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福島ユナイテッド2024備忘録①

はじめに


2024年
福島ユナイテッド
J3リーグ最終成績5位
J2昇格プレーオフ進出
リーグ戦
25勝5分15敗
64得点49失点得失点差+15

J1でもゴール数は広島77川崎66
J2なら長崎78清水68千葉67
サポーターがゴールに沸いた回数を単純にエンターテイメント性とするならば福島の64回はそれに次ぐ数字である。
我々はそれだけの回数喜びを爆発させることが出来た。
無論ゴールの数が勝利の喜びに直結するわけではない。
だが福島の試合がいかに観客を一喜一憂させ歓喜の瞬間を提供しているかの参考にはなると思う。
 
監督は就任1年目の寺田周平。
元川崎の川崎山脈と称された当時のセンターバック(CB)であり、日本代表CBでもある。その後鬼木監督の下でコーチを務め、初の監督業の場に福島を選んでくれた。
どんなサッカーをするのかも未知数だったし
現役時代ディフェンシブなポジションを経験している事から川崎のエッセンスを取り入れながらも手堅いサッカーをするのかもしれないという予想もしていた。
 
ところで今のJ3のレベルは随分高くなった。
J3誕生から2024年で丁度10年。
J2を1999年創設当初から追っている方なら今のJ3のレベルがいかに高いかわかるはずだ。
私の中の身近なクラブとの比較だと柱谷監督のもとJ1初昇格をかけて戦っていた2001年の山形より今の福島の方が強い感触まである。

今やJ2から欧州行の選手が現れる時代だ。
つまりJリーグ全体のレベルが上がりJ3も十分見ごたえのあるリーグに成長しているのである。
時折J3はプロ選手として辛うじて拾ってもらった選手やベテランの行きつく場所と勘違いしている人を見かけるが、そんなことは全くない。もちろん待遇面などはまだまだ改善の余地はあるだろうが、必要とされる場面で必要とされる人材がいなければ決して結果がでない場所になっているし、何よりも才能の原石もゴロゴロと転がっている。
現役時代の名声ある選手を監督に据えたからといってそう簡単に結果が出せるような場所ではないのだ。
そんなJ3リーグで寺田監督率いる福島ユナイテッドは奇跡のように楽しいプレーを繰り広げた。

今これを書いているのもその奇跡に立ち会えた感動を残したくなったからだ。
地元クラブのあまりに予想外な激変ぶりに県内のサッカーファンですら何が起こったのか当初から把握できていた人間は少ないはずだ。
シーズン終了後に
「今シーズン好調だった」
「いいチームになったらしい」
で終ってしまうのはもったいない。
繰り広げられた戦いがいかに誇らしいものであったか知り、未来につなげてほしい。
福島発のスモールクラブが放った眩いまでの輝きを知ってもらいたい。
そして2025年、その歩みをより多くの人達と共に目撃できることを切に願う。


毎日19時ごろに投稿します。
【全12回】


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かげ犬
観戦の足しにさせていだきますー(T^T)