2月の読書まとめ

2022年2月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2396ページ
ナイス数:137ナイス

https://bookmeter.com/users/583759/summary/monthly/2022/2

■むかしむかしあるところに、死体がありました。
日本の昔話「一寸法師」「花咲かじいさん」「鶴の恩返し」「桃太郎」「浦島太郎」のストーリーから殺人事件が起こる。
中でも最後の「絶海の鬼ヶ島」がよく出来たストーリーだった。まさかの結末に感嘆するしかない。残った彼はどうなったのだろうか?
「密室龍宮城」も初めから決まっていたものだと最後に知り驚愕せざるを得なかった。「つるの倒叙かえし」は人は弱く、欲深いということの戒めかもしれない。
のち、2つのストーリーは1人がとんでもない悪人という納得の結末だった。
一つ一つが見応えがあり、驚きがあった。
読了日:02月18日 著者:青柳 碧人

■心霊探偵八雲 INITIAL FILE 魂の素数
心霊×数学。八雲に御子柴が絡み心霊現象を検証するために事件にも関わっていく。八雲と御子柴、ありえない話では無かったけど、ガッツリ絡む話が実現するとは。本編終了後、こうして番外で新作が読めるのはファンとして喜びが隠せない。
八雲が主人公となって八雲目線で語られ、八雲の心理が読めるのは新鮮だった。御子柴が子供みたいに駄々を言うのを八雲が冷静にツッコむのも新鮮だった。晴香がモブキャラとしてちょくちょく名前が出るのも嬉しかった。これから出会うのを思うとグッとくる。
今回も八雲ワールドを楽しませてもらいました。
読了日:02月16日 著者:神永 学

■メディコ・ペンナ 万年筆よろず相談
一応ミステリー?に入るのかな?
読みたいと思っていた本を図書館で見つけてやっと読んだ。
万年筆に込められた想い、そこから読み取る冬木さんの言葉。万年筆で人生が変わるというフレーズ。読み終えて納得のストーリー。主人公が1人ではなく、章で別の人が主人公になったり、その人の目線で悩みや店に訪れる理由が分かるのも良かった。
砂羽が就職に悩む姿が現実的で自分と重なってしまった。
万年筆のことが素敵に描かれていて、1度も触れたこともないが自分も一生の1本を買ってみたいと思った。
読了日:02月15日 著者:蓮見 恭子

■シャーロック=ホームズ全集 (2) 四つの署名
女性が訪ねてきて、父が10年前に消えて今も分からないと言う。その事件を操作する中で色んな事件と真相が分かっていく。
児童書にしては内容が難しかった。
読了して印象に残ったセリフある。「不可能なものをすっかり取りさってしまえば、あとにのこったものがたとえどんなにありえそうに思えなくても、それは事実ではなくてはならない」このセリフは『名探偵コナン』のセリフでも言われていたし、心に刺さった。
しかし、まさかここで依頼人の女に恋して結婚の申し込みまでして了承されるとは(笑)
読了日:02月13日 著者:コナン=ドイル

■予知夢
5つの短編集。
今回はオカルトがテーマなのか、変わった事件が多め。
なによりも良かったのが3章の「騒霊ぐ」で、まさかの結末には悲しくもなった。
印象に深いのは「予知る」の最後はゾッとした。伊豆に旅行しに行く場面で終わっていたが、駆け落ちなのか、バッグの中に何か入っていたのか…余計に考えが膨らんでしまった。
シリーズ1作目にもあったがたびたび、湯川と課長さんの意見よく合うくだりがクスリと笑えた。
湯川が科学に弱い草薙を楽しそうにからかうのも信頼が見えて良かった。
読了日:02月11日 著者:東野 圭吾

■カナダ金貨の謎 (講談社ノベルス)
国名シリーズ10作目、火村英生シリーズ。
中編と短編を交互に5つの事件が入っている。
中でも題名にもなっている3つ目の話「カナダ金貨の謎」が面白かった。初めから犯人が分かった上で入るのも、何度も視点が犯人の目線で語られるのも新鮮だった。犯人から見た探偵と助手の印象が書かれていたのも良かった。
今回も2人のおどけたやり取りもあり、楽しませてもらいました。
ストーリーには関係ないですが、2人の信頼関係がたびたび窺えるのも個人的萌えポイントでした(笑)
出会いのストーリーが短編で読めたのも嬉しかった。
読了日:02月10日 著者:有栖川 有栖

■探偵ガリレオ (文春文庫)
実はこれが初めての東野圭吾作品。
ドラマ化もされて人気の1作から入ってみた。
ガリレオシリーズ一作目、捜査一課の草薙が、物理学者の湯川のもとに久しぶりに捜査のために訪れる。
個人的には2章の「転写る」が特に面白かった。学校で展示していたデスマスクが事件に繋がっていく過程はなかなか現実味が無くて良かった。
ドラマで女性刑事だったのを思い出したが、原作では男性刑事だったことに読んで知ることができて良かった。
湯川と草薙の2人のやり取りも笑える部分もあり、楽しめました。
セリフが多かったので読みやすかった。
読了日:02月07日 著者:東野 圭吾

■赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。
4つの童話を元にストーリーが構成されている。赤ずきんが旅をする中で事件に遭遇し推理して行く。どの話も衝撃的で、のめり込む面白さがあった。2つ目のストーリーで、ヘンゼルとグレーテルの兄弟の兄の異様さにおお?と思わずにはいられない。現実的なドロドロした関係性もあれば、許し難い犯罪に立ち向かう赤ずきんを応援せずにはいられない。
マッチ売りの少女の運命はあの後どうなったのだろうか。夢に溺れて最後を迎えるのだろうか。
私的には星5つの最高傑作の小説でした、気になってる方には迷わずぜひ読んでもらいたい。
読了日:02月04日 著者:青柳 碧人

■改造版 少年アリス
少年のアリスと蜜蜂が兄の図鑑を取りに夜の学校に乗り込む。そこで行われる不思議な授業が物語の鍵。
最後のページのシーンには少し震えた。蜜蜂が与えてしまった銀の実を呑んだ鳥はやっぱりアリスではなく、そういうことだったんだと感嘆した。
長野まゆみ作品ということで期待はしたが、ブロマンス要素はあまり感じられなかった。が、少年蜜蜂とその兄のやり取りや、兄に守られる蜜蜂を羨ましく思うアリスなどの描写はそれを感じさせる部分もあったかな。
文字が大きめで、平仮名も多く使われていたので読みやすかった。
読了日:02月01日 著者:長野 まゆみ


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