【レポート】地域活動に役立つ!デジタル活用講座
令和6年3/8(金)旭区総務部地域振興課が主催した「デジタル活用講座」に、当法人の代表理事杉浦が講師として登壇しました。
講座の中から一部をご紹介します。
第1部 講演「自治会町内会や地域団体の活動にデジタルを活用〜情報発信や組織運営を改善しよう!〜」
デジタル活用とは?
町内会自治会活動の課題の一つに、会員の高齢化、加入率の低下による役員のなり手不足があります。そんな状況の中、事務局業務の効率化で負担を軽減することが求められています。
従来の電話では、1対1でしか遠隔でのコミュニケーションができませんでしたが、デジタルツールを活用することで、音声・文字などさまざまな手段で、一度に複数の人と連絡が取れるようになります。
デジタル化によって得られるメリットはさまざまですが、オンライン会議や電子回覧板のような「情報を伝える」場面。また、Word等を活用した文書作成や動画のように「記録する」場面において、特に有効です。
また、総務省の調査では、災害時の安否確認の際に特に有効であることが確認されました。
参考:総務省「自治会に関する市区町村の取組についてのアンケート調査」(2022年2月)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000799144.pdf
現在国内で、約7割にあたる約9,500万人が利用しているLINEでは、グループを作成して複数の仲間と連絡を取り合うことができたり、文書・写真・動画の共有が手軽にできたり、カレンダーで日程調整をする機能もあります。
最近では、「My自治会」のような事務局運営をサポートできる自治会専用アプリや、結ネットのようなちいきICTプラットフォームサービスなども広がりつつあります。
My自治会:https://www.myjichikai.jp/
結ネット:
情報を発信して、若い世代に関心を持ってもらおう
現在、地域・社会的な活動に関心を持つ若い層が増えています。
ただ、情報が届かない限り、参加するキッカケにつながらないので、先ず知ってもらうことが大切です。
ホームページによる情報発信は一般的ですが、運用を継続していくにはそれなりの知識や労力もかかる大変さがあります。そこで、ホームページよりも気軽に運用できるSNSの活用が便利です。
利用者数が一番多いLINEの中には、LINE公式アカウントという、組織が情報を発信することに適したサービスもあります。また、InstagramやX(旧Twitter)は、比較的手軽に見てもらえ、若者の利用も活発なツールなので、上手に活用して情報発信できると効果的です。
上手に関心ある方の参加をよびこみ、町内会に「デジタル部」をせっちするなど、デジタル活用をチームで進められる体制をつくることで、デジタル推進につながった事例もあります。
このように、デジタル活用の最初の一歩は、サポーターをみつけることからです。第2部では、地域でスマホ講座を運営している実践者のお二方から、デジタル活用のポイントを伺いました。
第2部 トークセッション
登壇者:
山口正斗氏(NPO法人MIKs代表理事)
岩崎桂子氏(笑顔サポーターわらび(笑日))
トークセッションではお二方が実践に即した視点で、ポイントをお話しくださいいました。
NPO法人MIKsは、学生や若者のネットワークをいかし、年間約50回のスマホ講座を行っています。
笑顔サポーターわらび(笑日)は、音楽や健康体操という要素も加えたスマホ講座を地域で運営されています。
お困りごとの中で多いのは
・何を聞いたら良いかわからない
・通知が多くて困っている
・リスクが不安
のような声です。
また、手を貸してほしい人とサポーターがつながりやすくための仕組みが必要だという課題が上げられました。東京ではサポーター制度の取り組みが始まっています。横浜でもこういった取り組みが広がっていくことが期待されますね。
参考:Tokyoスマホサポーター制度
https://sumasapo.metro.tokyo.lg.jp/
また、何をしたいのか聞き出すコミュニケーション力も重要です。カタカナ言葉が多く、理解の状況も個人差が大きいので、少人数での対話が求められます。上手にデジタル活用を進め、より円滑な地域活動が広がっていくこと嬉しいですね。
ショート動画
https://x.gd/blZy5