見出し画像

心の拠り所が欲しい人へ。

仕事や人間関係に追われ、めまぐるしく時間が過ぎる毎日の中を生きていると、自分にとっての「心の拠り所」を持つことの大切を身に染みて実感する。

精神的な疲れを癒してくれたり、今日も明日も頑張ろうと思える「心の支え」のような人生の指針が自分の中にしっかりとある人は強い。

人によってはそれが家族であったり友人であったり、恋人であったりするかもしれない。あるいは、音楽やゲーム、マンガといった趣味や娯楽の類かもしれない。

しかし、自分の心を癒したり体の疲れを取り除いてくれるのは、いつも自分の心の中にあることだけは確かである。

心の拠り所を持つことは、くだらない人間関係や楽しくもない仕事で疲れきった心を癒すためにとても効果的だ。人生はある意味ゴールのないマラソンのようなものであり、人は休まずにずっと走り続けることはできない。

心の拠り所は、人生というマラソンを走るための武器であり、心を守るための最大の防御でもあるのだ。


心の拠り所=自分の居場所

人は誰しも何かしらの拠り所を持っている。自分には何もないと思っている人でさえ、自分でも気づかないうちに何かを心の支えにしているものである。

人生は一見単純に見えて、実はとても苦しいものでもある。思い通りにいかないことはたくさんあり、ストレスが溜まることもいっぱいある。心は常に振り回され、精神的に参ってしまう人も少なくない。

心の拠り所を持つというのは、ある意味「自分の居場所を持つ」ということでもある。人は自分の居場所があると思えば強くなれるが、居場所がないと思うと精神的に弱くなってしまう。


迷いと決断が心を疲弊させる

私たちは毎日の生活の中で、実にさまざまな選択と決断を迫られている。

自分ではパッと決めているような小さな選択の一つひとつでさえ、無意識の脳の領域でものすごいエネルギーとパワーを消耗しながら決断を下しているのだ。時には迷いながら、悩みながら、苦しみながら。

決断にかかる時間が多ければ多いほど、それに伴い自分の心への負担もどんどん大きくなっていく。そうして、人は迷うことで心に負担をかけ、精神を摩耗していくのだ。

FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグは、「決断の回数を減らすため」という理由から毎日同じ服を着て生活しているという。重大な決断を下すときに、脳や精神が疲れていては判断を間違ってしまうかもしれない。

そうした事態を回避するため、できるだけ日々の決断の回数を減らし、本当に大事なことのみに集中する。きっと、忙しく生きる現代人に必要なのも、迷いと決断の回数を減らすことなのだと思う。

忙しい毎日を過ごしていると、ふとしたときに自分にとっての心の拠り所となるような場所がほしくなってくる。それこそ自分の居場所というやつだ。自分にとって安心できる場所を持つことで、人は迷いや悩みといった感情からも心を解放することができる。

心の拠り所は、日々の疲れを癒すためにも必要なものであり、毎日の選択と決断で疲弊した精神をほぐしてくれるものなのだ。


現実逃避できる場所(心の拠り所)を持つ

おそらく、多くの人にとっての心の拠り所は、自分のことを理解してくれる人がいる場所だろう。そこは自宅だったり、友人との集まりの場だったり、あるいは職場だったりするかもしれない。

もしくは、二次元の世界であるゲームやネットの中やマンガの世界に自分の居場所を見つける人もいるかもしれない。ゲームや漫画、アニメや映画といった虚構の世界は、現実の世界の逃亡場所でもあるからこそ人気がある。まさしく心の拠り所である。

二次元の世界に入り浸っていると、もっと社会や現実の人間関係を大事にしたほうがいいと言われることもあるだろう。だが、自分にとっての現実逃避の場所は一人ひとり違う。

それと同じく、心の拠り所となっている場所や生きがいを感じる場所も一人ひとり異なっている。他人の居場所が自分の居場所ではないように、心の拠り所となる場所は自分が好きに選択していいのだ。

自分の心が癒される場所であれば、そこが自分の居場所であり、本当に大切にすべき領域でもある。そうした場所を一つでも持っていれば、人は少しだけ強くなれる。世間の目、周りの雑音、批判や罵声といったものからも身を守ることができる。

綺麗事だと思われるかもしれないが、人は信じるもの、愛するもの、安心できる場所、理解してくれる友人のどれか一つがあるだけで、自分らしく生きていけるのだ。

特に現代社会は情報や批判や中傷で溢れかえっている。そんな世の中で強く生きるためにも、心の拠り所を持つことが大切になってくるのだ。


自分を信じることが大事

趣味やスポーツの世界では「諦めが肝心」とよく言われる。たしかに、いつまでも一つのことに執着するよりも、どこかの段階で見切りをつけて諦めることも人生では大事である。

しかし、人生そのものはどんな状況や環境になったとしても決して諦めてはいけない。人生には「諦める」という選択肢はないのだ。

自分の心を大事にし、情報や社会に振り回されずに自分自身を信じていれば、いざというときに心の拠り所に逃げることができる。

疲れたときは快楽に逃げるのではなく、自分自身の聖域に逃げ込む、といった感じだ。だが、自分の心の中に拠り所をつくるには「自分を信じること」が必要だ。

自分を信じていなければ、他人の言動により自分の言動が振り回され、何が正しくて何が過ちなのか、何が善か何が悪かという選択ですら間違ってしまう。

矛盾しているかもしれないが、人の心を乱し、惑わせ、疲れさせるのはいつだって「人」であり「他人」なのだ。そしてそれは、「自分を信じていない自分」も該当する。

他人と一切関わらずに生きていくことはできないが、自分を信じ、心の拠り所を大事にし、疲れたときは安心できる場所へと逃げ込むことで、過度に周りに振り回されることもなくなるだろう。


心の拠り所を作る方法

心の拠り所は自分を守るためにも役立つ。精神的に弱い人の多くは、心の拠り所となる場所を持っていないことが多い。その多くは作れないのではなく、作り方がわかっていないケースがほとんどだ。

実際、心の拠り所となる場所は自然にできるものではなく、自分の意思で作ろうと努力しなければならない。そして、一度心の拠り所を持つことができれば、今までよりも精神的にタフになることができる。

ここからは、心の拠り所を作る方法について考えていく。


自分の居場所は自分で勝手につくっていい

心の拠り所は、唯一自分らしくいられる場所である。でも、それは何も外の世界にだけあるわけではない。心の拠り所は自分の心の中に、自分で作ることもできる。

たとえば、自分が理想とする人物を誰か思い浮かべてみよう。実際に現実の世界に存在する人でもいいし、ゲームや漫画の中に存在するキャラクターでもいい。自分が「こうなりたい」と思う人物を思い浮かべるのだ。

そして、その人物を自分のロールモデルとして心に住まわせ、何か行動するときや迷ったとき、悩んだときに「この人ならどうするかな?」と考えてみるのだ。

ロールモデルというのは簡単に言えば「お手本になる人」のことであり、ロールモデルを心の中に住まわせることで、あらゆる場面での人生の指針となってくれる。もちろん、心の拠り所にも。

これは友達や恋人がいない、家族とも疎遠になり、職場にもうまく馴染めず、どこにも自分の居場所を感じられない人におすすめの方法だ。心の拠り所は自分で勝手に作れるものなのだ。


心の中のロールモデル

そもそも、この世界には自分の居場所が自然と用意されているわけではない。いつだって居場所は自分で見つけるものなのだ。

たとえ社会の中や家庭の中、ネットの中などに自分の居場所がないとしても、自分で勝手につくればいい。社会や人間関係の中につくるのが難しいのなら、自分の心の中に作ればいい。

自分の心は自分だけのものだ。心になにを入れて、なにを排除するかは自分の自由である。それなら、心の拠り所としてロールモデルとなる理想の人物を心に入れ、その人と一緒に生きていけばいい。

矢沢永吉の名言の中に、「俺はいいけど、YAZAWAがなんて言うかな?」という言葉があるが、これこそまさにロールモデルを心の中に住まわせている例だ。

心の拠り所は自分で自分の心の中につくれる。心の中のロールモデルが、心の拠り所となって支えてくれるのだ。


心の拠り所が自分をほんの少し強くする

心の拠り所を持つために自分を信じることは難しい。実際、私も「常に自分を信じられているか?」と聞かれれば胸を張って答えられないのが事実だ。しかし、自己不信の状態になると、人は不安や恐怖、迷いや悩みといった負の感情に心を支配されてしまう。

そうなると身も心もズタボロに引き裂かれ、自分自身をも見失ってしまう。私は、こうした負の感情から自分の心を守るためにも、心の拠り所を持つことを決めた。

心の拠り所を持てば、自分を信じることができる。自分を信じることができれば、心の拠り所を持てる。自己信頼と心の拠り所は表裏一体だ。どちらかひとつを持てば、もう一方は自然と自分の前に現れる。

常に選択と決断に迫られ、心が疲弊している現代人に本当に必要なものは心の拠り所だ。それが自分自身を守り、癒し、慰め、元気づけ、不条理と不合理と矛盾だらけの世界で闘い、ゴールテープの見えない人生というマラソンを走り、精神的に強く生きていくための武器となる。

心の拠り所を持っていない人は、そんな場所を一つでも見つけてみよう。自分の居場所がないのであれば、自分の心の中に拠り所を勝手につくってみよう。きっとそれだけで、ほんの少し強くなれた自分に出会えるはずだ。

********

記事の感想や質問はTwitterのDMや質問箱、メールなどでご連絡ください。Twitterのフォローもよろしくお願いします。

********

【Twitter】
Follow @ddd__web

【Instagram】
https://instagram.com/ddd__web

【質問箱】
https://peing.net/ja/ddd__web

【メール】
uw.liberty.d0618@gmail.com

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?