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鈴野広実から、益岡和朗さんへ #LGBTQA創作アンソロジー リレー日記

ご無沙汰しております、鈴野広実です。
3周目もよろしければおつきあいください。

1.挨拶と近況

最近のオタ活は非常に難しい局面に立たされています。
緊急事態宣言がなかなか出ないと思ったら出たり、かと思うと引っ込んだりで、
東京への遠征を楽しみにしている舞台好きとしては、なかなか厳しいところです。
1月にチケットが取れていた「舞台刀剣乱舞 天伝 蒼空の兵」は、宣言と、居住県による宣言地域との往来自粛要請により、あえなく払い戻し。
3月の緊急事態宣言明け予定日以降に、もう一度チケットを取り直しました。
これで行けなかったらものすごいダメージになりそうです…
舞台DVD・Blu-rayや配信なども好きですが、やっぱり舞台は、生で「浴びる」ものですから、状況の収束を祈るばかりです。

また、前々回から執筆状況も報告させていただいていましたので、続報を。
前回の記事を見直してみますと、まだ仙台短編文学賞に応募する気でいたんですね…
結局あのあと、規定字数をどうしてもオーバーしてしまい、仙台短編文学賞への応募は諦めました。一応、完結してはいるので、どこか短編の賞に出してみたいですね。
最近は、その前に書き上げていた長編の推敲をして、どこかに出す準備をしつつ、次作のプロットを練っているところです。自分史上初の、連作短編方式に挑もうと思っておりまして、第1話で第3話のこれを入れておいて…など、慣れないつくりに悪戦苦闘しております。

2.アンソロジー収録作品紹介「群雨」(川瀬みちるさん)

タイトルの「群雨(むらさめ)」とは、デジタル大辞泉によりますと、
「ひとしきり激しく降り、やんではまた降る雨。にわか雨。驟雨(しゅうう)。」のことなのだそうです。
この話で主人公は、ふとしたきっかけから、かつて友人以上恋人未満のような関係だった人を尋ねます。おそらく二人の間にある感情――愛とも呼べるけれどそれだけではないもの――は、まさに群雨のように、激しく降りしきることもあればふと止んでしまい、でも長い時を経てふたたびひょんなことから甦る、そんなものであったのだろうと読んで思いました。

「名前の付けられない関係性」この言葉がいちばん好きです。
どうして人間は、なんでもかんでも名前をつけて、カテゴリー分けだけには飽き足らず上下関係までつけて、世界を整理した気になるんでしょうね…。
仕事関係で「人は分類したがる生き物だ」という言葉を聞いたことがあって、そりゃあこの仕事は分類しなきゃ始まらないのですが、人間はそれをあまりにも広く適用しすぎる。
恋愛だとか恋愛じゃないとか、ヘテロとかバイとか、果ては男とか女とか、そんなことに縛られずに、ただこうして文章を書いている精神、それだけで生きられたらいいのに、と強く思わされました。
そうした世界を整理する言葉たちに、主人公も友人(?)もそれぞれに苦しめられますが、それらから解放されたようなラストシーンには明るいものを感じました。

3.おススメのクィア・コンテンツ

映画「お江戸のキャンディー」シリーズを知っていますか!?
あの、好きなものの話になると語彙力がなくなるオタクなので、まずは引用と予告編の紹介を…

バレエ「白鳥の湖」をベースに、「DRUG GARDEN」で初監督を務めた女優・広田レオナ監督が独特の世界観で描いた異色恋愛映画。舞台は男ばかりのEDOワンダーランド。EDO随一の美しさを誇る男花魁・白鳥太夫、そして大衆人気ナンバーワンのキャンディボーイ・フリ松。ふたりは一目で恋に落ちる。白鳥太夫にあしらわれた将軍・近々正は、白鳥太夫にそっくりな顔をしたお伝を送り込み、フリ松はお伝に誘惑されてしまう。近々正からフリ松の心変わりを聞かされた白鳥太夫は、悲しみのあまり足抜けを企てる。真山明大が白鳥太夫、お伝の二役を演じ、竹中直人、吹越満らが脇を固める。
(映画.comより https://eiga.com/movie/81510/

予告編


シリーズ第2作予告編


シリーズ第3作予告編


広田レオナ監督といえば、俳優として、あるいは吹越満さんの元配偶者として知っている方も多いかと思いますが、こんなすごい映画を撮っているんです…!
2作目の予告編の冒頭に、「1年に及ぶ大ロングラン」「リピーター率驚異の69%」「30回以上劇場に足を運んだ人30%」とあるように、まあいわゆる、ハマる人にはハマる、癖になってしまう系の作品でして…
とにかく極彩色!お耽美!男たちがみんな美しい!そして全員、恋に必死…!笑える恋、表には出てこない恋、そして切ない恋と、いろんな恋模様が詰まってます。
特撮ヒーロー経験者や、2.5次元界のスターなど、出演する俳優たちの美しさは折り紙付き。そこに監督の独特の色彩感覚や、ファンタジー時代劇風の世界観がマッチして、とにかくどえらい映像になっております。あと作品を重ねるごとに肌色が増えて…

1作目のDVDリリースイベントで、監督が「男女の恋愛じゃなくて男同士の恋愛が私にとっては普通」といったニュアンスのことをおっしゃっていて、ああもうこのシリーズに一生ついていく…!と決めました。なーにが性別を超えた愛じゃ異性愛の方が性別を越えとんじゃい。
今現在、シリーズ第3作まで出ています。すべて「男しかいない世界の極彩色の恋模様」です。イベントでは、続きもあるとか、R指定版リメイク(!?)や舞台化も考えているとかのお話もあり、まだまだ終わらない作品です!
1作目はAmazonプライムなど各種配信サイトで見られるようなので、気になった方はぜひ…!さあ江戸キャンの沼へ!!

4.バトン

宣伝は特にありませんので割愛いたしまして、質問バトンに参りたいと思います。
いただいた質問は、「1人〇〇してるときに『おひとり様ですか?』って聞かれるのイヤ派ですか?」でした。

うーん…どうでしょう。
自分は友達が少ない上にバラバラなところに住んでいるので、日常もオタ活も旅行までも、基本的に一人です。どこに行くにも自分のペースで動きたい派です。
なので、聞かれたことは多いはずなのですが…そこまで印象に残っていないですね。イヤかどうか考えたこともないと言いますか。ということは、少なくともイヤではないのだと思います。

自分も接客もどきをしていたことがあるからわかるのですが、接客する側ってわりと無感情じゃないですか。むしろ感情労働をしたくないので意識して無感情にします。
なので、自分が客になったときも、どうせ相手はなんとも思ってないだろうな…と思って、こちらも無感情に「1人です」って言いますね。
例外は、ヒーローイベントでツーショット写真撮るとき!恥ずかしいから例外なんじゃなくて、係の人が怪訝な顔ひとつせずに「次お姉さん1人入りまーす!」って誘導してくれる明るい声と、優しく握手してくれるヒーローに、感謝と感動で胸いっぱいになります…!昨年はひとつも行けなかったので今年こそ会いに行きたいですね…。

…と、こうして隙あらばオタク語りを入れていくスタイルです。すみません。

次は益岡さんですね…アンソロジー校正の際はお世話になりました。
今聞いてみたいのは、「都会住み?田舎住み?」と、「今住んでるところに満足していますか?」です。
というのも、上に書いたような無敵お一人様モードに入れるのは、都会に遊びに出たときだけで…今住んでいる田舎では、家族連れ・カップル・友人連れしか外にはおらず、一人で出ると目立ちすぎて、近場のカフェなんかにも一切出かけられないのです…。さらにそのカフェも、地元の長年の常連さんがほとんどで、とてもゆっくりできるような雰囲気ではなかったり…。あとは仕事柄、町中にクライアントがうようよしてて、人口の少なさゆえに人ごみに紛れることもできず、エンカウント率も高いのも嫌なんです…。
この田舎の閉塞感にほとほと参ってしまっており、いっときは転職したい!なんて考えるほどで。一生独身予定のマイノリティオタクには、とかく田舎は息苦しくてたまりません。
そういえば、益岡さんの作品も田舎の少年が主人公でしたし、益岡さんご自身はどうなのだろう?と気になりました。お答えを楽しみにしています。

…長いですね?ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました。

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