【現場からのストーリー】1年間がんばったね会
進級・卒業が迫る3月、小学生向けの居場所拠点で学年末のイベントが開催されました。
イベントの様子を、この居場所の開設時から職員として支えてくれている新江(あらえ)れいらさんからのレポート形式でお送りします。
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小学三年生の男の子の提案で、3月に『1年間がんばったね会』を行いました。
「ここで過ごした1年間を振り返って、思い出を残したり、がんばってきた証を残したい」という思いからの発案でした。
会を開催する前に子ども会議(*1)を開き、当日どんなことをするのか話し合いました。
いくつかやりたいことが発表されましたが、
「思い出をつくることができたり、がんばってきたことがわかったりするものはどれかな?」
とのスタッフの問いかけに、一生懸命考えて意見を述べる子どもたち。
"やりたいから"という理由だけではなく、
「新しいお菓子を作るんじゃなくて、今までみんなで作ってきた思い出のお菓子をつくるならお菓子づくりに賛成する!」
「アルバムづくりは1年間を振り返れるから、全員同じ時間に一人一冊作るのがいいと思う。」
と活発な意見交換が行われました。
友達の意見を聞いて「わたしは発表はしたくないけれど、がんばってきたことを展示するのでも良いなら賛成できる」と意見を変える子もいて、多数決で決定するのではなく、全員が納得する形で当日の準備を進めることができました。
一人一人の良いところをスタッフやボランティアにインタビューしてカードを壁に貼り付けたり、みんなのがんばってきたことを思い返しながらアルバムづくりの材料を準備したりする様子に、「自分だけではなく、仲間のことを考えて行動することができるようになったのだなあ」と、スタッフは感慨深いものを感じました。
当日は『ライセンス(*2)おひろめ会』『アルバムづくり』が行われました。
『ライセンスおひろめ会』では、手品を披露したり、がんばって覚えてきた漢字の読みを漢字カードで披露したりして、感嘆の声が上がっていました。
最後に『アルバムづくり』をし、みんなでわいわい懐かしい思い出を話しながら過ごすことができました。全員自分で作ったアルバムに満足げで、お気に入りのアルバムにスタッフやボランティアからサインをもらう様子が微笑ましかったです。
1年間居場所でがんばってきたことや、楽しかった思い出を胸に、自信を持って進級してほしいと思っています。
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子どもたちの中で、思い出に残したいくらい楽しい1年間になったこと、そして根気強く物事に取り組んだ経験ができたことが伝わってきました。
アルバムをみんなで同時に作ろうという発想は面白いですね!その時間もまた一つの思い出に。
4月からはどんな新生活が待っているのかな?
また折々に子どもたちの様子をお伝えできればと思います。