母親の二の腕は柔らかい

先日母に会いに行ったときの話です。
母は得な体型です（でした）
顔とひざ下、肘から先がほっそりで、スタイルが良いねと言われていました。手にはマニュキュア、足はおしゃれなあつらえの革靴が定番。

でも母の二の腕はたっぷり、フワフワして、孫が中に入っている空気を抜きましょうと言ったことがあるほど。
あれだけゴルフをしていても、衰えることがなかった母の二の腕。
柔らかくて大好きでした。おしゃべりしながらさわると気持ち良い別の生き物のようです。

寝たきりになってから、左腕がむくむようになっていました。感覚障害があるのか麻痺はないのにあまり動かしません。
そして、心不全が悪化すると背中やおなかと同じように、二の腕もむくんでフワフワでなく硬くなってきます。

さて、現在の母の体調はとても安定していて、食欲がありおしゃべりも活発です。
左の手を動かすようになりました。
そして二の腕はたっぷりフワフワ、筋肉が亡くなって一層柔らかくなっています。
ヘルパーさんが心配そうに腕が浮腫んでいますと報告してくれましたが、いえいえそれは60年以上前からです。

柔らかい二の腕は母が母である証でもあるのです。