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読んだ本の感想記事をまとめます。
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#読書

読書感想:「いのちの科学の最前線 生きていることの不思議に挑む」チーム・パスカル

(見出し画像はChatGPTのDALL-Eで作成しました。) 10の異なる研究について書かれている。全てを紹介することはできないが、いくつか面白かったものを紹介したい。 腸内細菌との共生 マウスを無菌状態で育てると、正常に生育しないという。おそらく人も同様で、菌の存在を前提として身体は作られている。もしも腸内細菌が存在しなければ、まともに生きていく事ができないそうだ。 この章の研究で驚いた部分は、腸の仲は厳密には「体の外」という部分だ。 たしかに、いわれてみればそうだっ

読書感想:「暴走老人!」藤原智美

「暴走老人」…老人が他者をどなったり、暴力をふるったり、犯罪行為までするのは何故なのか。「時間」、「空間」、「感情」の3つの視点から描かれている。タイトルから想像されるような、迷惑行為をする老人を非難する内容ではなかった。暴走する老人への対処法などは特に書かれていない。 「時間」の章では特に「待つこと」「待たされること」に関して考察されている。 この本の内容からはズレるが、「暴走老人」に対して思った事を書く。 老人が暴走する原因、時代の変化に対応しきれない苛立ちや孤独感から

読書感想:「カラスの教科書」松原始

(見出し画像はCopilot Designerで作成しました。) カラスの行動や、カラスについてのありがちな誤解、カラスの関係する伝承…カラスについての様々な記録が書かれている。 カラス含め、鳥類は代謝が活発で、哺乳類以上のペースで食べ続ける必要がある。 カラスの「賢い」とされる行動や、(ごみを散らかすなど)人間にとって迷惑と感じられる行動も、餌を得るためのものであるという。 カラスが群れになるのは、実は若い時だけで、子育てをする段階になると雄と雌の2羽で縄張りをつくり

読書感想「ヴァンパイアハンター・リンカーン」セス・グレアム=スミス

(見出し画像はChatGPTのDALL-Eで作成しました。) 実在の大統領、エイブラハム・リンカーンがヴァンパイアハンターだった、という設定の史実と創作の入り混じった小説でした。 奴隷制にはじつはヴァンパイアの陰謀が絡んでいた、という設定になっていて、突拍子が無いながらもまるで本当のような部分もある不思議な感触の物語でした。リンカーンにたいしての知識が豊富だったらもっと楽しめたかも、と思いましたが架空の話としてみても楽しめました。 ヴァンパイアとの緊迫した戦闘シーンあり、主

読書感想:『「気にしない」習慣』植西聰

色々とまよったり、ネガティブになっていたりしたので、タイトルが気になって読んでみた本。嫌な事があっても、ポジティブにとらえよう。そんなことが書いてある。たしかにね、とは思うけど、ポジティブすぎてそこまでできるかな?とも思った。失敗しても成長のチャンスととらえる。でもね、失敗続きだと落ち込んでしまうのよ。 未来の事は不安だけど、未来の不幸を今から味わうのって良くないなという考えもあって、今を大事にするように気持ちを持っていく。不安が消えるわけではないけれど。 本の中から、気

ChatGPTにお勧めされた本を読む:「そして誰もいなくなった」アガサ・クリスティ―

(見出し画像はChatGPTのDALL-Eで作成しました。) 有名な話なのでタイトルだけは知っていたのですが、読んだのは初めてです。 面白かった!先が気になってどんどん読み進めてしまいました。 読み終わるまで2~3時間くらいかな。 ネタバレになるので詳しくは言えませんが、犯人のトリックには種明かしまで気づきませんでした。探偵役は不在で、一番最後に犯人からすべての種明かしがあるというタイプなので、上手い事犯人にしてやられてしまった感がありますね。清涼感とはちょっと違うかも、と

図書館で本を借りる

(見出し画像はChatGPTのDALL-Eで作成したものです) 学生時代は毎日図書室で本を借りて読んでいた時期もあったのだが、社会人になってからは本を読む機会が減ってしまった。インターネットではSNSの短文のやり取りになれてしまった事もあり、本を読む力が低下していないかと気がかりになる。幸いにして歩いていける距離に図書館がある。休日に訪れて、適当にタイトルを見て、興味を惹かれた本を何冊か読んでみようとした。だが、ここでまず躓いた。本のタイトルを眺めていても、なかなか「これを読

ChatGPTにお勧めされた本を読んでみた「しあわせな王子」オスカー・ワイルド

”気分が重くならない、明るい雰囲気のもの”の条件で紹介してもらった本だけど、悲しい話のように思うのですが…。 有名な童話です。絵本にもなっていて、本によって少しずつ細部が異なっているものもありますね。 美しい王子の像が、貧しい人々に宝石や金箔を与えるためにツバメにそれらを運んでもらう。最後にはすべての装飾品を与えてしまい、王子の像はみすぼらしい姿になって捨てられ、南国に渡る機会を逃したツバメも死んでしまう。このようなあらすじは覚えていたのですが、改めて読んでみるとツバメが街に