中国共産党がひそかに恐れている物①
「中国共産党には密に恐れている物がある」これを聞いたとき、ニュースを見ている方でしたら、西側の思想流入や民主化運動といったキーワードが浮かぶと思います。ですが、今回はそういう話ではありません。少し違った角度から習近平が何を恐れているか?考察したいと思います。
不可解な中国の経済政策
コロナ禍から世界は如何に経済を立て直すか?世界中が取り組んでいますが、習近平の中国はその世界の潮流から逆行しています。そもそも、コロナ対策の頃から中国は世界のトレンドから逆行していました。大きな特徴として中国は国民に対する現金給付などの経済補償は実施していません。一時期、コロナからの経済回復で屋台経済を推奨しようとしていましたが、それもあやふやなまま頓挫しました。様々なインフラ整備、コロナのリモートワークのための通信インフラ強化、企業向けの融資など金融関連の対策は講じられました。しかし、ゼロコロナ政策は地方財政への負担がすさまじく、中国経済は深いダメージを負いました。
しかし、ここで中国は積極財政の国のはずというイメージが浮かんだ人もいるかと思います。リーマンショック時の中国政府の対策はそのイメージ通りです。そして日本でも報じられていますがゴーストタウンやシャドーバンキングなどの問題が顕在化しました。しかし、コロナ対策において中国は緊縮財政的で新自由主義的でした。
コロナ禍における中国経済の動向については以下の講演を参考。
https://www.youtube.com/watch?v=mOoF-bm-PRc
緊縮財政と新自由主義的な経済政策は何を意味するか?
この経済政策の方針は構造改革などを通じて供給力を強化する事を意味します。各種の生産力やイノベーションを強化する。そして政府の債務を最小限にする。コロナの時期はロックダウンで工場が動かなかったりした関係で物資不足によるインフレが起きます。そこに米中貿易戦争の関税合戦が始まります。供給側の強化や企業の雇用対策などの中国の一連の経済政策は悪性インフレ対策的な側面があったのではないか?そんな考えが浮かびます。
中国の消費者物価指数を見てみると、武漢がロックダウンされた2020年1月から消費者物価指数が上がります。その後は下がっていき細かく上がり下がりを繰り返しながらなんとかコロナ前の水準まで回復します。ですがまた下がります。一方でアメリカの物価指数を見てみましょう。
アメリカはコロナ以後、物価が上がり続けているまさにインフレが起きている事が顕著です。
これらの事から、中国政府はひそかにインフレを恐れているのではないか?という想像が働きます。
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