竜涎香入りチョコレート

今日も『美味礼讃』を読む。

こんな記述がぽんと挟まれるところがこのエッセイの面白さである。

もろもろの激情は筋肉にひびく。だからいくらその人が黙っていても、人はきわめてしばしば、かれの顔の上に今かれがどんな感情に動かされているかを読みとることができる。このような筋肉の緊張は習慣になるとはっきりしたしわを刻みこむこととなり、顔の表情にいつもそれとわかる特徴を与えることとなる。

こういうシンプルなことがその人の観察力の根幹にあるものだと思う。
ある鳥の半身の、眠る時に横たえている側の方が美味しいという考察が本文の中にある。(場所を忘れてしまって引用ができない。)
どこか上の観察と鳥の半身の考察は繋がっているようにも思える。

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