鳥取に移住した理由を改めて考えてみる(1)

2024/06/07
夕方、1本の電話があった。
鳥取県庁の方からだった。
昨年、一昨年と鳥取県内で実施されていたワーケーションにスタッフとして参加した事から、「ワーケーション事業で移住した方に関しての調査」とのことでの確認の連絡だった。

そういえば、地元の人と話をしてると
よく聞かれるのが、
「なんで鳥取に移住?」
という質問。
そうか、こちらの人にとっては
不思議なんだな…と。

鳥取という地に縁もゆかりもない。
知り合いが1人いたが、親戚はいない。
大山という「日本百名山の1つ」の山があり
SC鳥取(現:ガイナーレ鳥取)というサッカーチームがある。
日本の秘境で新幹線はなく
鳥取と島根がよく間違えられて
間違えられても修正せずに話が進んでいく。
トリピーというゆるキャラがいるが
全国的にはマイナー(でもゆるキャラ会では超ベテラン)。
県の人口が東京の1つの区くらいにも関わらず
空港が2つもある謎の県。

そんなところに単身で来るのだから
不思議に思う人がいてもおかしくはない。
そんで、常に長袖を着ているもんだから
「なんかやらかした」か「体になんか描いてある人」
もしくは「流刑民」と思われているのかも知れない。
(そんな事を表情に出さず、地元の人は優しく接してくれる)

ということで、改めて
なんで鳥取に移住したのかを考えてみることにした。
話が長いので、お時間ある人はお付き合いください。
(3話分くらいになりそうです。目次4以降は後日)


鳥取との出会い

時は2004年。
Yahooが街中でモデムを無料で配りまくり
家庭にインターネットが普及し始めた頃の話。
まだSNSはなく、掲示板的なもので交流をしていた時代。

大学の遊びサークルで始めたサッカーを
社会人になってもやりたいなと思い
サッカーチームを探して掲示板を色々調べていた。
とはいえ、サッカーが上手いわけではないので
できるだけ
・立ち上げたばかりチーム
・初心者多数のチーム

を探していた。
その中でそれっぽいチームを発見!
(この話の詳細は後日、違う形で)
ネットで色々やりとりをして、実際に主催者に会ってみたら
主催者とその仲間が「鳥取県民」だった。

これが鳥取との最初の接点となる「出会い」。

このチームで話をしていると
珍しいことに当時J2やJFLのチームを応援する
かなりマニアックな集団だった。
そんな中で「鳥取にもサッカーチームがあるらしい」との話を聞く。
それがSC鳥取(現:ガイナーレ鳥取)だった。
まだまだ使い慣れないインターネットを駆使して
SC鳥取の情報を入手しようとするが殆ど手に入らない。
っていうか結果だけ見ても、どんなサッカーをしているとかは
全くわからないチームだった。
(JFLでも強いチームではなかったし)

ちなみに鳥取県民が立ち上げたサッカーチームは
勝手に「トリピーズ」という名前に変わっていた。
最初は意味不明なチーム名だと思っていたが
鳥取には「トリピー」というゆるキャラがいることを
後々知ることになる。

(この辺の話も後日)

移住を考えたきっかけ

・トリピーズという名前のサッカーチームで活動
・ガイナーレ鳥取
・ハワイという街があるらしい

くらいしか鳥取の事を知らない2011年
(ガイナーレ鳥取J2に昇格した年)
アレが起きた。

そう、東日本大震災

アレがきっかけで東京から脱出しないとヤバいかも知れない
と思うようになった。(細かい話は後日)

で、勝手に「東京(都内)脱出計画」なるものを作成するために
今まで好きでやっていた「オモシロ旅」を
「移住先を探す旅」にシフトチェンジしていった。
その時はまだ、アウトドアを本格的に始める前だったし
特にこだわったものはなかった。
ただ、「都内から離れる」のが目的だった。

2012年より山登り等のアウトドアを始めると
ちょっと自然に目がいくようになった。
とはいえ、
「山があるところがいいな」
「川があるところがいいな」
くらいのざっくりな感じ。
東京からは脱出したいけど、本気で場所は探していなかった。
その頃、遊び場として最適だなと感じていたのが「奥多摩」だったので
まずは「奥多摩拠点化計画」を山の仲間達と計画。

その後、「結婚」というものをしてみたので
この計画はしばらく凍結となる。

鳥取に初上陸

しばらく経って2015年
「奥多摩拠点化計画」は進まず
その隣の「飯能」の方が人がいなくて拠点として最適じゃね?
と思っていた頃の事。
前年、屋久島に行った時に岡山の子達と友達になった。
で、その子達に会いに岡山に行くことにした。

その時気づいた。
「あれ?岡山の隣(上)って鳥取やん?」

せっかくだから鳥取に行くことにした。
と言っても鳥取滞在時間約半日
こうなると行けるところも限られる。
(しかも飛行機で行くので、交通機関も限られる)

「砂場だな」

一択だった。
鳥取空港からバスに乗り
鳥取砂丘へ。

砂丘を堪能し、らっきょうバーガーを買って
砂丘で食べようとしたら、鳥に襲われたことは今でも忘れない。

普段選択しない「らっきょう」を買ったにも関わらず
食べる前に鳥に襲われ、らっきょうが砂に戻って行く姿は
今でも目に焼き付いている。

そして交通機関の接続の悪さ。
電子マネーが使えないとか
改札にまだ人が立っているとかも驚いたが
「岡山に行かれるんですね。急がれるんのであれば、特急を待つよりも在来線に乗って、途中で乗り換えをして、一度相生(兵庫県)に出て新幹線乗った方が早いですよ」
と教えてくれた駅員のおねぇさんの言葉は今でも忘れない。

「なんで隣の県に行くのに、兵庫県という第3国行く方が早いんだよ!」

・砂しかなくて
・便が悪くて
・Suica(電子マネー)が使えなくて
・どこ行っても現金支払いで
・時間潰せるチェーン店も殆どない。
・駅の目の前にあるアーケードも殆ど人がいない。

この街のどこが県庁所在地なのか全くわからない。
「池袋とか大宮より規模の小さいこの街が県庁所在地とは
マジで終わってる…」
ってのが初上陸した鳥取の感想。

ある意味散々で、ある意味オモシロネタが増え
本当に「陸の孤島なんだな」と体感した「初めての鳥取」。
「こんな場所に住むわけねぇ。住むなら岡山だな。」

と、鳥取移住は全く考えなくなった日でもあった。

<続きは後ほど>

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