見出し画像

日米首脳会談の注目ポイント

日本時間2月8日未明に、トランプ大統領と石破茂首相による日米首脳会談が行われます。「両氏のケミストリーが合うか」と話題になっていますが、2025年の日本の通商を決める重要な会議です。

開始前に、今回のポイントを分析します。

①日本に対する追加関税の有無

アメリカはNAFTA(北米自由貿易協定)のメキシコ・カナダに対して、追加関税を示唆しました。時間を経てその関税施策を1カ月延期し、交渉で優位に立った印象があります。まさに「駆け引き勝ち」です。一方で駆け引きの効かない中国に関してはがっぷり四つの戦法です。

日本についてはどうでしょうか。

②日本製鉄のUSスチールの問題

首脳会談に先立ち、トランプ氏は現地時間の6日にUSスチールのCEOと面談しています。ビジネスマンであるトランプ氏にとって、誰と会ったかは重要です。特にこのタイミングで、クリープランドクリフㇲのCEOではなく、USスチール側と会ったことには意味があります。

同社も、同社の拠点であるペンシルベニア州の首長たちも、買収には賛成です。そして、この地域は「ラストベルト」と呼ばれ、2024年の大統領選挙にてトランプ氏当選の1つのポイントとなりました。

次の中間選挙に向け、トランプ氏は日本製鉄の買収支持にまわると筆者は見ています。問題はそのタイミングです。トランプ氏はここで「オレはラストベルトの生活を憂いている」のようなコメントが出て、観測気球を上げるか。もしくは踏み込んで「日本の企業も偉大だ」などと述べるか、どちらの温度感でしょうか。

③ 台湾問題

中国と台湾の問題については、中国と緊張状態にあることもあり、それほど具体的な言及は避けると考えられます。日本側がイニシアティブをとるのであれば、このあたりでしょうか。「東アジアの防衛線については我々も懸念しています。一緒に考えていきましょう」くらい言えたら、トランプ氏は笑顔になるのではないでしょうか(日本の国防戦略的に言えるか否かはおいておいて)

いずれにしろ注目の首脳会談はまもなくです。

いいなと思ったら応援しよう!