朝起きるのが嫌すぎて会社員を辞めた
昔からとにかく朝が苦手だった。
小学生の頃から通学時間ギリギリまで寝ていた。ラジオ体操なんてただの拷問だった。
そのくせ夜更かしが好きで寝る時間が遅くなり、また朝が辛くなる無限ループ。
そんな性質は社会人になったからといって直る訳もなく、複数回設定したアラームが繰り返し鳴る度に恨めしく思ったものだ。まあそれは今もあまり変わらないのだけれど(笑)
6年半の会社員生活の中で学んだのは、どうしたら朝少しでも長く寝ていられるか、だ。
朝ごはんを通勤中の車内で食べ、化粧も必要最低限に留めるかつ最速で仕上げる技術も習得した。髪は5秒で綺麗にまとめられるようになった。
それほどに私にとって朝寝ていられる時間は一分一秒が尊いものだった。
そして毎日モサモサと起き上がりながら
『はぁ、もう帰りたい』と思っていた。
まだ出勤すらしていないのに。
そしてある日、思ってしまった。
なんでこんなにしんどい思いまでして起きなきゃいけないのか。
頑張って起きたところで楽しいお出かけが待っているわけではない。渋滞の中イライラしつつ時計と睨めっこしながら通勤して、みっちり働いてただ同じ道を帰ってくるだけなのに。一度そんなことを思ってしまったら、もうそれしか考えられなくなっていた。
どうにかして早起きを回避できないか、、
転職を考えた。それ自体は今に始まったことじゃないけど、当時の私には会社員という働き方しか選択肢が思いつかなかった。もっと出勤時間の遅い会社に転職すれば...と同時に、それでも毎日決まった時間に起きて同じ場所に向かわなきゃいけないことには変わりないと思った。
それじゃたぶん、意味が無い。
そんなことを悶々と考えていたら、日々の嫌なことがどんどん溢れてきた。
なんでいちばん混んでる時間にわざわざ出勤しなきゃいけないんだろう。朝ご飯だってもっとゆっくり食べたいし、昼休憩は眠すぎて少しでも寝たいがためにお昼ご飯も超速で食べていた。帰りも遅めだったのでパパッと作ったものを食べるだけ。
そんな日々の犠牲を払っている割にはかなりの薄給で、拘束時間も長い上に年間休日も少ない。普段の休みもシフト制のため同僚と気を遣い合いながら決めていた。忙しくて連休も限りなく取りづらかった。まともに大好きな旅行すら行けない。休みが少ないから大好きなお酒を飲みに行ける日も限られる。
それに髪色やネイル禁止など外見的な制約も多い会社だった。なんで自分の体なのに自分の好きなように出来ないのか。その点は学生時代が自由だった分より一層窮屈に感じた。
そんな調子でまあ不満が出るわ出るわ。
こんなのまだまだほんの一部だ。
もう止まらなかった。
そんなことを考えていた時、すでに2年ほど同棲していた現在の夫と結婚した。
これは私にとってかなり大きな変化だった。
生活自体はなにひとつ変わらなかったけど、心境の変化が凄まじかった。
私は反骨心を内に持ちながらもかなり保守的な性格だった。日々の生活に不満はあれど大きな変化は苦手。そんな腰の重すぎる私を大胆な行動に駆り立てるほどに、その影響は大きかった。
ライフイベントが押し寄せてくる、と思った。
時が経てば経つほど今よりもっと挑戦することが難しくなる、どんどん動き辛くなっていく。
そう悟った時に、”会社員”という働き方を辞めようと決めた。
フリーランスになってからは先ほど散々あげ連ねた不満はほぼすべて解消された。もちろん、後にフリーランスにはフリーランスの大変さがあることに気づくのだけど、当時の私に比べたら格段に生きやすくなったと思う。
最近では「やりがいが〜」とか「好きを仕事に〜」という言葉をよく目にする。
私はそんなプラスの感情を生む行動を考える前に、まずは日々の中で自分をマイナスな気持ちにさせているような要素やルーティンがないか、もしあればそれを回避する方法はないかを考えるのはどうだろう?と提案したい。当たり前に日々をこなし過ぎて、それがマイナスになっていると気づかずにすり減らしている人も多いんじゃないかと思う。
実際自分がそうだったから。
もし今何をしても満たされない気がしているなら、マイナス要素が減ると自分でも驚くほどに心身が軽くなるよ、と伝えたい。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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