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写真専門学生の企画書連載⑴ ~水と人のつながりを探る旅~

渋谷にある日本写真芸術専門学校フォトフィールドワークゼミの二年生中国籍留学生です!名前通り、このゼミは半年間に及ぶ海外フィールドワークという撮影研修を行います。

はじめに

皆さんこんにちは。
私は来年、日本写真芸術専門学校の海外フォトフィールドワークに参加し、180日間にアジアの国々を巡りながらあるテーマにした写真作品を制作します。

テーマを決めるのは大変だけど、最後は「水域と人々の関係」という方向に進みたいと思います。タイトルは「Oasis(オアシス)」を想定します。各地で撮影を通じて、水域の美しさと、そこに暮らす人々の日常や社会の現実を見つめたいと考えています。

なぜ「水」なのか?

水は、生命を支えるだけでなく、人々の生活や文化、そして社会の階層にも深く関わっています。今回のフィールドワークでは、ただ「美しい風景」を撮るのではなく、「水」がもつ多様な意味や物語に光を当て、人と水の関係について再考するきっかけを提供できればと思います。

例えば、観光客が憧れる水辺のリゾートと、そこで暮らす地元の人々が直面している環境には大きなギャップが存在します。下図のように、同じ地域で撮影した2枚の写真です。1枚は多くのリゾートホテルがあるビーチ、もう1枚は地元の人が住んでいる海岸の本当の姿で、泥とその匂いが充満しています。

リゾート
水上集落

このギャップが印象的だったので、より深く探究できる入り口も見つけられました。半年間のアジアフィールドワークを通じて、そうした「見えない現実」にも焦点を当て、写真の力で多様な視点を伝えたいと思っています。

企画概要

こういうことで、企画概要は以下通りです。

『Oasis』は、アジア各地の水域と人々の生活や文化や階級との深い結びつきを描く写真作品になりたい。
本企画は、アジアの複数の国を舞台に、水域がどのように人々の生活や日常を形作っているのかに焦点を当てている。その中、東南アジアの島々における観光地では、美しい水域が世界中の旅行者を引きつける一方で、現地住民が汚染された水域や限られた資源の中で暮らしている現実も映し出したい。この作品を通じて、人々が普段当然だと考えている水域の存在を、改めて見つめ直すきっかけを提供し、水域が異なる社会階層に与える影響を表現したい。
写真は記録性と表現性のバランスをとり、中判カメラで一枚一枚丁寧にランドスケープとポートレートを撮る。

皆さんへのお願い

この連載では、企画書の各部分を紹介しながら、皆さんのご意見やアドバイスをいただきたいと思っています。どのような視点や写真が興味深いか、または改善点があれば教えてください。皆さんからのコメントが、この企画をより豊かなものにするための大きな助けとなります。

次回予告

次回は、立案の動機や憧れている写真作品について詳しくお話しします。ぜひ、コメントで気になる点やアイデアをお寄せください!

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