月曜日には #シロクマ文芸部
月曜日からは規則正しい生活をしよう、と清子さんは思っていました。最近なんだかソワソワしています。心と体のバランスが悪い、といえばかっこいいのでしょうが、簡単にいえば、落ち着かないだけです。
というわけで月曜日の朝になりました。清子さんは6時半に布団から抜け出しました。まずは早起きです。いつもだったら7時半くらいまでのんびり布団の上でゴロゴロしているのですが、やっぱりスタートが肝心よね、ということで布団からごそごそと抜け出しました。ここで、ラジオ体操とかしたら完璧なんだろうけど、と思いながら窓を大きく開けます。さああっと入ってくる六月の朝の風は水縹色をしています。胸いっぱいに吸い込むと、自分も透明になっていくような気持ちがします。
窓辺に置いてある小さな緑たちにお水をあげます。朝ごはん今日は少し早いでしょう?と声をかけながら、なんとも幸せな気持ちに包まれます。ピロリロリ〜ンと、ご飯が炊けた合図が炊飯器から流れ出し、今度は清子さんの朝食の時間です。今日から早起きするのだと意気込んでいたのでこの時間に炊けたわけではありません。毎朝、この時間なのです。起きる気持ちは長年あったということです。まあそれはさておき、コロンとした小ぶりの土ものの茶碗にふっくらとご飯をよそい、千六本のお味噌汁、納豆にお漬物と純和風な朝ごはんをいただきます。
ご飯を噛み締めながら清子さんは思います。規則正しく、予定を決めて過ごすことも時には必要です。自由だけれど、自由だからこそ、リズムを整えないと自分がどこかへ行ってしまいそうだからです。自分がどこかへ行ってしまっていると、落ち着きません。
「そうだったのか、私はどこかへ行ってしまっていたのね、だから、こうしてご飯を噛み締めたかったんだわ」
明日はもう早起きをしなくても良いかもしれません。清子さんは自分を取り戻せたのですから。
🍚
小牧部長、今週もありがとうございます。
こんなところに書いてしまいますが、小牧さんの明かりの記事を拝見して、とても感じるところがありました。それで、私もダウンライトを使うことにしました。それから、りすちゃんにもあの記事をシェアしました。
キャンドルの時間も大切にしたいですね。
いただいたサポートは毎年娘の誕生日前後に行っている、こどもたちのための非営利機関へのドネーションの一部とさせていただく予定です。私の気持ちとあなたのやさしさをミックスしていっしょにドネーションいたします。