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ツール・ド・おきなわ2023 振り返り
はじめに
いつからだろう? 「ツール・ド・どおきなわ」を目指すようになったのは…。
前回大会(2022)で人生初の完走を果たすことができたのに、あれで終わったはずなのに、人の欲望は果てがないわけで、いつの間にか次の目標は「シード権の獲得」にアップデートされていた。
無謀な挑戦であることは100も承知。
ただ、仕事・家事・育児に追われる毎日とは別に夢中になれるものが欲しかった。それも結婚式を挙げた思い入れのある地でできるのだから。
妻と娘には沖縄旅行が「オプション」になってしまって申し訳なく思うが、小学校にあがるまでのあと数年ワガママな旦那の無鉄砲に付き合ってもらえたら嬉しいな。
レース準備
前回大会同様相変わらず家事・育児・仕事に追われる身なので本格的なトレーニングは9月〜11月までの2ヶ月強の期間に1日2時間のインターバルとLSDの短期集中で取り組んだ。
育児に伴い筋力アップしたものの(主に抱っこ移動で)、残念ながらFTPは昨年から変化なし(232w)。そこで、今回は禁じ手「機材ドーピング」に手を出すことにした。
導入したのはこちらのポリウレタン製軽量チューブ。
ホイール外周部が前後合わせて100g以上軽くなったことからヒルクライム時のケイデンスが向上した。
本当はさらに前後のディスクローターを160mm -> 140mmに変更したかったものの時間を取れず断念。
100kmスタート地点にて
数日前からウォッチしていた天気予報が覆ることはなく、雨中のレースになることを予感。
幸い「棚ぼたシード権」(*1)を獲得していたらしく並ばずに前の方からスタート出来る。これて落車に巻き込まれるリスクが軽減できたかな。
朝9:00…、まだ雨が止まないが覚悟を決めて自分の軽量化を済ませ、防寒具を脱いで軽めにアップを開始。
(余談だが、8:30以降にならないと仮設トイレにペーパーが補充されないので注意!!)
するとすぐに雨足が強まってきたのでたまらず雨宿りせざるを得なくなった。
結局満足にアップもできないままシード選手もスタート準備の時間帯になってしまった。
(*1) 自力でシード権を取っていないのに繰り上げで50以内のゼッケンが配布されること。
![](https://assets.st-note.com/img/1699966256540-iUzoZKEr7b.jpg?width=1200)
レース展開
スタート~普久川の下り
案の定アップが不十分なせいかスタート直後の登りの途中で呼吸が苦しくなりペースをあげれない。先頭集団からはぐれてしまった。
その後、小集団に乗って普久川ダムへ向かう平坦の海岸線で懸命にローテを回すも前方の集団は見当たらない。
呼吸の苦しさは回復せず普久川の登りではペースを落として脚の合う4人のグループで淡々と登った。
この時既に同カテゴリーの選手らに抜かれていったため、シード権争いには絡めなくなったであろうことを実感した。
完全に経験不足、雨の中でのアップ段階からの失敗が大きい。
案の定、レース後にStravaのセグメントを見たところ、昨年の方が速かった。
今年の目標は達成できそうもない。
だが、ここで腐るわけにもいかない。
目標を自己ベスト更新と安全に帰ることに切り替えて再び自分を鼓舞した。
学校坂~宮城
普久川の下りまでのマイペース走行が幸いしたのか呼吸の乱れが治ってようやくエンジンがかかってきた。
学校坂のヒルクライムでは自己ベストを更新。
気分良く周りの選手を追い抜いて行く。
ただ、後方から集団がくることはなく、宮城関門を過ぎるまでは一人旅となった。昨年はここ(宮城)で両腿を攣ってしまったわけだが今年は全く問題ない。
もしやレベルアップした? いや、気温が低く発汗が抑えられただけか。
宮城~羽地の登り前
宮城関門を過ぎたあたりだろうか?
後ろから小集団がきたのですかさずドッキングさせてもらった。
皆さんスキルが高いようでスムーズにローテが決まる。
いい感じのペースで慶左次近くまで進んだものの、その後は脚が限界の方もおられて筆者を含む数名で集団を牽引することに。
慶左次のボトルゾーンとその後の登り区間ではボトルの要・不要、脚の残り具合等それぞれの都合で一旦分解してしまったが、結局この集団で羽地の登り前まで進むことができた。
背後から「とうとうここまできたかぁ~」と聞こえ、筆者と同じ時に同じ感情を抱く同士に思わず笑みが溢れた。
羽地の登り~ゴール
勾配が上がりいよいよ登り区間に入った。
まだ余力が残っていたため集団の先頭まで上がり、さらにコンタドールを真似たダンシング術で引き離しにかかる。
自分でも信じられないことにこの局面で300wを超えるパワーを叩き出していた(すぐにタレたが)。
勾配が緩んだところでシッティングに移行し斜度が上がったら再びダンシング。
「早く終われ」という気持ちと「まだ続いてくれ」という気持ちとが交錯するなか余力を出し切り頂きに到達した。
その後、攻めのダウンヒルもゴール前スプリントも無しにゆるポタペースで小さな達成感と大きな悔しさを抱きながら地味に静かにゴールゲートを通過した。
ゴール後
ゴール後はすぐに手荷物を受け取りに行き防寒具を着込む。脚の疲労感や身体のダルさはそこまで無かったが雨中のレースですっかり冷え切ってしまった。
気になるリザルトは…。
昨年から10数分短縮の3時間10分台。
とりあえず自己ベストを更新できたのでよしとしようか。
しばらく別カテゴリーに参加したショップのチームメイトを待ちながら余韻に浸った。
使用機材
フレーム: Pinarello Prince disk 2019
コンポーネント: ULTEGRA R8000
ホイール: ULTEGRA C36
タイヤ: Continental grand prix 5000
チューブ: Ridenow TPUチューブ45mm
リザルト
時間: 3時間10分台後半
平均速度: 31km/h
平均パワー: 171w
最大パワー: 627w
平均ケイデンス: 84rpm
最大ケイデンス: 124rpm
身長: 170cm
体重: 57.3kg
よかったこと・よくなかったこと
よかったこと
カーボローディングが成功 (レース1週間前〜3日前まで体内グリコーゲンを枯渇させ、その後炭水化物を大量摂取)
ウォーターローディングが成功(レーズ前日にポカリスエットを飲みまくる)
TPUチューブに交換したことでケイデンスが向上
棚ぼたシード権が得られていた
「命大事に」ダウンヒル
積極的にローテーションに参加して集団を牽引できた
よくなかったこと
雨のためアップが不十分な状態でレースに臨んでしまった
スロースターターな自分の特性もあってエンジンが掛かったのが遅すぎた
天気のせいもあって羽地まで「守りの走り」しかできていなかった
気温が低いのにアームウォーマーを忘れる
気温が低いのにボトルを2本も持って走っていた(1本で十分だった)
おわりに
悔しさが残った今大会であったが、その分レース後の脚の疲労はなく充実した観光ができて家族にも満足してもらえたはず。
また来年も戻ってくる。今度こそリベンジだ!!
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