ほんとの告知日
2024年2月27日
今日は針生検とマンモトーム生検の日
そしてMRIの結果もわかる日
午後の受診、時間ぴったりで到着する。ドキドキして私の番号が呼ばれるのを待つ。
診察室からとても元気よく女性が飛び出してきた。私もあんな感じで出てきたいなと思っていた矢先に呼ばれる。
「まずはこないだのMRIの結果からお伝えしますね。残念ながらやっぱり悪性のようです。そして広範囲で広がっているので全摘することになりそうです…。ステージでいうと1か…な。」それからも写真に指を指しながら丁寧に説明してくださっているが、涙で霞んで見えない。話の内容は全く覚えてもいない。
はい、わかりました
とだけ伝えてしくしくと泣き続けていた。
主治医はティッシュをくれて「全摘辛いですよね。とはいえ予定通り生検をして本格的に調べるので、落ち着いたらそこに横になってもらえますか?まずは細い針の生検からしますね」
ノソノソと言われるがままにした。
とても痛かった。痛いのと辛いのとが混じって涙がどんどん溢れてくる。あっという間に終了。泣き続ける私をみて主治医は「次はマンモトーム生検の予定でいたけど大丈夫そうですか?もし無理そうなら次回にしますか?」と聞いてくれた。
私は「泣いてはいますが、もう今日終わらせたいのでお願いします」と伝えた。
主治医はしばらく外した。看護婦さんが涙を拭いてくれた。戻ってきた主治医は「マンモトームだとこの場所から移動が必要なんですが、あなたをみているとそれも気の毒なのでバコラ生検に変更します。今横になっている体制のまま出来る生検で精度は同じだから安心してね」と言って、バコラ生検の説明をしてくれた。
初めて聞いた言葉。正直、何にも頭に入ってこなかったが主治医が今の私に適切だと下した生検であることは確かで、このまましていただけるならありがたいと思った。
仰々しくまるで手術のようなビニール布?を胸にかけられて、やけに大きな器具が登場した。見えてしまった。
え、こわい…
「まずは麻酔をします。その麻酔は痛いけどその後は麻酔が効くから痛くないからね。痛いことをするときは絶対事前に言うから安心してください。大きな音がするからビックリするかもしれないけれど大丈夫ですよ!」と主治医。
麻酔は確かにかなり痛かった。隣にいた看護婦さんの手を思わずギュッと握ってしまって、あっ!と思ったけれど、ずっとそのまま握らせてくれたので甘えてみた。次に大きな器具をいれると主治医。「モジモジする感覚はあるけど痛くないからね、安心して」……確かに何も痛くなかった。相変わらず涙は止まっていなかったが主治医に「モジモジしてるけど、痛くないです」と伝えた。これが痛くて泣いてるんじゃないよと言いたかった。大きな音が数回鳴った。こわい。手をさらにギュッと握ったら、もう片方の掌で優しく包んでくれた。
終了して診察室を出たわたしは、待合室の椅子に腰かけてしばらく動けなかった。
乳がん全摘確定のショックと痛みと怖さ
たくさん泣いて
放心状態だったんだと思う
あーあ。ってつい大きな独り言を言ってしまったら、向かいに居たブラジル人と思われる女性が微笑んでくれた。
書面上の告知日は3月13日だ
ただ実質的な告知日は
今日(2月27日)だなと思った。
「あと2日遅ければ4年に1度しか思い出すこともなかったのに」なんてことを思いながらお会計へ向かった。
受け取った明細書に「手術」という記載があって震えた。ただ主治医の腕が良いのかその後も傷は全く痛くなくて、私とってもラッキーだなと思った。