ようやくお役御免?
長年懸案だった左バックの補強がようやく進み始めました。何でもできてしまうミルナーが本職のモレノに代わってシーズン通して戦ったり、ロバートソンを休ませる度に健気にこなしたりしてきましたが、かつてのプレミア最年少ゴール記録保持者も来年1月で35歳。プラン通り補強が進めばようやくお役御免といったところでしょう。来期は本職の中盤でこれまで通り安定感抜群のプレー(+100発100中のPK)をお願いしたい。久々に昇格してきた古巣リーズへの帰還も頭のどこかにあるでしょうが、まだまだチーム最年長の彼の存在は欠かせません。
2017年夏に降格したハルから£8Mの安値で引っ張ってきたのがロバートソン。そんな彼同様、今夏も最下位で降格したノーウィッチから22歳のジャマル・ルイスを取るべく動いています。16歳で同クラブのユースに入るまではクロスカントリーのイングランド代表ということで、運動量に関して心配する必要はなさそう。初速やスプリント能力など単純な身体能力もさることながら、両足ともボール扱いが抜群にうまいのも楽しみです。高精度で鋭いクロスをポンポン上げる左が利き足だろうと思いますが、右足も利き足と言われても違和感がないくらい繊細なタッチが可能。このポジションでシザースを連発する選手は最近あまり見ませんが、繰り出すタイミングや意図が伝わってくるのも好印象です。加入すれば一味違ったクオリティーを足してくれるでしょうし、ロバートソンもうかうかできない存在になるでしょう。
※動画のサムネはリヴァプールのユニフォームを着ていますが、まだ獲得は決まっていません。
交渉は£10Mでオファーしたところ£20Mよこせと跳ね返されたところ。値上げに加え、出場機会を求め移籍を志願している19歳ラルーチの譲渡も視野に入っているようです。ドイツ人のファルケ監督はクロップがリヴァプールの監督に就任した2015年からドルトムントのリザーブを指揮していた”同門”の縁もあるので、色々と話しやすい面もありそうです。
降格したとはいえ、昇格組ながらシーズンを通し積極的に打ち合いを挑んだノーウィッチのサッカーは新鮮でした。開幕戦でホームで胸を貸したのがリヴァプールでしたが、前半途中までは不安になるほど攻め込まれていたのが思い出されます。その中で小気味よいプレーで目を引いたのが、右バックのアーロンスとルイス。ルイスはプレーはもちろん、あまり聞かないジャマルという名前もあって記憶に残った人も多いかもしれません。
コロナ中断後は鳴かず飛ばずで早々に降格したノーウィッチですが、バイエルンが先述のアーロンス、スパーズ、ドルトムント、ミランがCBゴッドフリーを狙うなど個人レベルでも高い評価を受けています。特にゴッドフリーには£50Mの値が付けられており進路は要注目。ハルでロバートソンとともに降格したマグワイアが史上最高額のDFになったりと、面白いパターンが出来上がりつつあるかもしれません。
ルイスは母方の北アイルランドを代表に選んでおり既に12キャップ。もしイングランドを選んでいても代表での活躍が期待できたであろうほど将来性豊かな選手です。年齢、実力いずれを考えても多少の出費は目を瞑った方がいいかもしれません。