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ツール・ド・おきなわ2024 140kmへの挑戦 その4 リザルト


リザルト

既に各媒体で公開されている通り、結論から言うと全選手DNS。レース前日に100km以上のコース上に土砂崩れや陥没、冠水箇所が見つかったため全カテゴリ50kmに変更してスタートさせるとのアナウンスがあった。
一年間この日のためにアルコールは勿論、炭水化物や脂質の食事制限に励んでいたこともあって、アナウンス直後は嬉しさが込み上げて来た。
だが、名護の受付会場に着いてゼッケンを受け取ってからは戦う気力は消え失せてしまった。今年は無理するなってどっかの誰かが言ってくれたんだろう。
レース当日は別カテゴリーにエントリーしていたパパ友と名護のスタート会場に向かい、待機時間に歓談したり記念撮影。
今までの過程を経てスタート地点に脚を着けることができただけで、心は不思議と満たされた。
既にモチベーションは皆無だったためスタート地点では最後尾に並んだ。
ふと周りに目をやると入門バイクがチラホラあることに気付く。一部を除く大多数は自分との戦いなのだから身の丈にあった好きなバイクで駆けるのが一番かっこいいよな〜。ふとパリ五輪で話題になった「無課金おじさん」の顔が頭に浮かんだ(笑)。
最後尾に並んでいると前方が慌ただしくなる。
どうやら50kmのレースも中止となったらしい。
どこかホッとしている自分がいる。

50km変更してからの名護のスタート地点

2人だけのツール・ド・おきなわ20km

中止がアナウンスされてからは預けた荷物を受け取りに名越市役所に向かう。その途中にチームメイトとバッタリ遭遇した。「残念でしたね」とお互い声をかけるもその表情はどこか柔らかい。
ここでも歓談やら写真撮影で楽しんでいたが雨足が強まってきた。20km先のホテルからは自走してきたのでボチボチ帰らねば。
パパ友との帰路で国道58号線の大通りに入ってからはお互い有り余る体力を消耗すべく過酷なスプリント合戦を繰り広げ、悔しさを爆破させた。
そこに方向を同じくする同志が自然と加わる。いい歳したおっさん達が土砂降りの中疾走するのは周りから見たら滑稽かもしれない。ただ、当事者としてはなんか楽しかった。
最後は筆者とパパ友だけが残り、2人だけの「ツール・ド・おきなわ20kmオープン」は勝者も敗者もDNFもなく無事に幕を閉じた。

最大限に絞った身体

おわりに

なぜロードバイクに乗り続けるのかと問われたら「挑戦し続ける人生でありたいから」と答えることにしている。生活する上で仕事・家事・育児を頑張るのは当たり前。それとは別に夢中になれるものが欲しかった。
父親の思い出を聞かれた娘に「家でダラダラしてる」なんて答えさせたくもない。
彼女の物心着くまではこの趣味を細く永く続けたいところだ。

ホテルに着いたら、有難いことに妻が風呂を用意してくれていた。ついでに娘も一緒に風呂に入れてから、スマホに手を伸ばすと、ここ数年自転車を離脱していた友人からの架電に気付く。直ぐに折り返してからの長電話。終わる頃には雨が上がって遠くに青空も覗かせていた。
こうなればホテルに缶詰するのは勿体無い。
近場に家族を連れてお出かけすることに。
レース自体は残念だったが、つくづく筆者は幸福なことに気付かされた。改めてそれを実感できたのだから良しとしよう。

最後に、土砂崩れや道路が陥没した地域では日常生活にも影響が出ていると聞くので、早くの復興を願う。

古宇利島のハート岩


娘と古宇利島でおデート

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