【イベントレポート】LOCAL GOOD 2023プロジェクトレビュー|3/14(木)開催
イントロ
LG DAOのミッションは自分ごと自分たちごととは何かを考え、プロジェクトや課題について考え、新たな視点や経験を得ること。そして、参加者自らがエンパワーメントされ、未来に向かっていけるようなプラットフォームを目指しています。
今回は4団体から活動レポートや展望などについて、参加者を交えて意見交換が行われました。
①CanVas(不二山七海・須釜杏菜)
CanVasは集い、出会い、そして実践していく環境をつくることをミッションにして、中高生の伴走をライフキャリアデザインの視点で行っている任意団体です。1対1での伴走を実施するなど、さまざまな形で行った伴走から見えてきたニーズや課題を分析し、そして今後の展望も見据えています。
その中でも、実践を通して判明した現在の学生が抱えている課題は印象的でした。
将来のことを考える機会が少ない
どう考えていったらよいか分からない(その考え方自体を学ぶ機会がない)
大人と話せる場所が少ない
報告からは、そんな若者が抱えるモヤモヤを垣間見ることができました。
②地方想生アイディア発想ゲーム 製作プロジェクト(永井楓)
-神奈川県横浜市中区編-
慶応義塾大学大学院SDM研究科「地域資源利活用ラボ」の研究として、地域活性化を手軽にシュミレーションできるゲームとして、埼玉県飯能市を舞台にして開発し、市内のNPO法人施設や小中学校で出前授業を行い、効果検証を試みてきた背景がある。
ゲーム体験で得られる主な効果
地域資源の再発見
郷土愛の醸成
アイデアの発想力
プレゼン力
それぞれが抱えていた課題や展望などを上手く重ね合わせ、チーム形成を行い、プロジェクトを進めてきた。
印刷を依頼している大川印刷の協力を得て、色覚障害を持つ方でもゲームが楽しめるよう、専用のゴーグルを使用して色味を調整した。
活動の様子は随時LOCAL GOOD YOKOHAMAのnoteにてレポートを発信しています。
https://note.com/lgyokohama/m/m21d8175b7fdf
製作過程では、試作品のテキストチェックや役割分担が難しかったそうです。また、ゲームバランスを考えカードで扱う内容を選んでいく際に、特にネタ候補となるランドマークや活動が多い中区の場合には、選んでも入れきれないとても悩ましい葛藤があったそうです。
質疑応答の中で、永井さんが地域活性化に関心を持つきっかけとなったエピソードをお伺いできました。
③朝Cafe「この前のつづき」(瀧脇信)
2023.8~2024.2月まで、計30回開催してきた朝Cafe「この前のつづき」。はじめることになった経緯に、つきしみの学校というこどもの居場所づくりの活動があります。
地域の人が気軽に出入りすることで、多様な大人を知る機会となっていて、学校の勉強とは違う「知る」キッカケになっていた場です。
また、食事をしていると何気ない会話の流れで、支援するされる側ということではない気軽な相談の機会になっている良さがありました。
社会的孤立は心身の健康に大きな影響を与えることが、コロナ禍によって表面化しました。現在は約半数もの若者が抱えているこころの不調を抱えている!?という調査も。
社会的処方「地域とのつながりを処方することで、問題を解決するというもの」の力に注目し、地域でそんな機会をつくれないか試行錯誤が始まりました。
自然と会話が生まれる場づくりを考えた結果、コーヒーを入れる時間に自然な会話が生まれやすい、ハンドドリップコーヒーを入れる屋台を活用した活動が始まりました。
からこそcafeの主旨が共感を生み、さまざまなイベントで出店する機会が増えました。それは、ありがたかった一方で、対話する余裕が失われた面もありました。そこで、ゆっくり会話できなかった続きができるような場として、朝Cafe「この前のつづき」の活動が生まれました。
この企画は、主となる運営は一般社団法人からこそBOX、場の提供を泰有社、さらにあげる株式会社、NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボが4社連携することで、進みました。それぞれのモチベーションや目的を完全に一致させるのは難しい中、それぞれが関わる意味を見出しながら、一つのものを生み出していくチャレンジでもありました。
④OPEN MY BOOK(姜美宇)
新卒で入社した地方銀行を1年で辞めてコミュニティマネージャーに転身した、横浜コミュニティデザイン・ラボスタッフでもある姜さん。彼女が本にまつわる価値観をひらく企画として「関内外OPEN!15」参加プロジェクトを進めてきました。
大切にしているのは以下のことです。
この間に、何百人もの人と実際に会い、対話し、考え続けてきた彼女は、「ソーシャルグッドオフィス」というテーマを掲げて、現在リニューアルを推進中のさくらWORKS<関内>の会員さんに、このオフィスに関わっているメリットとして感じてもらえるような、まちとの接点を生んでいけるような企画を作っていきたいと、これからの展望を語りました。
最後に
どのプロジェクトにも共通していた課題は、活動を継続する上での人的・金銭的リソースの課題でした。簡単に解決はできませんが、担い手をどう育成していけるか、いかに共感を得て人を巻き込んでいけるかが、カギの一つになるのかも知れません。
また、みなさんがあげてくださったLOCAL GOODらしさや価値は、
既存のネットワークをいかした、つながりの創出
コミュニティの接点づくり
地域活動への入り口の提供
などがあります。
今回は、活動を通じて、まさにプロジェクトデザインやコミュニティデザインを、自ら学び実践をしてきたみなさんから、経験にもとづいた報告をしていただきました。
LOCAL GOOD DAOは、さくらWORKS<関内>が拠点となって動いているプラットフォームの一つです。Discordというコミュニケーションツールを、情報共有の手段として活用しながら、さまざまなプロジェクトの創出と推進を目指しています。ご興味を持たれた方は、ぜひお気軽にご参加ください。
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