年の初めの大安吉日(エッセイ)#シロクマ文芸部
夢を見るように時を過ごしたことは人生で何度もあった、ということに気づく。それは大抵は良い夢のようだったと逡巡しながら、いやそんなこともないかとも思う。
夢なら早く覚めてほしい、目が覚めたら全部夢だったならいい、と願ったことだってあったじゃないか、どこまでもおっとりしすぎる自分に告げる。それはちょっとぼんやりしすぎだから!と叱咤に近い。それでもやっぱり夢なら覚めないでほしい、とか、このまま時が止まればいいとかいう記憶の方がずっと素敵で、反芻するには適しているようだ。
今日もそんな時間を過ごした。約20年ぶりの再開だった。20年前からちっとも変わらない大先輩とも呼べる憧れの詩人さんとあれこれ近況を話す。荒波や細波をどんぶらこどんぶらことお互い越えていたのね。そうして自然と口からこぼれたのは、こんな言葉だった。
「私、今幸せ」
聞かれたわけでもなく、言おうと思ったわけでもない。彼女の目を見ていたらつい口からこぼれた。私の「目が覚めたら全部夢だったらいい」を知っていた彼女は私のその言葉を聞いて、にっこりと「嬉しい」といってくれた。その笑顔はまるで一本の深紅色の薔薇のようだった。
夢を見るように時を過ごした。幸せでなくてなんだろう。年の初めの大安吉日、惜しげもなく一本の花を差し出してくれる友人がいるんだもの。美味しいご飯もついていたし。今年したいことがひとつ叶った土曜日でした。
昨日は月11日、111でしたね。なんだかめでたい気がします。そして、今年初めての大安吉日だったようです。
ZINE FEST TOKYOに伺いました。つるとき書店さんに直行、直帰、のような形になりましたが、お会いしたかった方達とお会いできて、初めましての方ともご挨拶できて、とても嬉しい時間となりました。ありがとうございました♪ramさんに何から何までお世話になった午後でした。ramさんありがとうございました♡スペシャルサンクス♡
今回お迎えした本とむふふの紹介はまたあらためてさせていただきます。むふふ。