【ゲキ!チュウマイ Advent Calendar 2022寄稿】「見たまま押せ高校・ゴリ押し学科」の日常を紹介します
0.これはなに?
本記事は、表題にある通り「ゲキ!チュウマイ Advent Calendar 2022」という
ゲキチュウマイのオタク達で12月を盛り上げようぜ!(意訳)
という素晴らしい企画に関し、僭越ながら枠をいただき寄稿するものです。主催者の小林ヤバコさん( @mayonnaiseyaki )にはこのような場を設けていただきましたこと、感謝申し上げます。
なお、私の枠は「3枠目」の「12/7」となっております。最終的に3枠×25日=75記事が挙がる予定となっておりますので、たっぷり読み倒していきましょう。
1.はじめに
ご無沙汰しております。昨年のアドカレ以来なんとほぼ1年ぶりですが、今年も無事アドカレにおいて文章を書く機会を得ることができました。
今回、対象が「ゲキチュウマイ」、すなわちオンゲキのみならずCHUNITHMとmaimaiにも拡大されたということで、どうせなら3機種に共通する題目にしようとも考えたのですが、アドカレの記事とするに相応しい題材を見つけることができなかったので、昨年に引き続きオンゲキの話をさせていただきたいと思います。
2.「見たまま押せ高校 ゴリ押し学科」とは?
2-1.「見たまま押せ高校」
さて、表題にもあるこの謎の高校、元々はオンゲキにおいて一部のプレイヤーのみが認識していた架空の高校を指します。
既に今回のアドカレでもいくつか散見される通り、オンゲキという音ゲーは譜面に対する想定される運指のバリエーションが非常に多く、その根幹には
"左右で同じ色のボタンがあり、同じ色のノーツに対しどちらを押しても反応する"
といったオンゲキ独特の特徴があると思います。例えば下記のような配置
に対し、次の3パターンいずれの押し方でもタイミングが合っていれば全くの失点なしで通過できます。
これに対し、上記のような譜面の組み換えをせず、来たノーツをそのままの形で押そうとする勢力のことを「見たまま押せ高校(の出身)」と表現します。先の引用した譜面の箇所を見たまま押せ高校の人が押そうとするとこうなります。
前述の通りこの用語は一部の音ゲーマー間でしか利用されていませんでしたが、後に運営側がこの単語に言及したことで当時は一躍話題になりました。以下、オンゲキ4周年記念の譜面部会報(https://info-ongeki.sega.jp/4820/)よりコメントを抜粋すると、
※余談ですが、Ai Novの階段を組み替えて押す人が多いようで、
この譜面の発狂も組み替えて押せるように同色の同時押しを一切使わずに配置しました。
基本的にはオンゲキの譜面は見たまま押せ高校出身の人が見たまま気持ちよく押せるように
置いてますが、攻略を楽しむ人はぜひ攻略を楽しんでください。
上記コメントにもありますが、オンゲキの運営としては「(見たまま気持ちよく押せるように置いてるので、)見たまま押しても譜面を組み換えしても、最終的にそれで押せるのであればどっちでもいいよ」、というスタンスだと思います。ですので、下記のメリット・デメリットを考慮してやりやすい方を使うプレイヤーが多いのではないでしょうか。
【見たまま押せ高校】
メリット:そのまま押せるので余計なことを考えず集中して押せる
デメリット:押せるだけの地力が必要なので、足りてないと判定が悪くなりやすい
【譜面組み換えろ高校】
メリット:自分が押しやすい形に加工できるので、そのままでは押しにくい形にも対応しやすい
デメリット:来る譜面と違う形で押すので、押し方によっては譜面を意識せずに押す必要がある
(普通に押すよりリソースを使う)
ちなみに、私が「見たまま押せ高校」側に入学した理由は、オンゲキ参入前から「見たまま押す音ゲー」(S○UND V○LTEXのことです)をメインでやっていたことから、
・譜面を組み換えても無意識に見たまま押そうとしてしまう
・組み換えた譜面を意識しすぎてその分他の箇所に集中が向かない
と、デメリットである「普通に押すよりリソースを使う」影響を大きく受けてしまうと感じている為です。脳のスペックを上げたいものですね。
2-2.「ゴリ押し学科」
さて、そんなわけで無事「見たまま押せ高校」への入学を果たしたわけですが、当然学校なので(?)そこにはプレイスタイルによりいくつかの学科が存在するわけです。それでは、「ゴリ押し学科」には具体的にどのようなプレイヤーが所属することになるのでしょうか。
音ゲーで「ゴリ押し」というと、メーカーは違いますがKONAMI系の「DrumMania」でよく使われる言葉で、16分配置を本来は両手のスティックを使って捌くところ、片手のスティックだけで強引に捌くことを指します。転じて本記事では
"縦に置かれた16分配置を、両手ではなく片手で押して捌くこと"
と定義したいと思います。この"縦に置かれた"というところがミソで、
左の99小節目は赤と青が左右にばらけているので「両手で交互に押す」と認識しやすい一方、104小節目は赤と青が中央に寄り、完全に縦に並んでいます。この縦に並んだ配置、実際には99小節目の押し方のまま連続して突入するので両手で交互に押せるのですが、一見すると"同じボタンを2回押すことで処理する"ように見えるのではないでしょうか。
また、オンゲキの高難易度によく見られる配置として次のようなものがあります。
同じ色のボタンが並んだこの配置において、オンゲキで要求される動きは下記の通りとなります。
ところが、私はこの配置がとても苦手で、上記の押し方を試みても上手くいかないことが多いです。直前が忙しいだけならまだしも、この「SUPER AMBULANCE」の当該配置は直前が弾幕避け(=レバー操作のみ)となっており、ノーツの処理に集中できるにも関わらず、です。その原因を考えたところ、1つの可能性に思い至りました。
"こういう配置を「両手で押す」という感覚がそもそも存在しないのでは?"
……実はこの配置、先述の「見たまま押す音ゲー」(S●UND V●LTEXのことです)に非常によく似た配置があります。それがこちら。
3レーンと4レーンの違いこそあれど、一見するとやってることがほぼ同じで、しかもBPMもほぼ同じ、となればこれはもう片手で押すしかないのでは!? というバイアスが働き、両手で押す時にマイナスの補正が入るのではないかと思っています。難儀なものですね。
また更に厄介なのは、「縦に重なっていない16分配置」はちゃんと押せることです。例えば、
2つの譜面でやってることはほぼ同じなんですが、前者はちゃんと「両手で押す」という意識で手を動かせるので押せる一方、後者はやはり縦に並んだノーツに対して「両手で押す」という発想が生まれず、上手く押せずにぐしゃぐしゃになります。難儀なものですね。
3.ゴリ押し学科の日常
以上のような背景から、今では「ゴリ押し」、つまり"縦に並んだノーツを片手で押してしまう"ことを多用してしまっているわけですが、とはいえ実際にこれで上手くいくことも結構多いです。(無論上手く行かないことも結構多いです)
というわけで、ここからは実践編として、そういう風に拗らせている私が実際にゴリ押しで捌いている配置の一部を紹介したいと思います。
3-1.中速BPM編
・音弾超人ゴリライザー(MASTER:Lv13+)
・パラジクロロベンゼン(MASTER:Lv13+)
・ミラージュ・フレイグランス(MASTER:Lv14)
4-2.高速BPM編
・Final Flash Fight(MASTER:Lv14+)
・オンソクデイズ!!(MASTER:Lv14+)
・脳天直撃(MASTER:Lv15)
4.あとがき
以上、一般音ゲーマーのちょっと変わった生態を紹介してみましたが、いかがでしたでしょうか。
よくよく話を見ると、実は前項の前半部分は「低速の16分を高速の8分のように押す」ということで、やってることは昨年のアドカレで書いたことと同じだったりします。早い話が「階段とかトリルじゃなくて縦連に対しても同じ理論で対応できるよ!」ということですね。
ただ、低・中速帯はともかく、さすがに高速帯の配置は運が絡むこともしばしばなので、少しずつちゃんとした押し方には取り組んでいます。前項で挙げた譜面のうち、「ミラージュ・フレイグランス」、「オンソクデイズ!!」あたりは、練習の結果今ではちゃんと両手で交互に押せるようになりました。
だからと言って決してゴリ押しすることがなくなったかと言うとそうではなく、そこは必要に応じて使い分けができるプレイヤーが当然「どちらかしかできない」プレイヤーよりも先を行くものだと思っていますので、将来的にはそういう先を行けるようなプレイヤーになるべく、努力を積んでいきたいものですね。
それでは、本日も良いゲキチュウマイライフを。ありがとうございました。
【参考】
オンゲキ譜面保管所 (https://sdvx.in/ongeki.html)
SDVX譜面保管所EXC(https://sdvx.in/)
#オンゲキ運指(https://mel225.sakura.ne.jp/unshi/)
4周年記念!オンゲキスタッフメッセージその2 音撃譜面部会報特別編(https://info-ongeki.sega.jp/4820/)
おまけ ~ゴリ押しでも上手くいかなかったこと~
・MANIERA REMASTERED(MASTER:Lv14+)
追加された時のぼく「奇数で手の入りが変わるから、9-6-6-3-9-6-6-3で切り分ければ押せるのでは!?」
お後がよろしいようで。