エンタープライズセールス初年度の営業成果
2022年4月1日から株式会社ナレッジワークで働いています。入社してからの9ヶ月、エンタープライズセールス21年目の私の成果とともに、どんな取り組み/思考が、成果につながったのかを振り返りたいと思います。。自身の振り返りがメインなので、あまり詳細には記載しませんので、気になりましたら、Twitter、勉強会等でご質問ください。
過去書いた振り返りは、以下にあります。よかったら読んで下さい。
以前書いた要素は、今回は割愛したいと思います。
0.役割
私の仕事は、フィールドセールス(以下、FS)です。FS2名体制で、マネジメントはCEOが兼務。私はマネジメントの職務などは持たず、お客様に集中できる環境を作ってもらっています。
入社以降、ユーザー様の拡大が進んだことで、新規の営業活動に加えて、既存の顧客に対するフォロー、アップセルの役割も加わっています。
1.成果
弊社は、1月が期初。入社した2022年4月が2Qになります。2Q~4Qの9ヶ月間の個人成果として、全Q達成することができました(2Q:241%、3Q: 102%、4Q:102%)
プロダクトがリリースされたのが、2022年4月。日本通運様や、NECネッツエスアイ様、岩谷産業様、リクルート様など様々な大手企業様に導入をいただきました。4Qは、4社の大手企業様からご契約をいただけました。
4Qに入る際は、パイプラインが圧倒的に不足しており、数字上で見れば、達成が難しいとされる状態でした。
そのような中、マーケティング/インサイドセールスが10月末~11月頭に、初回商談を生んでくれた3社様と、2ヶ月で契約まで至ることができ、達成となりました。
さらに、達成に加えて、成果と思えるのは、次Qのパイプライン状況。
次Qの目標達成に十分なパイプライン(フェーズが進んでいる商談で構成できている)を保持して、4Qを終えたことが、組織的成長を感じる部分です。
大手企業を相手にするとした場合、契約までの期間は一定6ヶ月程度を必要とするとしてオペレーションを組むべき。その中で、Q頭からなんとかするサイクルでは、苦しい。入社以来、Monthly Sessionと言う1ヶ月を振り返る場でも、「次Q,次の次のQのパイプラインを充足している状態を作っていくことが、営業の仕事」と話していたのですが、早々これができた。極めて、重要なポイントだと思っています。
2.振り返り
成果のうち、振り返っておきたいのは、2ヶ月で大手企業からクロージングできたこと。この点について要因を見ていきたいと思います。
・複数チャネルでの理解醸成
これまでの私の受注は、自身のリファラルや、紹介などからのもので構成されていて、本来の組織の実力を図るには心もとないものがありました。
今回は、4社中3社が、マーケティング/インサイドセールス経由だったことが重要なポイントだと思っています。
過去の受注できた商談と比べて、初回商談時点で、ナレッジワークの価値は、書籍『NEWSALES』、Webinar,HP、ホワイトペーパー等で一定以上の理解まで至っており、導入における懸念事項の議論を中心にスタートできたことがとても大きいと思っています。
・多層の事例
営業の仕事としては、検討の支援者として、お客様の不安点を取り除くアクションをすることに集中。その際に、不安点となる部分の解消に効果を出すのが、事例です。
検討、導入、運用の3点を意識した事例/ストーリーを我々営業が、携えていることで、エビデンスをもったアドバイスを行うことができたことが無駄のない検討推進を実現できた要因だと思います。多くは、導入の結果を事例にしがちですが、検討プロジェクト自体が強烈に不安なわけで、その部分の事例/対策を持ち合わせているかが、肝だと思います。
・検討プロセスの可視化と合意
また、大手企業の検討プロジェクトを1件ならまだしも、3件同時に、2ヶ月で契約に至るには、非効率な部分があった瞬間に、難しかった。
お客様も期末の忙しい時期。わかりにくい部分があった時点で、心が折れるわけです。
そのため、検討のプロセスを初回商談後に早々に示し、不安を最初の段階で取り除いて、お客様が我々との検討プロジェクトに持ち出せる工数(脳のリソースも含む)を効果的に使ってもらうことに成功できたことも大きいです。
・コンテンツ✕口頭
さらには、上記のアクションは、口頭での伝達だけでなく、コンテンツを示すことができるようになっています。売り手側が思っているより圧倒的にに、お客様は、僕らの話していることは理解できません。なんといってもほぼ初めて聞いていますので。直接訪問しているときは、わからないことを先方も伝えやすかったのですが、画面を挟んだ瞬間に、わからないことを伝えにくくなった。その結果、わからないまま進む、そして心が離れる…と言う状況が作られます。口頭伝達だけでなく、その内容を示すコンテンツの掛け算が価値を出しています。
まとめると、以下4つのポイント
3.自身の成長
様々なフェーズ、規模の会社に勤め、一貫して営業を選択してきた中で、この9ヶ月でどんな成長ができたかと振り返ると、リーダーシップという言葉にまとまるのかなと思います。
・組織へのリーダーシップ
営業は、売上と言う事業推進において、もっとも重要な指標を具現化する最後の砦。あらゆる方のアウトプットを材料として、形にすることを求められています。
売上が作れれば、事業の選択肢が増えるし、売上が作れなければ、事業の選択肢が減る。成果が出れば、社員の希望も作れ、役割も増やせ、仕事の枠を生み出すことができ、各メンバーに能力以上のチャレンジを作る余力さえも埋める。大げさと言う人もいるかも知れませんが、そんな思いでいます。
なので、この9ヶ月、プロダクトをリリースした大事な年度において、徹底的にこだわったのが、達成する意思を示し、それを成し、伝えることでした。
今後、様々な壁が立ちはだかる中で、苦しいタイミングがかならず来る。いつくるかもわからない壁に勝つには、達成のメンタリティを組織に常に実装できるかが重要。達成のメンタリティは、成功体験の積み重ねでしか、作り得ない。
役割が分解されてきた営業組織においては、フィールドセールスのみならず、MKT,IS,FS,CS,エンジニア,管理部門など全役割部門が達成のメンタリティを持つことが求められると思っています。
そのためには、『あなたも達成に貢献しているんだよ』と、各メンバーに理解してもらうことが大事。そのために、成果が出たときは、各部門の方に受注のストーリーや、各部門が貢献している部分をしっかり示すことを意識してきました。
この12月は、本当にどういう結果になるか、最後の日までわからなかったのですが、自身の営業状況を詳細に全社員に示し、あえて注目してもらうことで、より注目してもらうことができたように思います。相当なプレッシャーもありましたし、これで達成できなかったら…と言う不安も強くありましたが、仮に駄目だとしても、意味があるという判断は間違っていなかったと思っています。
たった数ヶ月で達成のメンタリティを実装しきれるものではないものの、明らかにこの9ヶ月で、全メンバーが売上に注目し、その構成員の一人であることを思ってくれて、何かあったら僕らも動くよと言う状態になったのではないかと思っています。この一点で、リーダーシップを発揮できたのではないかと思います。
・お客様へのリーダーシップ
もう1点、同時にリーダーシップを発揮する部分としてチャレンジしたのが、お客様の意思を正確に捉え、無理をさせない、売らない選択を常に保持する。
これは、Churn Rateが重要な指標となっている中で、無理矢理売る…と言う行為が意味を成さないからです。私は、この観点は、営業という仕事を魅力的にすると言う点で、素晴らしい方向性だなと思っています。たくさんの目も当てられないような受注を過去見てきた中で、早くなくなったらいいと思っていたので。
このお客様の意思を正確に捉えると言う点。これにも営業のリーダーシップが求められます。結構な割合で、商談/検討と言うのはなんとなく始まります。6割くらいがそのようなものだと思います。
ただ、そのなんとなく始まるプロセスをそのままにしてしまうと、両社沢山の工数をかける割にアウトプットが何もないと言う不幸を生み出します。もしくは、契約に至ったとしても、沢山の不満、弊害を作り、検討プロジェクトとしては失敗と言えるでしょう。
僕ら営業は、お客様の検討プロジェクトをより確かに、よりスマートに進めていく義務があると思っていて、自社の商材価値がお客様の問題課題を解決するかどうかを見定め、様々なステークホルダー、お客様内のルールを知り、コーディネートすることが求められる。
初めて出会う方々であっても、主体性をもって対話し、まだ言語化されていないお客様の言葉を引き出す。そして、お客様を向かうべき方向に導いていく。お客様から出てきた言葉を整えた際に、自社の商材が解となるケースが、100%であるはずがないわけです。
「まだ検討する状態にはないと思います。○○を進めましょう。」
「現状の体制では、○○と言う選択が最適と思います。」
これを意識して言える。責任ある立場だからこそ、しっかり言う。この矜持をより強く持てたことで、逆に、進めるとなった場合もより強いリーダーシップをもって、お客様の推進力となり得たと思います。
4.最後に
私にとって、とても学びと成長の多い9ヶ月であり、3ヶ月でした。この学びや成長を促してくれたのは、個人のイネーブルメント活動、エンタープライズセールス勉強会の存在です。自身で開催しているのですが、Webinar形式や、個社別の形式など計20回位開催。数えてみると、500名近くの方と対話機会を得れた…。本当に大きな財産です。
日々の実践を通じた学びを、様々な方との対話の中で、言語化し、アウトプットすることで、学習に変える。そして、さらにはアウトプットした内容の中で、ナレッジワークのオペレーションに組み込めるものも浮かんできて、それを実装する。とてもいいサイクルでした。
ナレッジワーク自身が、個人のイネーブルメント活動に積極支援してくれることで、よりドライブがかけられたことで、結果、会社への貢献度も上がったように感じます。
自身がイネーブルメントというテーマを推進することで、より、事業活動によりぐいっと入って行けている感覚があります。来年度も、この方向性をより推進していき、事業で関わるお客様のみならず、個人として関わる様々な方にも価値を届けられるようにチャレンジしていきたいと思います。
終わりに、素晴らしい環境を与えてくれているナレッジワークのメンバーのみんなに感謝の気持ちを伝えて、終わりにしたいと思います。
みんな、ありがとう。
株式会社ナレッジワーク 桐原 理有
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