苦手なことを苦手と言える勇気
私は英語が好きじゃない。「アメリカに住んでいるのに何言ってるの」「そんなこと言ったって、話せるんでしょ」と思うかもしれない。でも、私はTOEICはせいぜい600点、英語のレベルは自分の言いたいことは頑張れば言える程度。(もちろん頭のなかで必死に考えてから!)ここでの生活もヒスパニック系の人たちに助けられ、小難しい手続きはだいたいスペイン語でなんとかなってしまっている。
高校生のときに英語の発音練習を自分では真面目にしていたつもりが、友だちにからかわれて嫌になったこともあった。大学生のときも英語ができる人がたくさんいて、そんな勝ち目のない勝負のなかに入っていく気にはなれなかった。だから、英語ができる日本人は羨ましくて、嫌いだった。
英語でのミーティング、英語の学術書、英語の長文メール。当たり前だけど、アメリカ生活では英語がいっぱいだ。もう苦しい。だから、いっそ言ってみた。
「わたし、英語が苦手です。だから、自分のペースでやらせてください。」
誰も私を咎めなかったし、それでいいよと言ってくれた。歳や経験を重ねれば重ねるほど、素直になることが難しくなる。でも、これが私の英語コンプレックス克服の第一歩になるかもしれない。
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