【シリーズ・復活祭】アニメキャラが解説する「四旬節」~灰の水曜日編~
■はじめに
箒に乗り、空を自由に飛び回る、一人の魔女がいます。
紫の魔女服を身にまとい、美しい灰色の長い髪をなびかせる、誰もがその美貌にうっとりしてしまう、この美しい女性は誰でしょう?
そう、私です!
画像が大きすぎる?・・まあ、いいではないですか?
こんなかわいい女の子の画像なんですから。
初めまして。私はアニメ「魔女の旅々」の主人公、「灰の魔女」イレイナと申します。
「シリーズ四旬節」と銘打った特別企画、第一回の今夜は、私イレイナが「灰の水曜日」について解説します!
これの解説役は、灰の魔女である私を置いて他にいないでしょう。
15歳の若さで魔女になった天才の私ですから、解説はお手の物ですよ。
・・・まあ、本来ならそれなりの報酬をいただきたいところなのですが・・・
そもそも四旬節とは「キリストの受難を思い起こし、祈りと節制に努める自粛期間」ですから、今回は無償で解説して差し上げますね。
■灰の水曜日と「灰の式」
さて、2月17日は「灰の水曜日」でした。
灰の水曜日は、四旬節のスタートとなる日。復活祭(イースター)前の、日曜日を除く40日間が四旬節です。なぜ40日間?というと、これはイエスが宣教活動を始める前、40日間断食をしたことにちなみます。
復活祭は「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」なので、毎年日付が変わります。それに伴い灰の水曜日も毎年変わります。今年、2021年は、復活祭が4月4日、灰の水曜日は2月17日です。
この日を境に、典礼色も緑から紫になります。「回心」「償い」の象徴ですね。下の写真でも、神父様の祭服が紫色ですよね。
灰の水曜日には特別なミサが執り行われます。その特徴はなんといっても「灰の式」。
司祭が「あなたはちりであり、ちりに帰っていくのです」と唱えながら、灰を参列者の額に塗ります。
なぜ灰を塗るのか?それは、「土から出て土に帰っていく私たちが、四旬節の勤めに励み。罪のゆるしを受けて新しい命を得、復活された御子の姿にあやかることができるように」(女子パウロ会公式サイトより)
という意味が込められているのです。
ちなみにこの灰は、前年の「枝の主日(別名棕櫚の主日、受難の主日)」のミサで使われたナツメヤシなどの枝を燃やして作ります。
枝の主日については、いずれ別のアニメキャラの方が解説してくださると思います。枝の主日は復活の主日の1週間前、イエスがエルサレムに入城したことを記念し、こんな風にみんなで枝を持って、外でミサを始めます。聖書のシーンの再現をするわけですね。
こんな風に枝を燃やして灰を作ります。結構根気がいる作業です。まあ私なら、魔術で炎を起こせるので一瞬でできますけど。
ちなみに灰の水曜日ミサで読まれる聖書箇所は、ヨエル書「2:12~18,2コリント5:20~6:2、マタイ6:1~6,16~18 と全世界共通で決まっています。
■小斎と大斎とは?
灰の水曜日に信者がすることのもう一つに断食があります。とはいっても、完全に食事を抜くことではないのです。
そんなことしたら死んじゃいますもの。
この場合の断食は「小斎(しょうさい)」と「大斎(だいさい)」と呼ばれる、一種の食事制限です。
その内容は、
小斎→獣の肉を避ける
大斎→一日3食のうち、1食は十分に摂り、残りの2食は少量にする
というものです。
小斎は1966年以前は卵や乳製品も対象でしたので、だいぶ緩くなりました。どうせなら私の苦手なキノコを対象に入れてほしいものですが・・・
この断食を行うのは、灰の水曜日と聖金曜日(イエスが十字架にかかった日)の2回です。2回だけと考えれば、さほど厳しくはないですよね。
■おわりに
いかがでしたか?頭脳明晰、容姿端麗の私の解説、わかりやすかったでしょう?
こんな感じで、毎回四旬節にまつわる解説を様々なアニメキャラたちがしていきます。次回は、「四旬節で普段と何が変わるか?」ということについての解説があるみたいですよ。というかその前にエヴァンゲリオンの続きを早く書けって感じですよね。
さて、明日は次の国に向けて出発なので、私はこの辺でお暇させていただきます。
お相手は、冬の寒さも吹き飛ぶほどの美貌の持ち主、
そう、私でした!