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キューバ生活から学ぶ、コロナショックを生き抜く術

キューバでの暮らし前回の続き

衛生的なカルチャーショックや、物資難で

キューバでしたいあんなことやこんなこと、
そんなワクワクする気持ちは気付いたら失われて

ただひたすらに綺麗か?安全か?空腹は満たされるか?ばかりを気にして本当につまらない人間になっていった私。

今まで世界17ヵ国くらいは旅して、
幼少期はまだまだ発展途上のインドネシアで育ち、アメーバ赤痢という日本では絶対にかからない隔離レベルの病原菌ウィルスにもかかるような衛生状態だった。

20代はどんなローカル旅でも全然苦にならないむしろワイルド旅を愛するアドベンチャーな冒険家だった。

子どもが生まれて母になった脳と体はこんなに神経質で融通効かない感じになるのかと、自分でも衝撃的である。


キューバローカルの暮らしは相変わらずハプニング続きだった。

ある時は、帰宅したら家が洪水のごとく水浸しで新品のハイヒールが埋もれていたり(撤収作業は地獄のような時間だった)

またある時は、旦那がガソリン入れてくる!と言って帰ってこないなぁと思ったらガソリン3時間待ち。(ガソリン不足でどこも大行列。ガソリンを節約しなくてはならない)

またある時は、食べ物が買えなくてお腹すいたのをもう感じないように強引に7時に寝たり(笑)

もう、とにかく

サバイバルな日々。

ダンスが〜とか舞台が〜とか

芸術って衣食足りて初めて味わう余裕が生まれるのことを知る。


そして、選択肢の多い街東京では、
水一つ選ぶにも迷うほど。
キューバでは水は一種類しか売っていない。
この水不味いと文句を言ってたら脱水症状になる。
東京で、一本300円の美味しい水を定期購入で飲んでいる私は、こんな小さなことにも苦しみを感じてしまう自分が辛かった。

1週間経っても神経質が治らずオドオドしていた私(産後2ヶ月半)

ついに旦那がキレた。

君さ、ずーーーーっと
文句ばっかり。
ちょっとはキューバの良いところも見つけようと努力してよ。
なんで自ら不幸を選択するの?
君が楽しまないと僕も楽しめない。


そーだよね

わかってる。

ごめん。

わかってるのにどうしても切り替わらない。

21世紀の令和の時代に東京のど真ん中で生きていたらしなくてもいい経験をなぜ私はわざわざしているのか?

その後少し心入れ替えてみるもののの
やはりどうしても不満が募る。

ずっと見たかった舞台、何度もコールセンターに電話して20回目でようやく繋がるも、公演日が分からない。
公演期間ということだけは知らせられるのに開催曜日が分からず会場へ出向く。
誰もいない。ウェブも見つからない。
何度も電話して、メイクしておしゃれして車で30分(貴重なガソリン)、
何度会場に行ってもダメ。やってない。(泣)

効率悪!
合理性な!
ビジネスする気な!!
せっかくの唯一の楽しみも得られないなんて!
こんななら最初から言ってよ!!

次から次へと国にも旦那にも不満が募り募った。

今思うとあの時の自分のネガティブさが懐かしいくらい負のループに入り込んでいた。
なぜここまでになってしまったのか。

去年妊娠中の1年間、
徹底的に自分を甘やかした。
刻一刻と変化していく妊婦体。
どんどん日常生活が困難になっていく重たい身体で臨月まで仕事をしながら
どうやったら快適に生きれるかを徹底的に追求した。

睡眠の浅い臨月でも寝やすい起き上がりやすいベッドに新調し、新機能の空気清浄機を設置し、水分不足にならないよう常に飲みたくなる美味しい水をこまめに摂取して、美味しくて栄養あるものをしっかりとって…

外出もしづらくなったことで、引きこもりを充実させて日常生活をグレードアップした。

日常のパラダイスを見つけたら、
旅行したいどっか行きたいと思わなくなった。
世界で家が一番快適な場所で安心できる場所となった。

キューバで日本と同じレベルの暮らし、もしくはそれ以上の暮らしをするには、

一泊五万円のホテルを3週間泊まっても、家族の食事代ホテル代全て支払っても痛くも痒くもない経済力がないとできないということが分かった。

私が普段生きている日常の豊かさに心底気づいた瞬間。

それは、日本のお陰で水も物資もガソリンも困らず生きれる前提の上でだ。

キューバから見たらセレブ生活を送っている私。

旦那に不平不満を愚痴ろうと思ったら
次の新しい不平不満が到来。
(このエレベーターくっさ〜!え、吐きそう!)

(息を止めて)それ言おうと思ったらまた5分後に次の不平不満が到来。
(ちょっと待って。ガタガタの道で新しいハイヒールが埋まったんですけど〜。なんでこの地にハイヒールもってこいとか言ったわけ!?こんなガタガタ歩けないならいらないやん)

next & next...


不平不満が多過ぎて言い切れない。(追っつかないし、次から次へと来るから言いたかったこと忘れちゃう。)

というまさかの展開。

そうなるとどうなるか?

人間は不平不満の限界を超えると、

まさかの…

笑えてくるんです。

自分でも驚きです。

なぜキューバの人たちが楽観的でポジティブななのかを垣間見た瞬間。

水は出ない、ガソリンは足りない。
物はない。道はガタガタ。食料は足りない。
壊れた便座は直されない(スクワットでする)

まさかの…

もう、笑いのネタにして今を愉しむしかない!

と、開き直る。

いちいち愚痴っていても何も変わらない。
キューバはこういうものだというのが染み付いてる人たちの強さ。

この生活を見るという経験により、

日本に帰国してから物凄く人生観が変わった。

コロナの騒ぎに動じない。

不便さや、国のあっぱれに慣れてしまった。

そして、今の現状を比べても、

キューバの暮らしに比べれば

全く持って豊かな生活をできている。

水は充分にあるし、毎日好きな時間にシャワー入れるし、停電の心配で臭いエレベーターに閉じ込められる心配をしなくても良い。
スーパーにはたくさんの食べ物がある。
バカ高いガソリンに3時間並ばなくてもいい。
道はまっすぐだし、下水はストリートに流れていないし、鶏肉は庭からではなく捌いたものを買える。

万が一それがなくなったとしてもどんなものなのか想像できたので心の準備はできている。
人は想像出来ない恐怖に煽られる。
最初の私のように。

もはや、コロナショックの予行練習だったのかと思えるほど

日本に帰国してから、人生の不平不満がゼロになった。


私は幸せを見つけたと言える。

私は、まだ足りない!まだ足りない!
と生きてきた。
欲深い東京のお嬢は、
キューバによって足ることを知り、
グラウンディングした。


日常の有り難み知った。

母国の恩恵を知った。

今在る豊かさを知った。

消費税8%から10%に上がろうが道がまっすぐならいい!

消費税ゼロでも赤ちゃんが宙に浮くほど穴だらけのストリートはヤバイんだって。笑
(そのストリートで11時間ドライブしたトラウマよ)

ちなみに、国は、観光ビジネスに一番力を入れていて、観光地には問題なく、ローカルにだけ回ってこないのだそう。
これからキューバに行こうとしている人、安心してください。その後3日だけホテルに泊まったけど食べ物はありあまるほどあって観光客はパラダイスでした。

キューバ愛好家の皆様、気を悪くしたらすみません。

こんなこと、誰も言わなかったけど、
書いていいの?と旦那に確認したら、

キューバの人は、世界にこのことを知って欲しいと思っているそうです。

クラシックカーに60'sの街並みカッコいい!
ラムに葉巻にチェゲバラだけじゃないキューバを。
21世期にこんな暮らしをしている人達がいることを世界に知ってもらいたいそうです。

私は、今キューバに感謝しています。

日本でこんなにも幸せを感じれているから。

キューバに行く前にはなかった感覚。

数々の恐れが消えた。

コロナショックで仕事が休みになったりして

焦る人、不安な人たくさんいると思う。

でもね、全然全然全然マシなんだって!

コロナショックがなくても国によって同じような状況に陥っていても、

明るく楽しみを見つけて笑顔で生きている人達がたくさんいた。

私は旦那のママに、

「ママは子どもを産んでから自分の人生大きく変わった?」

と聞いたら、

「200%変わったわよ。でも貴女の国は大丈夫よ。国の問題で自分の子に食べさせる食べ物が充分に在るのかという心配をしなくて良い国に住んでいるのだから。」

……

仕事と子育ての両立がとか

産後のホルモンバランスがとか

日本でみんなが話すいわゆる産後の…

そんな話題はなかった。

ここでは、うかうか産後鬱になってたら飢え死にする。

キューバでは鬱病なんてないらしいです。


私はその精神を学んで、

今ここに在る幸せに200%フォーカスしようと思う。

在る時間を愛しい家族達と過ごし、

仕事に心から感謝して情熱を燃やして

しっかり毎日を安心して生きていく。

と、決めた。

だって出来ることはそれしかない。


超絶グラウンディング体験のキューバ旅。
次回は、
まさかのこのライフラインと舞台がリンクしていて最高だった舞台Havana Rakatanの観劇レポート!




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