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福島ユナイテッド2024備忘録⑥【Calm down】
リーグ中盤戦-問題
ディフェンスだけではなくビルドアップでも重要な役割を果たしていた足元の上手いCBのJ2への早すぎる個人昇格はサポーター界隈をざわつかせ、心を閉ざさせ、熱狂を鎮めるきっかけとなりうる出来事だった。
しかしここで少し冷静になって考えてみる。
確かに優秀なCBがいなくなるのは痛い。
だが今回の移籍がはたしてそれほどの大きな影響をチーム全体に及ぼしただろうか。
まず第一に寺田監督が就任し、熟成に1、2年かかってもおかしくないポゼッションサッカーを凄まじいスピードで福島に浸透させてまだ半年。
また去年まで4年間続けてきた3バックから4バックに移行してまだ半年だ。
ようやくリーグ戦が一巡したところでもある。
ポゼッションサッカーがクラブに本当に根付くまでの長期的なスパンで見ればここまで蓄積した全員の戦術理解度に大きな差はないだろう。
あるとすれば慣れ親しんだサッカーをやってきた川崎からのレンタル組との差くらいだ。
実戦的な面でも寺田監督が口にしていたように試合毎に先発と控えメンバーとの間の戦術理解度の差が小さくなってきている。
またポゼッションサッカーではCBが攻撃の起点になることから、攻撃時のビルドアップを危惧する声もあったが、前述のとおり戦術理解度の差が小さいことを考えれば特に傷口が広がるとも思えない。
そもそも福島は以前からポゼッションを意識した補強をしてきた。
つまり追い詰められた自陣-ディフェンシブサードの狭いスペースでパスを繋ぎ、ボールを前へと運ぶための技術水準はすでにクリアできていたのだ。
以上のことから現状の戦術理解度と技術水準を考えた時、今回の移籍だけではチームにそう簡単に大きな穴が開くことはないという見通しを立てる事ができるだろう。
また寺田監督の言動の端々から特に問題はないといった節が感じられたが、監督は戦術の落とし込みの能力に加え、選手のポテンシャルの見極めに相当優れている方なのではないだろうか。
もちろん今回の問題が寺田監督の現役時代と同ポジションで起こったことゆえに、的確な判断が下せた可能性はある。
それは飛車角を失うことになる来シーズン-2025シーズンの攻撃陣の用兵で見極めるとして話を戻そう。
キャプテン移籍の影響があったとするなら、それは移籍直後の試合において「やれるのか?」というサポーターの懐疑的な視線を浴びた事で選手のメンタリティーに多少の影響を及ぼしたであろう事くらいではないか。
実際堂鼻を失った事が直接の原因で最終ラインがビルドアップや守備に苦慮するという場面はほぼなかったと言っていい。
あったように見えたとすればそれは別の要因のはずだ。
すなわち攻撃における3バックへの対応である。
それは早急に改善しなければいけない問題で、この時期他の何を差し置いても解決しなければならない大きな問題だった。
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