エンタープライズターゲットに向けたチャレンジ - 7つのポイント -
2022年4月1日にナレッジワークに入社して、気づけば、2年半。あっという間に、時間が経ったが、ありがたいほどにストレスなくここまで来れた。多くの知り合いから、
「ナレッジワーク上手く行っていますね。」「キリさん楽しそうですね。」
と言葉をもらう。実際は、超バタバタしながらだし、腹の底から上手く行っていると言える状態ではないけれど、前向きに捉える時間も大事。なぜエンタープライズターゲットで成果を一定あげられているか、前線でお客様と対話している立場から、いくつか振り返っておくことは自身にとって価値があると思い、筆を取ってみたいと思います。
前提
ナレッジワークは、現時点1,000名以上の大手企業を提案対象として、営業ができるようになるための支援≒セールスイネーブルメントをテーマにしたSaaSプロダクトを展開しています。
2022年4月20日にプロダクト正式リリース後、以下のようなユーザー様をはじめ、様々な大手企業の営業組織の普段利用のソリューションとして、導入いただき、多くの組織で営業全体でご利用いただいており、営業人員が多い会社様ですと1万名規模での利用も増えてきています。
利用ユーザー様からも利用の効果を様々なチャネルで発信いただくご協力をいただいており、各社様とも深い関係を築けています。
日本通運様事例
みずほ銀行様事例
Biz組織体制について
営業組織は、2024年8月末時点で、営業8名、IS4名、CS8名と、絞られた人員体制でこれまでやってきました。(環境も整い、ここから一気に拡大予定で積極採用中です。事業拡大=個人のチャンスもある最高のタイミングと思います。)
ここまで様々な変遷を辿りながら、ここまで至っています。エンタープライズターゲットに集中、業界担当の設置、チーム体制セット/撤退etcと、状況に応じて、千変万化してきました。
7つのキーポイント
順不同になりますが、浮かんだものから記載していきたいと思います。
1.新しい選択肢の提供
営業の領域においては、すでにSalestechとして、様々なソリューションが展開されていた状態でしたが、ナレッジワークが訴えたのが、
「管理」と「支援」
この2つが大事で、現場の営業パフォーマンスを高めるための支援の投資をしようとメッセージを出せたことが一つ大きな部分だったように思います。大手企業の決裁者の皆さまが、どうやって成果を高めるか…と頭を抱えている中に、思いも寄らない、でも「たしかに…」と感じる選択肢を提供できたことが大きかったと思います。
2.理解しやすいフレーム
イネーブルメントと言うとても捉えづらいテーマに対して、CEOが以下のフレームワークを提供したことで、ナレッジワーク⇔お客様、商談相手⇔顧客内関係者、ナレッジワークコミュニティ同士が、同じ思考で複雑になりがちなイネーブルメントを捉え、共通言語化できたことが、あらゆる点で効いていると思います。
実際、先日ある大手企業のエグゼクティブとのその場が初めてお会いする会食で、手元にIpadを持っていらっしゃって、「このフレームがとても分かりやすくて、自分のこれまでの理解を一つで整理してくれた感じ。大好きなんですよ。」と言葉をもらいました。
ユーザーのエグゼクティブほど、日々複雑系の事象にぶつかっているため、複雑性をシンプルに捉え早期の判断を可能とするフレームを求めているのかもしれません。
3.セキュリティ対応への継続投資
ナレッジワークは早い段階から、セキュリティ機能の強化に力を注いできました。ここにかなりのコストをかけていないと、大手企業には提案機会すらもらえないからです。公的認証も複数取得(ISO27001:2022、ISO27017:2015)しており、今後も強化予定です。
セキュリティチェックは、商談プロセスの後半戦に対応するもので、商談自体がうまくいっていても、ここでつまずくと努力も無になるということで、本当に助かっています。
このあたりは、日々強化が求められるし、表現一つで捉え方が双方変わる領域なので、常に冷静な対応が求められる難しい領域です。
4.前傾姿勢のプロジェクトリード
セールスプロセスから、導入プロセス、運用プロセスに至るまで、ナレッジワークは、これでもかと、リーダーシップをもって、それぞれのプロジェクトフェーズを推進しています。
これは、25年近くエンタープライズ領域を担当している私からして、極めて重要なテーマで、徹底的な支援ができるか否かですべてが決まってしまうくらい重要なポイントで、ここに対して、技術/マインド/体制ともに投じれていることが大きいです。
そもそも、大手企業は人の異動が多く、組織の変更も多いので、検討プロジェクトを安定して推進することも、サステナブルにプロダクトの体現し続けることも難しい。そのため、過去大手Sier/コンサルティング会社等に多額のコストを投じて、支援してもらうパートナー体制が作られ、それが思考プロセスの基礎となっているため、ここを簡単に翻すことができず、これなら使えるでしょ…と思えそうな商材でも、定着しないということはザラです。
さらにはセールスイネーブルメントの領域は、変動要素の大きさから、有期のコンサルティング対応だけでは、維持継続性が作れず、なかなか形にならない。かつ、イネーブルメントと言う役割設計は、人事経理営業のように部署/役割/評価がまだまだ連動しておらず、組織的に捉えづらいものとなっている…など諸々ハードルが高い…。(そう簡単に手を出さないほうがいいですw)
CS領域でいくと、ナレッジワークのカスタマーサクセスの提供価値は、圧倒的なレベルにあると思っています。上記のような背景があることを理解して、再現性ある部分については徹底的にナレッジを作成、デリバリーの質を担保しています。さらに、弊社のスタイルを体現し、顧客志向のアクションを各々が最適に提供。
結果、以下のようなお客様からのリクエストが来た例もあります。
大手企業からスタートアップがこういった言葉をもらえることは、非常に尊いし、お客様のスタンスも素晴らしい…良いパートナーシップの証明だと思います。大手Sier、コンサル会社と同様、それ以上の価値を出していきたいものです。
5.お客様を巻き込んだイベント企画
上記のようなプロジェクト推進の中で、お客様との関係性は深くなっていくわけですが、セールスイネーブルメントというテーマ自体が打ち上げ花火で終わってしまっては未来がありません。長く、当たり前のテーマとする必要がある。
そのため、ナレッジワークでは、アワード、カンファレンス、オフラインイベントなど多面的に実施。お客様に登壇いただき、主役として言葉を発していただく機会を作っています。一人の人に偏らないように積極的に新規の発信者を生み出すことを意識しています。
これは、成果に現れるまでとても時間がかかる手段ではあるものの、着実に実りつつあります。ただ、継続して、どんなフェーズが進んでも、セールスイネーブルメントを推進しようと旗を持っていただける方を作り続けることの難しさは変わらないと思うので、一層の努力が必要と思っています。
また、弊社CEOが、セールスイネーブルメントをテーマとして取り組む他企業とも良い関係を作っていく姿勢を崩していないことが重要だと思っています。お客様からしたら、変わらないパートナーの存在であり、かつセールスイネーブルメントという大きなテーマにおいては、競合関係と言うのも小さな話と理解するようになりました。このスタンスが好きですね。
6.価値体現までのスピード
以下で表現されていることなので、詳細は、こちらに委ねますが、大手企業向けのIT投資は価値体現まで異常に時間がかかっており、これは国家的問題と思っています。国際競争力の低下にもつながっていると思います。
ナレッジワークは、価値体現までのスピードはお客様から評価されているポイントで、自分自身強く誇りに思っています。このスピードを高めるために、検討から導入まで至る所の改善をし続けていますし、いきたいと思います。
売り手側がプロフェッショナルとして対話することが求められますが、エンタープライズの場合は、ステークホルダーが多い分、お客様サイドの納得性が重要で、提供する手法、各種ナレッジ、ツール等クオリティが求められます。
まだまだ改善できる要素が全方位的にあるので、改善していき、ナレッジワークの導入後においては、他商材のプロジェクトさえもスピードが高まっている…と言う状態を作りたい。それくらいの想いです。
7.Collective Genious
ナレッジワークでは、毎週金曜の14時から、全社メンバー集まって、プロダクトシェアデイと言うイベントを行っています。
プロダクトに対するお客様からのGoodとOpportunityの声を全社で共有するアジェンダが含まれ、チャット欄ではお客様の反応に対して、山のようなコメントがやりとりされ、方向性が決まっていきます。そこでのエンジニアの反応は、常にそこまで思考を通しているのかと思うようなことばかり、頼もしい限りです。
ビジネスサイドが顧客からの声を集め、プロダクトサイドが最適に反映していく。このサイクルを常に徹底していく。各メンバーの才能と努力が連動して形にする個によらない仕組みづくりが我々の強みになっています。
あまり表現する機会も少ないのですが、僕らの哲学を共有させてください。
終わりに
つらつらと振り返ってみました。なにか参考になれば幸いです。
書く中で、たくさんのアクションや、改善ポイントが頭に浮かんだので、とてもいい機会になりました。
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ナレッジワークでは、積極的に採用を進めています。特に、セールス部門において、役割設計のあり方を大幅に変えることで、価値を提供する営業も、お客様も双方価値を高める事ができると考え、採用枠をかなり増枠しています。
少しでも興味をお持ちになった方は、是非ご連絡ください。
株式会社ナレッジワーク 桐原 理有
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