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2025「北海道&東日本パス」の旅 day4

 昨晩からの一泊はこの旅のお楽しみでもありました『OMO5函館by星野リゾート』というホテルに泊まりました。

ホテルからの朝の函館の景色

 今日も昨日までに引き続き、当初の計画から大きく変更することにしました。ホテルの温泉がとても気持ちよかったのと、宿泊者専用の観光バスがあったこと、そしてチェックアウトが11 時ということで、午前中は函館で過ごすことにしました。

宿泊者用のラウンジは洒落ております

OMO5函館10:30→宿泊者専用バス→元町公園10:45

宿泊者用サイトから事前に予約して乗せてもらいます
私が降りたのは元町公園の前

 立派な黄色い建物が目をひきます。『旧函館区公会堂』だそうで、中に入ってみることにしました。

1階にある大食堂
天井の装飾がかっこいいです
2階の大広間からバルコニーに出たところ
函館の景色を一望

 明治時代の建造物で最近保存改修工事が終わったそうです。どおりで立派なわけです。明治村で入った建物を思い出します。
 「見たいもの、過ごしたい場所があったら、その場で思うままに変えて、引き換えに行かない場所を決める」というような取捨選択が出来るのも一人旅のいいところです。
 あと、こういう建物は数百円なら迷わず入ってしまうことにしています。

末広町11:25→函館市電→函館駅前

 朝は気持ち良い青空でしたが、いつの間にか雲に覆われ、冷たい風と吹き小雪がちらついてきました。

あの市電が折り返しで戻ってきます

 「末広町」電停には約4分遅れで市電が到着。 「どつく前」での折り返し遅れのせいでしょうか、市電の車内の温かさをありがたく感じました。

吊りかけモーターの音を聞く時間

 預かって頂いた荷物を取りにホテルに寄ってから「函館」に向かいます。ここからのこの日の行程は修行感を帯びてきます。

「函館」駅前はすっかり雪がありません
駅構内で頂いたチキンカレーで体を温める
「函館」にいた道南いさりび鉄道の車両を羨む。
私はキハ40に乗りたい

函館12:35→函館本線→長万部→14:56

 単行(1両編成)のキハ150系気動車は、函館をほぼ満席で定刻発車しました。「五稜郭」あたりから雪が本降りになってきました。

 風が吹き、みぞが雪に変わる天気の中「大沼公園」に到着すると、多くの人が下車して車内は閑散とした雰囲気に。なるほどこれなら単行で十分ですね。

最後部の窓から「大沼公園」を見る
「大沼公園」で一気に空いた車内

 「森」で15分ほど停車。東北地方では車内保温のための押しボタン式ドアがどの車両にもありましたが、もっと寒い北海道で有人駅ではドア開けっぱなし。寒さが身に染みる時間でした。

「森」停車
ドア開放
本当はあっちに乗りたかった
「森」駅でのすれ違い

 車齢を重ねている点以外、キハ40が他の車両に劣るところは何もないように感じます。車室とデッキの仕切り扉も素晴らしいですし。今後もキハ40より優れた普通列車用気動車は出てこないのではないでしょうか。国鉄の設計者、天才です。

 途中「八雲」に停車した時、なんだか聞き覚えがあるなあと思いながら、発車したから、10年暗い昔に乗り鉄をした時に、不通のため代行バスに乗った区間だったことを思いだしました。夏休み期間で、かなりの台数の観光バスがいたのを段々と思い出してきました。人間の記憶の仕組みって、どうなっているのでしょうね。

内浦湾の冷たそうな白波を眺めるカーブ
「落部」〜「野田生」
「長万部」に到着したキハ150

長万部15:30→室蘭本線→東室蘭16:54

 「長万部」では約35分の待ち合わせ。北海道の普通列車の旅で、こんなに接続がいいのは珍しいです。仕事の時は大江戸線が8分来ないだけで永遠に感じるのですが、いい具合に感覚が狂ってきました。

「長万部」駅舎
北海道では乗る列車ごとに改札されることに、20代の頃の私は驚いたものです

 改札の前の長い通路を歩いて跨線橋を渡り、先程降りたホームに行くと、この旅の前半、東北で見慣れたあの顔らしき車両が佇んでおりました。乗ってみて、車内のレイアウトも椅子の硬さも全く同じでした。

初めて乗るのになんだか見覚えのある顔の車両がいました

 Wikipediaで調べてみますと、やはりGV-E400と基本設計は同じ車両でH100形気動車というそうです。愛称はDECMOとのこと。

「長万部」で発車を待っていると、反対側のホームにラッピング仕様のDECMO到着
北海道新幹線、建設中
雪だらけの「静狩」停車
木造駅舎が旅情と懐かしさを誘います
「小幌」停車
「伊達紋別」で特急と交換待ち
DECMOで「東室蘭」到着

東室蘭17:05→室蘭本線→苫小牧→18:23

 「東室蘭」のホームに行きますと、側面が真っ白のこれまたお初の形式の車両がいました。これまた調べてみると737系という、2023年に導入された形式の電車だそうです。

見知らぬ顔は737系

 すっかり陽が沈んで外は真っ暗です。”乗り潰し”をするとき欲張ってやりがちなのですが、夜間の乗り鉄は車窓が見えなくて全くよろしくないですね。
 今回の旅は、今まで少なくとも一度は乗ったことがある線区ばかりを乗るため(あと相応に加齢してきたため、)日没後は極力移動しない行程で計画しました。しかし今日ばかりは函館でバスに乗りたくなって計画を変更したので仕方ありません。東室蘭からずっと夜の移動です。
 737系に乗っていると体が冷えてきました。寒冷地向け形式なのになかなか致命的です。

苫小牧18:41→室蘭本線→南千歳19:01

 「苫小牧」からは室蘭本線と千歳線を通って札幌を目指します。だいぶゴールが近づいてきました。
 寒いので発車ギリギリまで跨線橋の上で待っていたのですがなかなか電車が来ません。3分前ぐらいにホームに降りていくと、とっくに入線していた電車に多くの人が既に乗っていました。

「苫小牧」の夜
見覚えのある形式に安心

 「東室蘭」から乗ってきた普通列車でも「札幌」まで行けるのですが、途中で『快速エアポート』に抜かれます。そのため「新千歳」で乗り換えることにしました。25分ですが指定席を確保して、今日の行程の最後をゆったり締めくくります。

「南千歳」で下車
やはり寒い

南千歳19:10→室蘭本線→札幌 19:45

 昔はこの駅が空港アクセス駅でした。長い歩道橋が暫く残っていましたね。

『快速エアポート』入線
快適な指定席で「札幌」に到着

 今日は、午後からではありますが、ガッツリと普通列車の旅をした1日でした。体が冷えましたが、今日の一泊だけ大浴場がないホテルだというのが辛いものの、駅から違いというのはありがたいことです。


北海道新幹線の建設が進む札幌駅の近くで一泊

 高架の橋脚など、建設が進む北海道新幹線を車窓から見かけました。札幌で泊まったホテルの窓からも、まさに北海道新幹線の駅をつくっている場所でした。
 厳寒の大地の自然の厳しさに、求めらる保線のレベルが桁違いの新幹線をどう維持するのかな、最高速度は200キロ程度に抑えるのかななどと考えたりしました。道内の需要のほとんどは「札幌」〜「函館」間ではないかと想像します。そうすると「新函館北斗」での乗り換えはかなり面倒ですので、途中分岐して「函館」まで新幹線を持ってきたくなる気持ちも理解できた気がします。
 しかし保線大変そうなので、全線スノーシェルターとかでもいいのではないかなどと妄想しながら旅の4日目が終わります。

旅の全体の行程はこちらでご覧になれます。

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