履物沼へのめり込んだきっかけの丸屋さんへの愛を語る

今は昔、着物を着始めの頃は草履を持っていなくてよく靴を合わせてコーデしていました。

ところがどっこい東京に来て、丸屋履物店さんという履物屋さんに出会ってみるみるうちに履物沼にのめり込んでいきました。
今では何足あるのか両手でも数え切れません。

丸屋さんの良いところは沢山ありますが、なんと言っても

台のカラバリと鼻緒の可愛さがピカイチ

しかもその場で挿げてもらえる！

かわいい草履は数多あれど、受注生産で手元に届くまで時間がかかったり調整ができなかったりというものがある中で、これが1番私的には重要でした。

帆布の台のカラバリとリボン刺繍鼻緒という組合せはまさに天啓の可愛さをもたらしました。
リボン刺繍鼻緒は若女将セレクトの丸屋さんオリジナル品。
昨今では刺繍リボンを持ち込んで草履屋さんに依頼してオリジナル草履を作ってもらってる方もいらっしゃいますが、わざわざ探し求めて三千里をしなくても丸屋さんには既に完成されたリボン刺繍鼻緒が用意されているという福利厚生の厚さ。行けば可愛いものに出会える。若女将のセンスに脱帽。最高。天才。

勿論、こだわりのオリジナルの鼻緒を依頼して作っていただくことも出来ます。なんとも素晴らしい対応力ですね。(納期はその時々によると思うのでお店にご相談ください)

さて、この帆布×リボン刺繍鼻緒 ですが、無限の可愛さが生まれます。台と鼻緒を濃淡で合わせツボでアクセントをつけるのもよし、台と鼻緒を補色にしてツボは馴染ませるのもよし、なにをとっても可愛い草履が生まれます。私は好きすぎて全色コンプしそうな勢いで買い揃えましたが次から次へと新色や限定色が出るので丸屋さんの方が上手です。

色んな組み合わせがみたいので買った人は見せてくださいという強欲な私を見透かすような丸屋さんは、今日の一足というコーナーで各お客さまのオリジナルの1足をご紹介してくださってるのでとても参考になります。舐めるように毎日拝見しております。やはりかわいい草履や鼻緒のもよがあると真似したくなりますね。それでいて全く同じ組み合わせはほとんどないのが個性の出るところ。実に面白い。あ〜見てると欲しくなる。そして可愛い草履を作った人は名乗り出て欲しい。どんなコーデになるのか楽しみにしています。TLの海の中で素敵コーデの一部として相見える瞬間がとても好きです。

次いでおすすめなのが

文庫革鼻緒

こちらは丸屋さんの定番で5柄程ご用意されてますが中でもイチゴ柄が人気だそう。私の初めの1足もこのイチゴの文庫革鼻緒です。それはある暑い夏の日、この文庫革草履と初期のリボン刺繍鼻緒をTwitterで拝見したのが出会いのきっかけでした。

リボン柄も飴柄も全部可愛いですが、最近なんと定番品以外のものが数柄入荷しておりました。見たら欲しくなるやつですね。次から次へと可愛いものが生み出される可愛いの永久機関ですか？と言いたくなるような品揃えに拍手喝采スタンディング・オベーションがとまりません。

唯一の難点は定番品以外は売り切れた場合次に入荷するかどうか読めないので欲しいと思ったものは即お迎えするに限ることですね。財布が悲鳴をあげています。しかし鼻緒の出会いは一期一会なので仕方ないですね。

文庫革と言えば細身のタイプのものも用意がりまして、そちらもまた小粋な感じでかわいいだけではない洒落感があります。細い鼻緒は慣れないとすこし痛く感じますが、気付けばそんなことを感じないくらいまで草履に慣れてきたと思うと感慨深いものがあります(しみじみ)

文庫革はその名の通り革の鼻緒なので帆布の台よりエナメルのような艶のある台の方が映える気がします。お好みだとは思いますが。
あとは下駄等で通年履けるようにしたり、かく言う私も最初の1足のイチゴ柄は白木の台にすげています。お迎えしたのが夏だったので、夏の草履にすげてしまうと冬に使えないのが惜しいと思ったのですが、今思えば挿げ替えという沼をまだ知らないだけでした。
季節によって台をかえたり鼻緒をかえたりということも可能なんですよ。ご存知でした？草履ははじめにすげてもらったパターンだけが正解ではないんです。可能性は無限大。常に可愛いは更新されるんです。

さて次に好きなのは編み三石の鼻緒
三石と言うのを「みこく」と読むのか「さんごく」と読むのかイマイチ分かっておりませんが二石は「にこく」と読んでいるのでみこくかなと思っている所です。(誰か正解を教えてください)

こちらは店頭には出ていないので見たければお店の方に言って出してもらう必要がありますが、こちらもまたその時々で配色が変わる一期一会感の強い鼻緒のひとつです。
この鼻緒もカラバリが沢山あるからついつい集めたくなります。私の悪い癖ですね。つい先日別のお店で誂えたリボン草履に編み三石をすげ替えてもらった時の完成度は満足のいく出来になって最高でした。
別名:情報量の多い草履

と、このように若い女性(自分で言う)にウケるかわいい鼻緒が揃っていて年齢層若めのお店なのかな？と思いきや、ゴリゴリの正統派通人向きの趣のあるお店です。

細身の鼻緒や印伝、ふすべ、革やヘビ、刺繍に礼装、幅広くなんでも置いてあります。店頭になくても声をかければ奥から次から次へと必ず欲しいものが見つかることでしょう。(むしろ欲しいものが多すぎて困る)

伝統的な良さは残しつつ現代に合うものを模索し提供し続けている素晴らしい丸屋さんへ、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

好きすぎて会う人会う人に丸屋さんを紹介するBOTとなっておりますが、決して怪しいものではございません。私はただのイチ丸屋さんファンです。ただ丸屋さんへ行く頻度がおかしくていつの間にか常連になっていただけの一般人です。

皆様のお履物ライフがより良いものになりますように！