【銭湯めぐり87 寿湯@稲荷町】ジェットが凝っていて露天に大型風呂と水風呂のある人気銭湯
【銭湯めぐり87 寿湯@稲荷町】
フジロック明けの月曜を休息日にすべく、今日はちょっと早めの夏休み。クレカの明細に付いていたタダ券を駆使して、以前通っていた上野のJexerでひと泳ぎしてから東上野&稲荷町辺りを散歩。と言っても、今日の東京の予想最高気温は38度。
稲荷町駅そばの評判の天ぷら屋に行こうと思っていたが、途中でふと目に入った大衆割烹のランチに吸い込まれる。その名も #小料理まことや 。近所で働くガテン系の人も利用する良心的なお店と見て、即チョイス。まぐろのブツと魚のフライ、煮魚、焼魚をセットにしたフライブツ、煮ブツ、焼きブツを選んでいる人が圧倒的。客が皆ブツブツ言うので、つい磨崖仏とか涅槃仏とか、ブツって何があったかなと脳内クイズ。
自分は一瞬フライブツに惹かれつつ、隣の女性が食べている焼きブツを見て、即チェンジし、誰も頼まないホッピーセットも追加オーダー。この月曜昼呑みの背徳感たるや。ご飯が普通盛りでも結構多くて、半分にしている人も多いが、それでも大盛りにしている人も。おかずがいろいろあるランチメニューに安アルコールを合わせるコスパの高さに今日も満足。
銭湯前に少しカフェにでもと思ったが、マップ上存在する店が存在しないといったこともあり、そのまま目的地の #寿湯 へ。灼熱地獄から、入店すると超快適なクーラーワールドに。これは直行して正解。お風呂は、森林浴という名の青い湯(森林とブルーハワイがどうしても結び付かない)、3種4機のジェット三昧(かなり凝った3種)に加え、何といっても露天風呂が広く、水風呂まで露天空間に。露天風呂は上部がほぼ完全開口だが上に見えるのは集合住宅の外廊下の壁… これ、ちょっと壁の上から覗いたら丸見えなんですけどという疑問は、常連さんにはもはやないのかもしれない。それはさておき、湯上がりの伊良コーラもいただき、この銭湯の気合いの入りようは十分堪能できた。東京銭湯アプリのスタンプラリーのスタンプの凝り具合からも店主の趣向が想像できる。
15時開店の角打ちまでまだ1時間ほどあったので、 #珈琲美珈 にてしばしコーヒータイム。昔ながらの喫煙OKの喫茶店だが、コーヒー350円でモーニングも同値段。これは上野界隈に朝に来た時はいいかも。
最後は、ガレージの中のような場所にある角打ち #上野萬屋酒舗 。土日休みなので、平日に休みを取った時にしか来れない。実は今日東上野を選んだのも、この店の存在があったから。レビューを見ると、どうやら「ソロ活女子のススメ4」というドラマで出てきたらしい。ソロ活女子もソロ活オヤジの行動パターンとあまり変わらんということか。んなわけないと思うが。開店時刻すぐだったので、自分以外に客は2組3名とちょうどいい感じ。ドラマでも出てきたというちょい呑みセット(生中プラスもつ煮込み)の後、日本酒「又兵衛」のコップ入りに大根の漬物をいただく。又兵衛は2階に置いてあった瓶から淹れていたようで、外気温よりさらに高めのガレージの2階温度状態(常温とぬる燗の間という、通常は決してサーブされない温度)だったのが玉に瑕だが、味がおかしいわけでもなく、なかなかのいい体験。長居禁物、サクッと呑みに適した場所だ。
今日の旅のお供は、中山茂氏の「帝国大学の誕生」。我が国において明治期に高等教育を導入、定着させた際の英米仏独との関係がよく理解でき、近年に至るまで、その導入の経緯(導入しなかったことを含め)の残滓が確認できることに驚きを覚えたところ。明治40年頃の法科大学の授業風景の写真が載っているが、25番教室に至る大教室方式の伝統がこんな頃からあったのかと改めて愕然とする。あの耐え難き学問的不自由の原点は、当時の学生の手記に残る「講義・筆記・試験・及第」という「圧制つめこみ主義」にあることは明白だが、いまだに大して改善されていないことに、成熟期日本の停滞の一側面を観ているような気がしてならない。