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芸大レインボーサークル 人権週間2023年壁新聞 Vol.1

皆さんこんにちは✨ 芸大レインボーサークルGRC です!

私たちは大阪芸術大学を拠点として活動している大学非公認のLGBTQ+のサークルです。
LGBTQ+の当事者や支援者(アライ)を中心に、誰かの居場所となれるサークル」を目標に、日々活動を続けています。

当サークルでは毎年の活動として12月第1週の人権週間にて壁新聞の掲示というのを行なっています。毎年部員それぞれが思いの丈を生徒に語れる貴重な活動です。
今年はそんな芸大生しか覗けなかった貴重な話を、もっと広く発信するべく、こちらのnoteで12月中隔週で投稿しちゃいます!芸大生故の視点から、リアルなLGBTQ+当事者の主張を聞いてもらえればと思います。

今年のテーマは「LGBTQ+の一歩先へ
今週は部員Hさんの書いたLGBTQ+の未来の姿です。初手からなかなか奇抜な内容となっております。よければ最後までご覧ください。



「LGBTの次のアルファベットは何か」

Lはレズビアン、Gはゲイ、Bがバイセクシャルで、Tがトランスジェンダー……。LGBT、性的マイノリティが公になったこの5年ほど、誰しも耳にタコが出来るほど聞いた説明だろう。しかしこれもほんの一部。細分化された個々の思考、感情、雌雄の在り方から、もっと多様な性が存在する。
今回は一般的に1番聞き馴染みのある4文字で始めたが、LGBTTQQIAAP……挙げていけばキリのないほどアルファベットの羅列は増えている。しかしこれらのアルファベットの中に、自らをこれだと言い当てられる大事な名称が詰まっているのだ。何者であるかをハッキリとさせることで当事者に安心感を与えられる。男女では割り切ることの出来ない性を、コミュニティ内で固有化し表現する。他の生物には見られない、人間の文化的な一面であるといえよう。

ではその先には何があるだろうか。文化的な進化の過程で生まれたのがマイノリティであれば、発展した未来ではどのような性が生まれてくるだろうか。今回はそんな私の空想実験に付き合っていただこう。

まず考えつくのはロボットに与えられる性だろう。人工知能とAIを搭載し、感情を持った高性能なロボットが現れれば人間との違いは主成分がタンパク質か鉄分かになるかもしれない。存在する性は人間男性、人間女性、ロボ男性、ロボ女性となるのではないか。ロボ男女の性で分けられないものがロボXとなり、自分はロボットではなく人間であると考えるRtH(ロボットtoヒューマン)が生まれることも想像に難くない。
ロボ性に合わせて人間の性愛も変化するだろう。ロボットに欲情する人間はロボプラトニック、ロボバイセクシャル、ロボレズビアン、ロボゲイとなるのか。人間かロボかの判別のためにhLGBTとrLGBTで分かれるのかもしれない。

宇宙人はどうか。現在でも動植物に対して性愛感情を抱くズーフィリアなどが存在する。現在の地球では人間と言語コミュニケーションを取れる生物は存在せず、相手へ明確な合意を得ることが出来ないまま恋愛に発展していることが問題視されている。もしも言語能力が発達した宇宙人と人間が恋愛関係になり、インベードセクシュアルが生まれたとしたら、彼らは更に自分のマイノリティを脅かされることになるだろう。
また、人間とは異なる体質、特徴をもった宇宙人が相手の場合、例えば心臓が動いていないとか、植物と同じ性質だとか、そういった場合は対物性愛(オブジェクトフィリア)として扱われるのか、しかしコミュニケーションが自他共に出来ているなら合意が存在するはずで、ならばインベードセクシュアルとして扱われるのか、どこまでを持って意思とするのか、なんとも難解な話になりそうだ。

そしてタイムトラベルやマルチバースなども新たな性の切り口となるであろう。多元宇宙の中には自分とそっくりの別個体が幾つも存在しており、それぞれが自分の時間軸で生活をしている。もしここに干渉することができれば自分とまるきり同じ人間に会うことが出来、そこで恋愛感情が生まれたとすればそれは自己愛なのか、それとも別個体なので正当な同性愛なのか。性的マイノリティを否定する人の意見のひとつに、過剰な自己愛が人格障害に発展し、更にそれが膨張した結果性的マイノリティが生まれる、といった主張がある。もし別の世界、別の時間の自分との恋愛が健全なものであると認められれば、他のマイノリティも総じて健全な心の中で生まれるものだと証明できるのではないだろうか。

ここまでまるでSFや夢物語のようなものを書き連ねてきたが、本当に近い将来こんな性が登場するのだろうか?答えは進んでみなきゃわからない。大昔から木蘭やジャンヌダルク、森蘭丸のように男女の枠だけでは収まらない性が存在していたのは事実で、先駆者となった者がいたからこそ今の多様な性があるわけだ。仮説でもいいから定義しなければ答えもない。100年後ロボットの人権が認められ、住ロボ票の発行にて性の選択を迫られたときに、この文章が救いになったりするのかもしれない……なんてね。




来週もお楽しみに!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!



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