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診断書の意義、続
とある患者さんのために弁護士さんに会って、診断書作成の相談をしたことがありました。
裁判のために使われる予定です。
高次脳機能障害のある患者さんでした。
高次脳機能障害についてはこちらに説明しました。
弁護士さんから言われたポイントは二つ(私の理解したことです)。
患者さんを仮にBさんとします。
一つ目はBさんが更生する可能性、
二つ目は私たち支援者がBさんを支えていくこと。
Bさんの支援を始めてから2年あまり経過していて、人にやさしい、しかも自分より弱いと感じる人にやさしい性格と思っていました。一つ目は書く事が出来ます。
二つ目は決心が必要でした。私達がこれから何もできるのか?それを明確に診断書に描くことは責任を伴います。支援者たちで話し合い、もし、有罪になったとしても、もう1度Bさんからの依頼があれば、支援を継続する事を決めました。
先日、学会で有罪になった障害者の方の発表を聞きました。
担当の医師は診断書作成されていました。
それでも、高次脳機能障害についてはなかなか理解されなかった様です。
症状から判断力が低下していると記載しても、高次脳機能障害の場合、お話しもできるし、勾留中の生活はそれほど支障がないレベル。
でも大きな負荷がかかったときに助けてくれる人がいるかいないかで、人生が変わってしまうのです。
思わずけんかになってけがをさせたり、争いになって大きな声で他の人を怖がらせてしまう、こういうことが繰り返されれば更生の余地がないとされるのでしょうか。
診断書には、内容に責任を持つだけでなく、行動を促されることもあると学びました。
司法の世界とは縁遠いと思っていましたが、司法の場で何が求められているかわかりやすく教えて下さった弁護士さんに感謝します。