した結果《No.103 神葬零嬢ラグナ・ゼロ》の様な代用となるモンスターが普通に出力されてしまい、対応されてしまいました。決して弱くは無いですが、結局この1枚でどうにかなるものではない、かつ2枚目以降がかなり腐りやすいため普通に他の誘発の方が強いと思いました。永続やフィールド魔法を使うからどうしても《ライゼオル・デッドネーダー》が無理!という場合はアリかもしれません。

また違う型を試したら追記しようと思います!

⒌終わりに

【十二獣】の後攻特化デッキ、お楽しみいただけたでしょうか?
今はまだ厳しい状況ですが独自の強みや拡張性のあるとても良いテーマです。今後の強化もありますし(虚言)この先も長く遊んでいけるテーマだと思います。
またこの記事をきっかけに、後手デッキを組んでみたい、【十二獣】面白そう、自分も重ねてエクシーズしたいと少しでも思っていただけたなら本望です。マイナーカードに幸あれ。


P.S.ちなみに地元には【一獣】(いちしし)という白いデッキを使っている人もいまして、貸してもらったんですが「十一獣」少ないはずなのにべらぼうに強くて泣いちゃいました。
辰年だけで良かったんや......

※類似するレシピ、展開ルートを事前に考案、使用していた方がいた場合、当記事にその方のオリジナリティを否定する意図はありません。

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