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クリスマスストーリーbyロザムンドピュルチャー

『冬至まで』を読み終わりました。
クリスマスを感じる季節になると毎年読みたくなる一冊です。
作者はイギリスの作家ロザムンドピューチャー、スコットランドを舞台にした小説を多く書いています。

登場人物は主に5人
アーサー 財産がある若い妻、12歳の娘と暮らす元教師、60歳台
エルフリーダ 元女優で愛するパートナーを亡くして移り住んだ街でアーサーに出会う、62歳
キャリー エルフリーダの姪、辛い恋を終えてイギリスに帰ってきた、30歳手前
サム 38歳、6年間ニューヨークに暮らし、妻と別居中。仕事のためにイギリスへ
ルーシー 14歳、キャリーの姪、両親は離婚して自分のことしか考えない母親と祖母と住んでいる。母親は新しい恋に夢中でアメリカへ。

前半でアーサーの妻娘は交通事故で無くなり、アーサーは老人ホームに入るように妻の息子から促されます。
そこから始まる、エルフリーダとアーサーのスコットランドへの旅。スコットランドの小さな町クリーガンには、アーサーが祖母から譲られた家がありました。
そして様々な理由からクリスマス前にキャリー、ルーシー、サムがその家に集まります。

一夜明けたら雪が積もっていて車が通れないとか北国の話というのも、共感できます。
登場人物は何かに傷ついています。
豊かな自然に囲まれて過去を振り返り、他の人とのやり取りで気づきを得る。
老若男女、もう一度、今日から新しい人生を生き始めるのです。

ネタバレになりますが、ストーリーの最後はクリスマスミサです。
家族を、住むところを、人生を失ったアーサーが、生きることを取り戻したとき奏でられる曲はクリスマスの定番【歓喜の歌】

残念ながら電子図書はありません。
Amazonでは新刊もないようです。
図書館にあったら、クリスマスの準備を始める今の時期にピッタリだと思います。
辛い年であっても、来年にむかって何か明るい兆しになるクリスマスストーリー『冬至まで』
年齢を問わずにお勧めします。


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