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【LFAメンバーズの履歴書vol.4】 “「ただ隣にいる」という形のサポートもある” 子ども支援事業部 穀田莉央 さん

こんにちは!Learning for All 広報です。Learning for All で働くメンバーが、どのようにLFAと出会い、普段どんな想いで働いているのかを伝える【LFAメンバーズの履歴書】。今回は、「子ども支援事業部」で学習支援マネージャーとして働く穀田莉央(こくたりお)さん。働く中で大切にしている考え方や、これまでの経歴について聞いてみました。

学習支援マネージャー穀田莉央(こくたりお)さん

ーー 穀田さんの「学習支援マネージャー」というのは、どういった仕事を行うポジションでしょうか?
LFAで行う「学習支援」では、2つのサービスを行っています。1つ目は、小学4年生〜高校生世代(9〜18歳まで)の子どもたちを対象に、地域や学校と協力して無償の「学習支援拠点」を運営しています。独自の研修を受けた大学生ボランティアが教師となって、日々の学習に課題を抱えた子どもたちに寄り添って勉強を教えています。2つ目は「別室支援」といって学校の中で先生たちとも協力しながら、それぞれの子どもの事情に合わせつつ「学校につながり続けられる」よう学習支援や居場所づくりを行う拠点の運営です。

私が担当する「学習支援マネージャー」は、そんな事業が上手く成果を上げられるようサポートしています。具体的には、各拠点にいる拠点スタッフをサポートしたり、それぞれの人員配置、関係機関との連携、区への政策提言、助成金の報告書や予算の作成を行ったりしていますね。

ーー そうなんですね!マネージャーというポジションで、大切にしていることはありますか?
大切にしていることは、「現場と社会の橋渡し役を担うこと」です。マネージャーという仕事では、現場について見聞きして考えること、関係する学校や行政の方と会って直接お話をすることの双方を行います。
現場で出会った子どもたちの困りごとや拠点の中で見られたポジティブな変化などをできるかぎり具体的にそのままの形で社会に届けていくことが、私の仕事だと感じています。それと同時に、自分たちの活動がどう社会に評価されているかや、LFAに関わってくださっている人がどのような価値観や課題意識を持っているのか現場で働くメンバーに伝えることも、関係する人と直接お話をしたからこその私の役割だなと感じています。

ぺんぎんがとても大好きな穀田さん。社内では「ぺんぎんさん」と呼ばれることも。

ーー なるほど、ありがとうございます!LFAに入職する前はどんなお仕事をされていましたか?
私は、英語の塾や海外への留学をサポートする企業で働いてきました。関わる子どもたちが、英語をコミュケーションのツールとして使いながら、自分の力で物事を決めて、自分のペースで進んでいく姿を見るのが好きでした。塾での勉強や留学を通して子どもたちの成長を促すお手伝いができる仕事にやりがいも感じていました。

ーー 転職を考え始めたきっかけはありますか?
もっと日常的に、よりサポートが必要な子どもたちに関わりたいとも考えていました。新入社員だった頃、少し精神的に参ってしまった時期があり、その時に「何も言わず、ただ隣にいてくれる」ということが、どれほど人を救うのかということを身をもって知りました。私も困っている子どもたちにそういったサポートができればと思い、転職を考えました。

ーー 転職を考える際に、他の企業や団体ではなく、LFAを選んだ理由を教えていただけますか?
大きな理由は3つありまして、1つ目は団体全体の意識として「子どもファースト」を大事にしていること。2つ目はLFAが掲げている3つのアプローチ、「一人に寄り添う」「仕組みを広げる」「社会を動かす」のどれもが必要で、とても共感できたことでした。「子どもに寄り添う」と言葉で言うのは簡単ですが、普段の「学習支援」や「居場所づくり」において、子どもたちを「サポートしてあげるかわいそうな存在」として捉えるのではなく、その子の思い、長所、可能性に目を向けて真剣に関わる様子を見て、「LFAは本当に真剣に子どもたちに向き合っているのだということを感じられました。

そして3つ目は、面接を受けている時の人事担当の方の印象がとても素敵で…。子どもたちのサポートをするのがLFAの仕事ですが、それだけではなく関わる人みんなを大事にしている空気感が伝わってきたので、私もここで働きたいと思いました。

ーー 実際に働いてみて、外から見る姿とのギャップなどありましたか?
まず “子どもの「貧困」をなくすこと” がLFAの抱えている目標ですが、「貧困」が経済的な理由だけで起きるものではないということを知りました。そもそも改善すべきなのは、子どもや保護者が置かれている状況やそれを作り出している社会構造だというケースも少なくありません。でも、私たちが介入できる範囲は限られているので、LFAがぶつかる課題の複雑さに、入ってすぐに私自身が悩まされましたね。

いまでも答えが出ているわけではありません。ただ、入ってからわかった良いギャップでいうと、働くメンバーの想いや仲間意識の強さは予想以上だったなと感じています。

同じ方向を見て、背中をあずけあって、これほど真剣に子どもたちに向き合える環境はなかなかないと思います。学生ボランティアも含めて、一緒に成長しながら頑張れる心強い仲間がこんなにいることは、とてもありがたいし嬉しいことですね。

ーー 穀田さんがこれから大切にしていきたいことや、今後のビジョンなどを教えてください。

人間誰しもそれぞれの大変さを抱えていると思いますが、自分の人生を大事にできる人がもっと増えていくといいな、と思っています。LFAの中の話で言えば、子どもたちがそういう風になれるように、その子自身が持つ力を引き出す声かけや関わり方をしていきたいですね。

また、目の前の人が悩んでいたら、「隣にいる」「一緒に悩む」「一緒に考える」ことで寄り添う。私自身もですが、社会全体でそういうことができる人が増えるといいんじゃないかなと思います。

ただ、人生のしんどさと直面した時に、選択肢があるかないかは、社会的な課題にも深く関わっているとも思っていて。助けを求める手を伸ばした先に、何かしらの救いがあるような、そんな社会の実現の一端をLFAが担っていけたらと思っていますし、実際にLFAに入って感じたメンバーの強さがあればそれができるんじゃないかと思っています。

ーー 貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!これからの穀田さんの活躍も期待していますね。