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WOWOWドラマ『翳りゆく夏』(アマゾンプライム視聴)の感想
2015年にドラマ化。原作は未読。そしてネタバレに近いものがあるのでご注意ください。
渡部篤郎を目的にみた。『ケイゾク』というドラマでシニカルな刑事を演じておりこのドラマが今までの刑事ドラマと全く違ってめちゃくちゃ面白く、小ネタや映像の手法などツボった作品。久しぶりにそのケイゾクで演じた刑事っぽい役どころで登場したのでそのまま見てみるかとなった。全5話。
20年前の乳児誘拐事件を調査することになった主人公と当時の関係者が出てくる。視聴者から言えばとても親切な相関図になる。出てくる人物で全て完結されるので広がりが少なく分かりやすい。刑事ドラマにありがちな容疑者の写真と特徴をホワイトボードに貼ってグニグニ書いて「余計わからんやんけ!まだ出てくるのか?」という事がなかった。悪く言えばご都合主義的な小さな世界で話が進むので、勘のいい視聴者なら途中で「あのー、犯人わかっちゃったんですけど」となるはずだ。私もその一人だ。
視聴者を謎解きゲームに参加させるタイプのドラマだとしたら大成功である。色々ヒントが出てくるので推理出来るのが面白かった。推理系のドラマを眺めるよりは色々自分なりに犯人やその動機等を考えるのが好きな方なら5話5時間ほど費やしてもいいと思う。
『ケイゾク』ドラマとSPドラマと映画があるが、尺の長い映画よりはテレビドラマの方が面白かった。この手法で登場人物の闇落ちがないバージョンがのちの『TRICK』というドラマになるのだけど、映画よりテレビドラマだ。ということであの陰鬱で粘っこいと思ったらサラッとしていてやっぱり納豆みたいに糸を引く『ケイゾク』はオススメなので見てほしい。
なんだか『ケイゾク』の感想になってしまった。