船に乗りながら音楽を作るということ
皆様ごきげんよう。
LLSY music & V chのレーシーです。
ボカロPとして活動をはじめて2年半、Vtuberとしてデビューして3か月ちょっとが経ちました。
私は各所で公言しているように現役の外航商船の航海士をしています。
最近Youtubeの登録者が4000人を突破し、何か記念みたいなことをしたいなと思っていたので、船と海と音楽と、自分の話を取りとめもなくしてみようと思います。
ちなみに今回は有料記事になります。
私の活動を応援してくれる人に向けた、世界のどこかにいるただの航海士のお話です。
コーヒー一杯と引き換えに、お話をしていこうと思います。
コンプラに触れない程度の船から撮ったいろんな写真もあるよ
日本人航海士として船に乗るということ
皆さんの周りに航海士をしているという人はいるでしょうか?
私はこの業界に入るまで、そんな知り合いはいませんでした。
いたとしても、きっと"珍しい仕事"だという認識はあるんじゃないでしょうか。
気になって少し調べてみました。
2017年の集計では外航船員の日本人の数はたった2100人程度(日本人運航が多かった何十年も昔は5万人くらいいたという話を聞いたことがあります。)
商船に絞ると1700人、おそらく部員さんはいなくて航海士より機関士のほうが多いので、狭い範囲での同業者(日本人の、外航商船の航海士)は700人ほどなのかなと思います。
この仕事につくには資格が必要です。
それも1種類では済まないし、訓練証書なんかもたくさん必要なので、必然的に「そういう学校」を卒業した人たちがなります。
外航船に乗るには大前提として海技免状という免状の三級が必要です。
実免取得には実務経験か、練習船による実習が必要で、三級が取得できる道のりとしては免状取得のコースを設けた大学・大学校(日本に4校)、商船高専、水産高校の専攻科、水産・海洋系高校卒業後海技大学校などがあります。
専門性が高いので、大学系だと4.5~5年、高専・高校からだと6年かかることになります。
あとは自衛隊から移ってくる人とか、内航叩き上げで3級まで取ってくる人とか(年齢的にほぼないとは思います)くらいですね。
なろうと思っていつからでも目指せる仕事では残念ながらないです。
皆さん船って何人くらいの人が乗っていると思いますか?
私が乗船しているのはコンテナ船やハンディサイズのバルクキャリア、全長は大体199m、荷物は4~5万トンくらいのって、300mを超える大型船(スーパーコンテナだと400mに迫る船も)がそれなりにたくさんある中だと大きくないように思えますが、実際目の前にするとめちゃくちゃ大きいです。
さぞかしたくさんの人が協力して動かしてるんだろう、、と思いきや、私の乗る船だと20人前後です。それも船長から食事係まで含めた総員で、です。
船長がいて、デッキパートは
航海士3人
操舵手(AB)3人
甲板長(BSN)1人
甲板員(OS)2人
エンジンパートは機関長がいて
機関士3人
オイラー3人
ワイパー1人
みんなの食事を作る
チーフクックとメスマンが1人ずつ。
船は仕事だけじゃなく自分たちの生活も自分たちで面倒を見なければいけません。
配管が壊れたら自分たちで直さないといけないし、火事が起きれば消火活動をしなければならない。
けが人や病人が出ても次の港まで自分たちで治療しなくてはならない。
船員の中でも特に職員・士官と呼ばれる航海士(Officer)と機関士(Engineer)に求められる知識は非常に幅が広いです。
音楽の話です。
私もいろいろなことをやってきたので、リスナーさん、フォロワーさん、お友達には音楽をやってる人もいれば聞くのが好きな人、そうでもない人もたくさんいます。
音楽を作るって聞いてどう思いますか?
音楽をやってない人はすごい!って思うかもだし、DTMやってる人はやってみると意外とできるものだよって思うかもしれません。
この二つが合わさったとき。
外航船に乗りながら音楽を作るとき。
この気持ちがわかる人は多分そう多くはない気もします。
でも私は学校を出てからずっと船に乗っていて、この生活が当たり前だったので特に何も思わなくて、でも最近一時的に陸に上がって"朝起きて会社に行って、夜帰ってきて日本のご飯を食べて家で眠る"よくあるサラリーマン生活を初めてやっています。
齢30になってはじめて。
船に乗ってるだけじゃ見えなかったことも見えてきた気もするし、どこに行っても人は人だし私は私な気もします。
ここからは有料記事ということで、船で働きながら暮らすことのぶっちゃけ話をいろいろしていこうと思います。
今まで行ったところの写真や話なんかも
それからいつの間にか人生に深く食い込んできた音楽の話と。
ここから先は
¥ 300
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?