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櫻井遥とは何者か?

初めまして。ライアと申します。
ハルカについて考察するようになってからというもの、号泣スタンプを使うことが増えました。あまり絵文字は使わないタイプだというのに。
突然ですが、これを読んでくださっている方はミルグラムをまだよく知らない方にハルカの罪を聞かれたとして、詳しく答えられますか?自分なりの考えはありますか?
「ハルカはいい子になって愛されるために人を殺した」と簡潔に答えることはできても、彼の心情も入れて詳しく時系列に沿って話すとなると難しいと思います。
なんとなく掴める気がするのに不確定な事項が多く、詳しくは分からない。
そんなハルカについて私なりの考えをまとめてみることにしました。
最後までお付き合いいただけると幸いです!

追記:自責的である理由について述べている文が見当たらなかったので足しました。


MILGRAMとは

https://milgram.jp/
10人の(広義の意味での)ヒトゴロシが収監されている監獄が舞台。
与えられた情報から彼らの罪を推測し、さまざまな基準に沿って「赦す」「赦さない」のどちらかを投票します。そして過半数の票が入った方を判決とし、それによって展開が変わっていくというプロジェクトです。
現在は二審が終了して三審を待機しているところです。三審はいつですか?
ちなみにトップバッターはハルカです。毎週震えて待てってこと?などと思いながらドキドキしてます。
今回は私の好きな囚人番号001番ハルカについて考察していきます。

考察について

執筆は基本的に自分でやっていますが、考察などは友人に手伝ってもらってできたものです。ハルカについて考えるにあたってたくさん助けてもらいました。ありがとうございます!
公式HP、MV、公式アプリのBlog(尋問)のスクショを貼ることがあります。
このnoteで貼っているスクリーンショットは全てMILGRAM管理委員会の著作物です。
無断での当該コンテンツの転用・転載・配布等は禁止しております。

ハルカの概要、前提

・家庭環境が悪く、自分よりできる人と比較されていた(全知全悩の「ちがうだれかと くらべられていた」などが根拠となります)
感情優先で優しい性格

公式Twitterより

・お金には困っていないお家で育っている
・彼は障がい(自閉症)を持っている
立ち絵でこちらと目が合っていないこと、歌詞に小学六年生以降の漢字が出てこないこと、二審の立ち絵で靴紐を結べていないこと、年齢や誕生日などをさらっと言えないこと、大声にびっくりしていること(聴覚過敏)、全知全悩のイントロの独特の動きなどが根拠として挙げられます。
大声に驚いているハルカはこちら(個人的に好きなので見て欲しいです)

『アンダーカバー』から見るハルカ

「アンダー 赦すなら共犯者 ひとりぼっち 愛を頂戴」
「ひとりぼっち 愛を頂戴」ってハルカの語彙っぽいなと思いませんか?
そうだとして、赦すなら共犯者…?
ハルカが共犯者って言葉を知ってるの!?というかなんで「赦すなら共犯者」って話が出てきたの?
「赦す=罪を認める、受け入れる」ってことだから共犯者なんだ!という解釈をしてしまいそうになりますが、それなら囚人全員に当てはまるのでは?その意味ならサビに入るのが妥当です。ハルカの枠を使う理由の説明がつきません。
思い出してください。他の囚人は「罪からのかくれんぼ(フータ)」とか「壊れたハート持って(ムウ)」とか「信じるだけでいいの(アマネ)」とか言ってるのにハルカは「赦すなら共犯者」なのはおかしいんです。
罪の要点、思想の根幹が端的に表された歌詞が出てくるのが流れなのに…
ということはこれもそうなんですね?
そしてこれもハルカの語彙だと考えていいんですね?
ならば「赦すなら共犯者」とは…?とここで先ほどの疑問に戻ることとなります。まず、なぜ「ハルカがなぜ共犯者」という言葉を知っているのか。
ハルカのお母さんが教えた?いやいや、それは納得いかないです。
その言葉より先に教えることがあると思いますし、後に詳しく触れますがお母さんはハルカを放置しています。
私は弱肉共食に出てくる三つ編みの女の子が「共犯者」という言葉を教えたのではないかと考えました。
この考えを中心にハルカについて考えていくこととなります。長くなりますが、お付き合いいただけると幸いです。

『弱肉共食』から見るハルカ

登場人物とハルカの関係

まずは登場人物とハルカの関係について見ていきたいと思います。
ハルカの母親

ハルカに似た少年(以後「少年ハルカ」と呼称)

三つ編みの女の子(以後「三つ編みちゃん」と呼称)

少年ハルカと手を繋いでいる女の子

怪獣

左側にいる怪獣

紫目人(誰を表しているのか私にはわかっていません。何か分かり次第追加させていただきます。これから出てくるかもしれないので置いておきます)

左下の人。誰だろう?

では、三つ編みちゃん、少年ハルカはハルカとどんな関係性なのかを考えていきます。
まずは少年ハルカから。
単刀直入に言うと、少年ハルカの正体はハルカの幼少期と考えて良いと思います。
確かに彼の正体がハルカの弟と考えると辻褄が合うように見えます。
でも、少年の正体を彼の弟として仮定すると、一つ不思議なことがあります。
家族構成を聞く尋問の回答になぜ弟がいないのか?

公式アプリのブログより

彼は上にもある通り、家族構成は「父、母、ハルカ」であると述べています。彼が本当に弟だとして、なぜ彼は家族構成の中から抜いたのでしょう。ハルカが殺したことによって死んでいるから?愛されていたから?
冒頭でも述べている通り彼は優しい性格です。死んでいるから、愛されていたからといって家族構成から外すことはしないでしょう。
他にも、殺した相手が嫌いだったのか?という質問に「嫌いかは分からないが羨ましかった」と答えています。

そして母親は女の子を望んでいました。それが分かる尋問はこちら

ハルカが幼い頃はハルカを愛そうと努力していましたが、結局愛することができず放置しています。
ハルカのお母さんは男の子を愛することができなかったので、弟がいたとしてもハルカと同じ境遇になっているはずです。羨ましいと感じるほど弟が愛されるとは思えません。
これらの理由から、ハルカに似た少年はハルカの幼少期だと考えています。

では三つ編みちゃんとはどんな関係なんでしょう?
ハルカは一人っ子であること、紙尋問で「家族は好き」と答えているのに、殺した人に対して「どうなんでしょうか」「うらやましいとは思っていた」と答えていて、好きとは言っていないことから三つ編みちゃんはハルカの友達だと考えられます。

ただ、三つ編みちゃんが血縁関係も何もない全くの他人だとして、ハルカが「羨ましい」と感じるくらい三つ編みちゃんに(ハルカの母親は)構うだろうか?という疑問が浮かびます。多分構わないでしょう。
となると、三つ編みちゃんはハルカの親戚なのではないかという仮説が立てられます。これは確定ではありませんが、自分の中では有り得る話だと思っています。

時系列

まずは時系列の確認です。
一番のサビ終わりで三つ編みちゃんに手を伸ばし、笑った後スポットライトが当たりそうになります。ハルカの下には三つ編みちゃんがいます。
なぜこのタイミングに三つ編みちゃんの死体があるのかはまだよく分からないです。

二番サビでは石を振って犬などを殺しています。(犬の首輪が見えるので)

ラスサビで幼少期のハルカをハルカが絞殺しています。

そもそも少年ハルカをハルカが殺すとはどういうことなんでしょう。
自殺していたとして、そんな描き方をするでしょうか?自分で自分の首を絞めていた?違う手段を選びそうです。
そこで、何かしらに重ねているのかもしれないと考えました。
もしかして、少年ハルカを殺したのって三つ編みちゃん殺しに重ねてるってことですか!?
全知全悩の方で詳しくは触れますが、それまで石で殴り殺していたのに三つ編みちゃん殺しの時は首を絞めています。
首を絞めている…!?
重ねてる説ありそう…!
重ねていると考えられる根拠もあります。

ハルカは苦手なものに「小さい子、動物」を挙げています。
そして弱肉共食の歌詞に「ぎせいをしていた」「愛される弱者になりたかった」とあります。
そういえば一審のボイスドラマでは「アマネちゃんはいい子だが、あれくらいの子が苦手」と話していました。
小さい子、動物の共通点として「自分と同じように何もできないのに愛されている、愛される弱者である」というところがあります。
(アマネちゃんは勉強が出来る方ですが、ハルカは避けているのもありそれを知らない可能性が高いです)
愛される弱者になるために、望んでいないぎせいをしていた。
動物、三つ編みちゃん、幼少期のハルカ…ハルカにとっては全員「愛される弱者」です。
ハルカは愛される弱者になるために殺しをしました。
三つ編みちゃん殺しと少年ハルカ殺しを重ねていてもおかしくありません。
しかもタイトルは『弱肉共食』。弱者の共食い。ハルカと三つ編みちゃんは同類なんです。

しかし、三つ編みちゃん殺し=少年ハルカ殺し→動物殺しの順番で事が進んだとは思えません。
まずは動物を殺し、それでも振り向いてもらえなかったから最終的に三つ編みちゃんを殺す、というのが順当です。
よって、動物殺し→三つ編みちゃん殺し=少年ハルカ殺しの順になります。

婉曲表現

多分こうかな?というメモのようなものです
スポットライト→母親に愛されていた、母親の世界にいたことを表す
赤い空→外の世界が赤く映るほど怖い、罪の意識など
サビの花火は思い出を描いて映しているように見えるから暗い青(壁の色)
花火→尋問で挙げていた記憶

三つ編みちゃんと一緒に行った花火大会の思い出のことですね…。
ちなみに、(二審では顔が出ているのに)母親の顔にモザイクがかかってるのは、母親の優しい顔が思い出せないからだと思います。そうだとしたら悲しいよ…
(婉曲表現とは違いますが)
犬→垂れ耳と立ち耳が混ざっている。記憶が混ざっている?
空や月が赤から青に急に変わることからもそう言えるかもしれません。
ハルカについて詳しく理解できそうでできないのはこういった部分があるのも一因ですよね~。難しい…。
弱肉共食はハルカの罪の全体像が掴めますが、細かいところを突き詰めると色々と混ざっていることがわかりますね。

タイトル

そして最後に触れたいのがタイトル。
『弱肉強食』ではなく『弱肉共食』であるということについてです。
弱者の共食い。どういうことなのでしょう。
また、「共食い」ということはハルカと三つ編みちゃんに何か共通点があり、同類であることがわかりますがそれは何でしょうか。
これらに関しては「三つ編みちゃんとハルカの関係」や「三つ編みちゃんの境遇」について触れるところで見た方がわかりやすいと思うので、詳しくは後で話します。

『全知全悩』から見るハルカ

まず最初に触れたいのが、全知全悩の最後のシーン。
それまでハルカは動物を石を振って殺していましたが、三つ編みちゃん殺害時は首絞めで、しかも三つ編みちゃんは無抵抗
…ちょっと待って。無抵抗!?

これは無抵抗と言っていいですよね

ただ怖いからといって無抵抗になれますか?この表情になりますか??
三つ編みちゃんはもしかしてハルカに自分を殺すよう誘導していたのかも…?
もしも三つ編みちゃんが教唆していたとしたら何故そんなことを?と思うでしょう。私もそれが疑問で仕方ないです。
私の中で考えられたのは、
・何らかの理由があり自殺したい
・ハルカを狂わせてしまったから償い(だとしたらまた殺させるのは残酷すぎるぞ三つ編みちゃん…)
そのあたりでした。なんで受け入れてるの?(本当に疑問でしかない)
ハルカの罪について考える上で避けて通れない疑問であり、最大の謎と言っても過言ではないと思います。
事情はこれまでに出た情報ではよくわからなかったです。何か見落としていたのかもしれません。
予測になりますが、三つ編みちゃん自身の境遇に関しては後述します。

全知全悩の時系列

部屋を荒らす
動物を殺す
取調室に連れて来られる(床にあるのは荒らしたものや殺した動物など)
ドアが閉まっていく

時系列を見ると
部屋を荒らす→動物を殺す→警察に捕まり、取調室に連れて来られる→母親が迎えに来る、の順です。
三つ編みちゃんを殺すのは最後ですし、母親に語りかけるシーンで床に三つ編みちゃんはいません。つまりこれは動物を殺した後で三つ編みちゃんを殺す前のスポットライト…

弱肉共食より

ドアが閉まっていって光が消えていくのと、スポットライトが当たりそうになるところ。これは同じシーンなのでは?
青い月の光がスポットライトになっていたように思えませんか? 扉から漏れ出した光が無くなっていくのに似たものを感じます。
それに弱肉ではスポットライトが当たりそうなところで目を覚ましていました。結局スポットライトは当たりそうで当たらなかった…。
分かってきたぞ!これで何とかなる…!と思いますが、少しお待ちを。
これだと三つ編みちゃん殺害後って空白じゃないか…?
部屋を荒らした。お母さんの大事なものを盗んだ。結果は不発に終わった。
動物を殺した。スポットライトは当たりそうだったけれど当たらなかった。ビンタされた。
三つ編みちゃんを殺した。その結果は…?
弱肉の最後のあのシーンでしか分かりません。
スポットライトが当たり、涙を流しているあのシーン。

この空白の時間に何があったのかを考えていきます。
まずスポットライトが当たったということは母親の方からハルカに声をかけたなど…ビンタでは終わらなかったのでしょう。
これは三つ編みちゃんが死んだ結果ですので、お母さんのお気に入りの三つ編みちゃんを殺して褒められるということはないです。
ビンタのような…マイナスな反応をされていると思います。
となると、泣いている理由としては三つ編みちゃんが死んでしまったこと(加えて望んでいないのにぎせいをしてしまったこと)や母親に言われたこと、されたことに対する感情だと思います。
笑っている理由としては母親に振り向いてもらえたことからでしょう。
空白期間の考察、難しすぎる。情報が少ないです。

ハルカと水

弱肉でもよく水が出てきましたが、今回は全知全悩に出てきた方の水に着目します。
全知全悩ではオレンジっぽい水と水色の水が存在します。
これには何個か意図があると思っています。
一つ目は、オレンジの時はプラスの感情で、水色の水はマイナスの感情を表していること。
母親の世界から自分がいない間は水色で、最後にビンタされたシーンではオレンジ色になっています。
母親に興味を持ってもらえた喜び(オレンジ)を表していると考えることができます。
二つ目は「生まれた時からスタートが違った」ことを示唆していること。
魚は水色の(普通の)水で生きていますが、ハルカはオレンジ色の水で生きています。
それに、全知全脳では血の色がオレンジ色ですよね。
ここからは予測にすぎませんが…
これは羊水の色なのではという仮説を立てました。もしかしたらハルカの障がいに関係があるのかもしれません。
参考とさせていただいたリンクを貼ります。
https://minerva-clinic.or.jp/column/pregnancy/broken-water-mixed-with-blood/#i-9

タイトル

全て知っている。そして全てに悩んでいる。
悩んでいるというのは弱肉や全知の頭を抱えるシーンを見れば分かると思います。ボイスドラマの「じゃあどうすればよかったんだよ!」からも。
ハルカが全てを知っている?そんなことないでしょ?ハルカ本人の言うようにハルカくんって馬鹿じゃん?と不思議に思う人もいるかもしれません。
現在はよく勉強ができるわけではないですが、飲み込みは遅くないですし、ボイスドラマでの受け答えを見ても頭の回転が特別遅いようには見えないので、馬鹿とも違うように思えます。
そして、ハルカは本当に「何も知っていない」ですか?
例えば弱肉の項目で触れたあの紙尋問からは「女の子が望まれていたらしい」ということを知っていたことが分かります。
そして後に触れますが、実はハルカはムウさんを本気でお母さんだと思っているわけではないんです。
周りから笑われていることにも、比べられていることにも、悪意にも気づいています。
これらから、ハルカは「知っている」からこそ「悩んでいる」ことが分かります。

ハルカと他人の関係性

三つ編みちゃんとハルカ、ムウとハルカ

利用し利用される関係
ここまでハルカが愛される方法を見出し犯行に及んだかのように書いてきましたが…私は心の底ではやってはいけないこととわかっているけれど「お母さんに振り向いてもらえるかもしれない」となどと三つ編みちゃんに言われ、誘導されて一連の犯行を起こしたと考えています。
要するにハルカは三つ編みちゃんに利用されている側であったと言うことです。
愛されるために誰かを殺す、生き物を殺す、大切なものを盗むという発想はハルカ一人では思いつかないのではないでしょうか?
「そうだ!お母さんの世界から消えちゃったならお母さんの大事なものを盗んだり壊したり殺したりして気づいてもらおう!そしたら気づいてもらえるかも!」と優しい性格で障がいを持っているハルカ一人では思いつかないはず。
だからこその「赦すなら共犯者(アンカバ)」「利用されるっていいことじゃないですか?(二審ボイドラ)」ではないでしょうか。
こちらを見てください。

ハルカの「適した言葉が出てこない」って言うのは障がいのこともあって語彙が少ないということだと解釈しています。
そして、ここで思い出して欲しいのが二審ボイドラでのエスの発言と一連の流れ。
「櫻井遥。お前は人間を殺した。きっと、個人的な理由で、幼く力無いものを。そうだな?」にハルカは肯定も否定もしていないんです。困惑しています。
尋問では正しかったら「そうだよ!」と言っていますし、違ったら「違う!」とはっきり言っています。
三つ編みちゃんの方が力がないのは間違っていないと思います。ということはこれは「個人的な理由で」ってところを否定してるんだろう、ということがわかります。三つ編みちゃんが殺害教唆をしていたことの根拠になりませんか?
そもそもなぜ三つ編みちゃんの言うことを聞いた?という疑問が浮かんできますが、それはハルカは自分のことを「間違っている」と思っているからです。
「自分は間違っているから、三つ編みちゃんの言うことを聞こう」と考えたんだと思います。
「振り向いてもらえるかもしれないというのを餌に悪いことをしている、させられている」という意識がお互いにあったのかな…と考えると悲しくなりますね。

ただ、ハルカは純粋に利用されていたわけではないです。
「弱肉共食」。共食いです。
女の子がハルカを必要として見てくれていることを「お母さんの愛」として消費していたのが利用しているところです。
先ほども触れましたが、二審のボイドラで「利用されるっていいことじゃないですか」とハルカは話していました。
ハルカは悪意に敏感で利用されることは嫌がりそうなのに利用されることには肯定的…もしかして経験があるのかも?既に利用された経験があったのでは?
もしかしてムウのこと?と思われる方もいるかもしれません。でも実はムウはハルカを利用する気はないんです。
ムウについてとても詳しくて分かりやすいので(ムウはなぜ利用する気がないのかも載っています。ムウの解像度を上げられる素敵な記事です)詳しくはたつびさんのnoteを読むことをお勧めしますが…こちらでも少しだけ。内容を抜粋してまとめたような形になっています。
(たつびさんのnoteはこちら
ムウは悪女ではなく、純粋で(いい意味で)幼稚な性格です。
簡単に言うと、悪意に敏感なハルカがムウと仲良くしている時点でムウが悪女ではないことはご理解いただけるのではないでしょうか?
それでも「ムウが赦されるようハルカに指示したのでは?いやいや悪女なのでは?」と思っている方はTLを思い出してください。部屋に引きこもっているハルカにわざわざ食事を運んで声をかけています。ありがとうムウさん。
ボイスドラマではエスが「ムウは何を求めているのか…」というような発言をしていましたが、ムウはハルカに何かを求めているわけではないです。
ハルカが勝手に動いているんです。
話を戻します。ムウはハルカを利用する気はないということはそれよりも前…監獄に来る前にハルカは利用された経験があるということです
三つ編みちゃんのことですね。
まとめると…ハルカは愛してほしいから利用され、三つ編みちゃんの愛を母親の愛として消費し、利用する。
三つ編みちゃんは(母親に見てもらうためと言い)ハルカを唆し動物を殺害させたり犯罪に走らせたりする一方で、母親の愛として消費されて利用されていた。そういう関係だったということです。

友愛をお母さんの愛として消費していることに気づいているのか?

ムウの「ハルカくんはお友達」という発言は聞いているはずですし、私は気づいていると思います。
全知でも「ママ、見て ほらぼくすごいでしょ」と彼の母に語りかけているように、母親は実母だけだとわかっている。でも愛されたいという夢を叶えたい。だから、ムウや三つ編みちゃんに必要とされていることを「母親の愛」として消費して叶えるしかなかった。
ボイドラで「お母さんは一人しかいない」「誰にも愛されなかった」と発言しているところからもそう取れます。
でも本当の母親は僕を見てくれなかった。だから代わりのお母さんに縋るしかなかった。
ハルカのお母さんの代わりとなって無償の愛をくれる存在というのはいない。お母さんは実母一人しかいないというのはわかっているけれど認めたくない。
だから「誰も愛してくれなかった」「ぼくのこどくは望まれていた」とハルカは言っています。
「誰にも愛されなかった」と聞くとムウは?ハルカは本気でムウのことを母親と慕ってたでしょ?と思われる方もいたと思います。
ハルカは気づいているんです。それが母親の愛でないことも、無償の愛とは違うことも、全部。
それに、ハルカはボイスドラマで「ムウに愛されている」と言っていません。
ムウの友愛はハルカの求める愛とは違う
からです。
ハルカの求める愛は抱きしめて撫でてくれることなので…。
三つ編みちゃんとの依存関係でも同様に「友達として愛してくれること」というよりは「必要としてくれること」を母親の愛にして消費していたんだと思います。(友愛を消費している部分もあるかも…)
実は自分に言い聞かせているだけなんです。
全知全悩というタイトルが的確すぎる。

ハルカと父親

弱肉共食や全知全悩の項目でも触れましたが、ハルカは火を吹いている怪獣や少年を突き飛ばすハルカに似ているのではないかと思います。
ハルカのお父さんは尋問からもわかるようにハルカに失望していて、「期待はずれ」「デキソコナイ」と言っていました。
お父さんには興味を持ってもらえていません。

公式アプリのBlogより

「デキソコナイ」「期待はずれ」などの言葉は母親のものだと思っている方も少なくないように思えますが、「お母さんの世界から自分が消えた」という言葉と矛盾するため悪口等は父親の言葉と考えられます。
一審の頃のハルカがよく謝っていたのはお父さんに投げかけられた言葉たちのせいでは…?

ハルカは自分のことをバカだと思っています。人を不幸にするとも。
これも全部父親の言葉のせいだった?暴言系は全部父親説あります?
母親には無視されるようになって、父親には酷いことを言われていた?
かなり悲しい。

三つ編みちゃんという人物

先ほどまで散々ハルカについて述べ、騒いできましたが…。
三つ編みちゃんとハルカが弱者同士であることは弱肉共食から分かりますが、どこが弱者であり、どこが同類なのか。どういう人物なのか。それを知らないと彼女が自分を殺すよう誘導した理由がわかりません。
これが思いの外わからないので、ここからは仮説、疑問だらけになってしまいますが…それでもいいよ!という心の広い方はお付き合いください。
まずはこの尋問を見てください。

ハルカはどんな人になりたいか?という質問に「頭が良くて強くて面白い人」と答えています。
頭が良くなりたいというのはハルカが馬鹿にされてきたことからも理解できます。強くなりたいというのもまあ…。
「面白い人」って…?
ハルカは「愛される弱者」になりたがっています。
そして三つ編みちゃんは「愛される弱者」だと言えます。ハルカの主観で。
この理想像、もしかしたら三つ編みちゃんが持っていてハルカが持っていない性質かもしれません。
弱肉の一サビで手を繋いで笑っていましたし、一緒にいて楽しかったのかもしれません。三つ編みちゃんのように面白ければお父さんやお母さんは一緒にいて楽しんでくれると思ったのかな…。
そして、ハルカは「三つ編みちゃんが苦手」と断言したことはありません。
殺した相手について「嫌いじゃなかったけれど、羨ましかった」と話しているので。苦手だったら「苦手だった」と言いそうです。
例えばアマネに対しては「苦手」とはっきり言っています。
なぜ苦手ではないか。「(自分と同じように何もできない)愛される弱者」が苦手なのであって、三つ編みちゃんは何もできないわけではないからです。
ただ、嫌いだったのかに「分からない」と答えているのは不思議です。一緒にいて楽しかったなら「楽しかった」とか「好き」とか書きそうです。
三つ編みちゃんに利用されていたことに対して何か思うところがあるのかもしれません。善意だったらハルカはそれを受け入れそうなので、三つ編みちゃんに何かしら悪意があったのかもしれないと思っています。
ムウの悪意あるバージョンみたいな…そんなイメージです。

ハルカの性格、ハルカの現状

ハルカの性格

ここまでは彼の罪や彼と誰かの関係について触れてきましたが、ここではハルカの性格や現状について話したいと思います。
ちょこちょこハルカの性格については触れましたが、一旦ここで整理してみます。
・自責的である(「裏切り」が怖いと尋問で挙げていることから)
「裏切られること」ではなく「裏切ること」。
自分が両親の期待を裏切ってしまったから見てもらえなくなったと考え、自分を責めています。
「間ちがっていたのはぼくだった」「お父さんをがっかりさせた」と言っていることからも自責的であることが読み取れます。

・(冒頭でも触れたように)感情優先で優しい性格
・「デキソコナイ」だから他人を嫌ってはいけないと自分に言い聞かせている

「自分にはその資格がない」と思っているだけで、好意も嫌悪もあります
一審のボイスドラマでも「みんなのことをぼくがしゃべったら悪い」「身勝手なひとごろしだから、不幸にするから周りと関わってはいけない」というようなことを言っていました。
でも実際は話したくないわけでも関わりたくないわけでもないですし、「自分なんかが」ってそういった感情を押さえつけてるだけで、好きも嫌いも苦手もあります。

ハルカの現状

さて、ハルカの性格について分かったところでハルカの現状について把握しやすいようにしたいと思います。
まず、「振り向いてもらいたい」という気持ちはあるけれど、「将来これになりたい」などの前向きな目標がない状態です。
死にたくはない、でも何をしたいか分からない。
全知全悩で「ボタン一つで生まれ変われたら」と言っているところからも今生に対する諦めが伺えます。
「何歳まで生きたい?」という質問に「考えたことがない」と答えていることからも、将来についてあまり考えていないことが分かります。

また、高校や特別支援学校に通っていない可能性が高いです。
通うためにはお母さんとハルカの間で一回は接触があるでしょう。場所、登校時に持っていくもの、何日から通うか。一度は話をするのではないでしょうか。
ハルカはお母さんにずっと放置されています。そんな会話はないですし、高校へ通うこともできてないと思います。
母親に放置されている状況でも一人で毎日高校に行っていると考えづらいですし…。そういった話もないですし…。

現実で既に死んでいるのか否かですが、死んでいないと信じています
正直、自死の可能性は否めないです。ユノ、ミコト(自殺未遂ですが…)のように仄めかされてはいませんが、死んでいてもおかしくないです。
ですがハルカは「死にたくはない」って言っているんです。全知全悩でも「死にたくない」と言っています。
ならば死んでいないのでは。というか死んでいて欲しくない。完全に願望です。
自傷を無意識にしていることなどからも動機がないとは言えないと思いますが、ハルカ一人で計画から実行までするのは厳しいものがあるのではないでしょうか。だから死んでないです。多分。
これに関しては三つ編みちゃん殺し後が空白なので想像と願望でしか語れない部分がありますが…。
まとめると、ハルカは未来や将来を見ていない。今生は諦めていて、学校にも通っていない。でも死にたくない…そういう状態です。

一審から二審の変貌…?

「ハルカは一審から二審で性格が変わった」「赦されたことによりハルカは自分のやったことが悪くないと思っている」というようなツイートを見かけます。体感ですが、一審で赦したことによって傲慢になった、以前より悪くなったと捉えている人が多いです。
ですが私はハルカが傲慢になったとは思いません。
確かにハルカは「僕は悪くなかったんです」と言いました。
看守さんが赦したから〜と言っていますし、周りにも「変わった」と言われたと言っています。
ただ、それだけで本当に自分は悪くないと思っていると断言できるでしょうか?一審から二審で変化し、傲慢になったんでしょうか?
傲慢になったわけではなく、赦されたことに戸惑い「僕は悪くなかったんだ」と思い込ませようとしているだけです。
必要とされることを母親の愛だと自分に言い聞かせてるのと一緒。

全知全悩でハルカは「ぼくはどうしてゆるされたんだ」と言っています。
改めて「全知全悩」ってタイトルは正しいんだなと思います。
ここまででハルカは自責的で、他責思考でないと述べてきました。
それを念頭に置いて「僕は悪くなかった」という言葉の意図をもう一度考え直してもらえたら嬉しいです。
本当に自分は悪くないとは思っていないのが分かると思います。
「自分が悪い」「間違っていたのはぼくだった」と思っていたからこそ赦されたことを不思議に思っていますし、「赦されたから自分は悪くなかった」と思い込ませようとしているんです。
赦されたことによってハルカは変わったように見えます。ですが「自分が悪かった」という考え、根本的なものは何も変わっていないんです。

過去の再演について

たつびさんの二審までの統括、二審から三審の間の予測がとてもわかりやすいため、先にこちらを読むことをお勧めします。
これを読んで私が思ったこと(ハルカに関連することのみ)を足させていただきたいと思っています。
と言っても三審までに起こるであろうことに関しては同じ考えです。
(ハルカがムウを加害→聞いていた以上に力が入っていてコトコが間に入ろうとする→ハルカは約束を破られ激怒)
ハルカがムウを加害した結果、「利用されたいハルカ」の当時の再演が起こることはその通りだと思います。
その後のことになるのですが、「孤独になること、両親を裏切ってしまったことの再演」も起こるのではないか…?と思いました。(たつびさんのnoteでも最終的にハルカ・アマネ・フータ・コトコが孤立するのではないか?と述べられていますが、詳しく話したいと思いその後について触れさせていただきます)
他の囚人たちは(コトコを除き)ハルカがムウを加害するなんて思ってもいないでしょうし、そんなことが起こったら離れていくと思います。ハルカに対していいイメージは抱かないでしょう。
誰かを不幸にしてしまったり、ハルカの周りの人がハルカから離れていったりするのは…見覚えがありますね。
そう、弱肉共食の「ねえどうして 離れてくの」「どうして ぼくのせいなの」の…あの再演も起こると言えます。
そして「ぼくのこどくは望まれてたんだ」の、あの再演も…。
また孤立するのが本当に悲しいです。孤独になりたくないのに。
こうなると決まったわけではありませんが、私はそうなると思っています。それなのに全くと言ってもいいほど心の準備は全然出来ていません!

番外編のようなもの

①三審カバーの予想

https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=cJjqth04G1Q&t=0s
依存香炉だと思ってます。私は。少し願望も混じってるかもしれません。
彼を誘導していたのは三つ編みちゃんですし、「教祖」なんじゃないかと。
ここまで一人だけシリーズものの『二息歩行』『アンドロイドガール』を歌ってきたハルカですが、三審はどうなるんでしょうね。予測するのが難しいです。

②ミルグラム公式ファンアート第二弾のイラストに関して

https://twitter.com/MILGRAM_info/status/1862798740077396266

このイラスト、大好きなんですよ。とりあえず見てくださいな。
イラストについて少し考えていきます。
まず一番にハルカが泣いていること、爪を噛んでいることが目につくのではないでしょうか。
爪噛んでる(自傷してる)…目がたくさんある…泣いてる…というのは置いておいて。置いておけないんですけれど。
その次に橙色のクレヨンを持っていることが気になるのではないでしょうか。他の色でもいいはずなのに、なぜ橙色?
全知全悩の血の色(羊水の色)でありハルカのイメージカラーの補色だからなのでは…と考えました。
そしてこの監獄でオレンジと言えばマヒルです。
ここからは想像になるのですが、三つ編みちゃんは囚人の中でマヒルがイメージに一番近いのではないかと思っています。
ハルカと三つ編みちゃんは共食いなので似たもの同士。ハルカに一番似た囚人が三つ編みちゃん像に一番近いと考えるのが(現時点では)一番三つ編みちゃんの性格を掴みやすいはずです。
もちろん性格や傾向が全て同じではないですが、何かに使えるかもしれません。
根拠として、ハルカは「自分勝手な人殺し」と言っていること(三つ編みちゃんの誘導に従った結果だけれど、ハルカの中は自分勝手だと思っている。実際「愛されるために物を盗んだり動物や人を殺したりした」とだけ聞くと私は自分勝手だと思う、他の手段を探すべきだと思う)。マヒルも一定の距離より近くなってしまうと完璧ではなくなり自分勝手さなどが見えてくることが挙げられます。
これらから囚人で三つ編みちゃんに一番近いのはマヒルだと思っています。
ただ、三つ編みちゃんが自分勝手だったのか…?というのは個人的には違う気がしています。確かに殺害教唆や誘導をしていましたが、
(しかもマヒルのイメージカラーはハルカのイメージカラーの補色です。マヒルが補色というより橙色が補色なんですけれど…)
正直私個人としてはハルカが泣いているって事実から進めそうにないですね。第一弾の夏生先生のイラストも泣いてましたし。

まとめ

ここまで読んでくださりありがとうございます。
「ハルカは傲慢だ」などのマイナスなイメージが少しでも払拭できていたら嬉しいですし、新しいハルカとの向き合い方の発見や罪の解像度を上げるお手伝いができていれば幸いです。
まだまだハルカの罪や三つ編みちゃんに関しては不透明なことが多いですが、言語化することによって私もハルカという人物を少し理解できたような気がします。
ハルカには三つ編みちゃんに誘導され利用されていたというところもありますが、ムウや三つ編みちゃんの友愛をお母さんの愛として消費し、利用しているという側面もあります。ハルカが他人を利用していることも、利用されていたことも、都合よく切り取らず全部向き合っていきたいです。
「過去の再演」の観点から、三審で彼は孤立することになると思います。
「ぼくのこどくは望まれてたんだ」って思うわけですよ。
号泣スタンプを多用する生活が待っていることでしょう。
「スーパーヘル」とまで称される第三審がどうなるか怖いですが、自分の解釈、判断、投票に責任を持って最後まで追い続けられればいいなと思っています。
今回執筆するにあたってたくさん助けてもらったお友達には頭が上がりません。本当にありがとうございます!
そしてハルカさんへ、いつもありがとうございます!大好きです!

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