「推し」ってむずかしい
初主催、初企画の葉月恋ちゃん飲み会が無事に終了しました。ご参加いただいた方はもちろん、リツイート、いいねなどでこの企画を応援してくださった方もありがとうございました!初主催という事もあって不安も色々あったのですが、結果的にやって良かった、楽しかったと思える会になったのかなーと思えています。
そんな第0回を終えて、色々と感じた事と今後の飲み会のコンセプトが何となくまとまったので、こうしてブログに書き起こしています。そういえば、この企画をやろうと思い立った理由を書いていなかったので、改めてそこから書いておきます。
まず1つ目。これはもう説明不要で、葉月恋ちゃんが大好きという事に尽きます。同じような気持ちを抱えた方と飲んだり、色々と話したりしてみたいという気持ちが始まりでした。
続く2つ目の理由は、恋ちゃんが好きだからこそ、こうしてブログを書いたり、グッズを買い集めたりするだけじゃなくて、彼女がきっかけで何か企画をやってみたかったんです。「好き」の形は人それぞれだからこそ、こうして企画を立てることでまた違う「好き」を表現したいという想いがきっかけになっていました。
最後の理由ですが、自分が嬉しかったこの気持ちを誰かに繋げていきたいと言う想いがあるからです。詳細は省きますが、今年の3月まで僕はほぼオタクと飲んだことがなくて、ライブで軽く挨拶するレベルでした。そんなタイミングで、生春さんが主催されている「トリ酒会」にお誘いいただき、そこがきっかけで、色んなオタクと飲んだり、交流したりというのが気付けば当たり前の光景になっていました。
Liella!と出会ってからの日々は楽しかったのですが、それ以上に自分の好きなものについて誰かと顔を見合わせながら話したり、気持ちをシェアできたりする事の嬉しさを知ってからは、よりその楽しさが加速したような感覚でいます。ふと、そんな日々を振り返った時に、これはありがたいお誘いをいただいたからのはもちろんですが、「あの瞬間に自分が一歩を踏み出したことが何かを変えたよな」と思う事が増えてきて、自分と同じようにそう言う機会はあるけれど、なかなか踏み出せず戸惑っている人もきっといるはずだろうから、今度は自分がそういう気持ちに寄り添いたい想いが少しずつ芽生え始めました。
楽しみ方はそれぞれですし、誰かのきっかけになるなんて恐れ多いことだなとは思ったのですが、小さな規模でも「こういう楽しみ方があるよ」というきっかけになる飲み会が作れればなという想いが育った結果、大好きな恋ちゃんへの気持ちもぴったりと重なって、第0回を開催してみようという事になりました。
いざ飲み会企画を打ち出してみて、自分の気持ちに賛同してくれる方がいてくれたり、下見に付き合ってくれる方の協力もあったりで思った以上にスムーズに企画の運営はできたのかなと思っています。ただ、その一方で、1つだけ、悩んだというか、ちょっと考えさせられた事があります。正直なところ、楽しく飲めればOKだと思っていたから、こんな小難しいことは考えなくても良い事だと思っています。それでも、この壁にぶち当たったからこそ、第0回を開催した意味もあったと思っているし、何よりこの場を続けていきたいという気持ちに至ったから、全く無駄な事じゃなかったです。
それは「推し」という言葉の難しさです。「推し」ってもの凄く便利な言葉だと思います。初対面の人であったとしても、自分と同じ「推し」がいる事を分かった時の安心感と距離感が少しだけ縮まるような気がするし、共通の話題が生まれてちょっとだけ距離感が縮まるような気もします。(個人差があるかもですが)だから、僕もツイプラの募集文にはこう書きました。
「推し」という言葉を掲げることで飲み会に参加する1つの応募条件にしようと言う試みがあってこの言葉を使っていた訳ですが、それと同時に、企画を進めていく中で思った以上にこの「推し」という言葉の暴力性に気付かされる部分もありました。
そう感じるきっかけは2つあって、参加者とのDMのやり取りの中で感じた事と参加者の方が書かれていたとあるブログです。
まず前者について、今回企画を表明して以降、DMで「恋ちゃん推しじゃないけど、飲み会に興味があるんですが......」と連絡をいただくことがありました。正直なところを書いてしまうと、めちゃくちゃ迷いました。それは当然で、「恋ちゃん推し」という言葉をツイプラに書いていたからです。参加される方がどうとかではなくて、自分で思い描いていた企画の中での何かのズレにちょっと悩んでしまったのです。
そして、そんな自分の迷った気持ちを肯定してくれたのが、後者のブログでした。これは今回参加されたraindateさんが書かれたものです。
恋ちゃんというよりかは、彼女を演じる青山なぎささんにフォーカスを当てた内容ではありますが、このブログを通じて、「推し」という言葉の難しさに気付いたのと同時に、DMでの連絡に感じていた悩みとはこの言葉に縛られている自分に対してだったのかなと思いました。それは、僕自身の感覚として、恋ちゃんが好き=「推し」だろうと無意識に決めてしまっている事への違和感と言えるかもしれません。
さっきも書いていたように「推し」という言葉は便利です。ただ、そんな分かりやすさの一方で、「推しじゃないけど好き」とか「応援したい」とか「目標だ」とか「推し」という言葉の中に入りきらない想いを簡単に省略してしまっている部分もあるのかなとも思います。もちろん僕自身の話で言えば、キャラクターの中では恋ちゃんが一番好きだし、「推し」です。でも、「推し」じゃないけど好き、何か気になっている人だって当然いるはず。「推し」という言葉は分かりやすくて便利だけど、その簡単さ故に、上手く言葉できない複雑な想いを見えにくくしてしまう暴力性もどこか持ってしまっているのかなと思っています。(テレビとかで「今話題の推し活」とかいう言葉を見ると、なんか辟易するのはきっとそのせい)
そう、必ずしも「推し」である必要はなくて、その気持ちは「好き」でも「応援したい」でも「目標にしている」でも何でも良い。とにかくその対象に対して、何かポジティブで熱い気持ちを持っていれば良い。「推し」という言葉で簡単に括れない気持ちの方を大事にしたい。そんな回りくどい自分の気持ちと向き合った中で、ようやく今になって今後の恋ちゃん飲み会のコンセプトが固まりました。
結果的に第0回を終えた今、あの飲み会を振り返った時に、「推し」という言葉では括れない恋ちゃん、そして、Liella!に対する参加者のそれぞれの想いが飛び交っていた飲み会を作れたのではないかなぁと思っています。そういう想いはTwitterとかブログの書き言葉ではなくて、飲み会でああでもないこうでもないと詰まりながら話すくらいがちょうど良いんです。
応援の仕方が沢山あるように、オタクの飲み会の形もそれぞれあって良いと思います。少なくとも、僕が主催させていただく葉月恋ちゃん飲み会は、そういう言葉にならない想いを少しでも形にできる会として開催していきます。今度はあなたの言葉にならないその気持ちを教えてください。
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