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2025「北海道&東日本パス」の旅 day6 / day7(完結)

 いよいよ北海道を出る日となりました。
 今朝の「旭川」はマイナス7℃です。寒い時は朝風呂。大浴場に感謝です。そう言えば私は普段コーヒーはブラックを好んで飲むのですが、この旅の途中、砂糖入りの缶コーヒーを飲む機会が増えました。寒いと甘いものが欲しくなるのでしょうか。

目覚めるとそこには「旭川」のきれいな雪景色がありました

day6

旭川10:35→函館本線→滝川11:22

 昨日は特急で来た函館本線を「旭川」から「岩見沢」まで普通列車で戻り、室蘭本線で「苫小牧」を目指します。今日こそキハ40に乗れるでしょうか。

「旭川」から戻ります
反対側ホームに停車中の特急
台車や床下機器に雪がびっしり
「滝川」ゆき普通列車はH100形でした。
キハ40は、いませんでした。
ドア枠に雪の塊
「納内(おさむない)」停車
列車にたどり着くのも一苦労です
さむい
「深川」は今日も雪だった
最後部から線路を撮ろうかと思ったのですが無理でした
「滝川」に到着
「旭川」から雪の中を駆け抜けてきたH100形気動車
「滝川」の駅前の積雪

 「滝川」に到着。跨線橋を歩いて駅本屋へ。

滝川12:01→函館本線→岩見沢12:42

 昨日(5日目)の暖かい車内のハイスピードな特急が懐かしく思い出されるので思われるのですが、普通列車の乗り鉄は土地土地の空気を感じられるのがいいところです。
 温かい待合室から跨線橋を渡って、先程降り立った冷え冷えのホームへ向かいます。

「滝川」の自動改札
「旭川」ゆき特急『ライラック』を跨線橋から見送る

 そういえば駅の電光掲示板の表示が英語に切り替わったときに気付いたのですが、ライラックのスペルはLilacなのですね。「ラ」の子音が両方とも”L”なので、我々日本人にも発音しやすくて助かるお花です。

「滝川」からはこの旅でお初の737系
「滝川」を発車してすぐに空知川を渡ります
どっさりの雪
「豊沼」〜「奈井江」間
「岩見沢」に到着する頃には晴れ間が
ホームにはばんえい競馬のモニュメント

岩見沢13:03→室蘭本線→苫小牧14:45

 今回の旅で北海道で最後に乗る計画の列車はここ「岩見沢」からです。この駅のレンガでできた駅舎は高い評価を受けているようです。とても洗練された外観と空間です。

「岩見沢」駅舎の受賞の数々
「岩見沢』の改札に向かいます
入線してきたのはキハ150…
最後までキハ40にフラれ続ける旅となりました。
「志文」を過ぎると幌向川を渡ります
雪原に反射する太陽光
「志文」〜「栗沢」間
「栗沢」停車
使われなくなったホームと閉鎖された跨線橋の入口
雪もだいぶ少なくなってきました
「栗丘」〜「栗山」間

 ところで、「栗沢」の次が「栗丘」でしたので、ずいぶんと栗にゆかりがある土地なのかなと思っておりましたら、またその次が「栗山」でこれは何かあるに違いないと考えていたら少し寝落ちしました。

青空の下、室蘭本線を快走
「由仁」〜「古山」間の景色
「追分」では15分ほど停車
「遠浅」と書いてとあさと読む駅。もともとの地名へのあて字でしょうか
終着「苫小牧」で反対側のホームから逃げて行くように発車したキハ40

 昔は北海道を乗り鉄してキハ40に乗らないことなど不可能でしたが、今回ついにやり遂げてしまいました。

苫小牧の夕陽

苫小牧駅前16:35→道南バス24系統→苫小牧フェリー16:52

【追加交通費】280円(道南バス運賃)
 「苫小牧」の駅前はだいぶ淋しく感じました。でも跨線橋で反対側にいくとメガドンキがあり、こちらの方が人が多くいるようでした。
 数年前に乗り鉄でここ苫小牧に来た時には、駅前のバスターミナルが大きくて感動したのですが、老朽化のため2015(平成27)年に閉鎖されたとのことでした。ということは苫小牧に来たのは数年どころではなく、10年も前のことなのですね。

当時使われていたバスターミナルの信号機は、もちろん稼働していませんが、まだ撤去されておらず昔を偲ばせます。
道南バスでフェリーターミナルへ向かいます
苫小牧西港フェリーターミナルに到着

苫小牧港18:45→さんふらわあ→大洗港 [翌日]14:00

 フェリーターミナルに着いて乗船手続きを済ませ、北海道のお土産とフェリーの中でいただく朝食を買っておりますと、すぐに乗船時間になりました。初めてのるさんふらわあです。この船に乗って大洗に向かいながら一泊するという非日常感。

今夜の宿でもあるフェリー『さんふらわぁ・ふらの』
船の中にエスカレーター!
スーペリアの和室を1人で使う贅沢なのですが、
冬季は安く乗れることがあるので要チェックです。株主優待券と併せてかなりお得に
船内レストランで頂いた夕食
(生ビールはバイキング料金とは別です)
フェリーの中には展望大浴場まであります

 洋上では、携帯電話の電波は地上から届く範囲でしか拾いません。また私が泊まった窓付きの個室は大洗に向けて航行するときには太平洋側に面するため電波は届きませんでした。反対にあるロビーは位置によっては電波を拾いました。たまにはデジタルデトックスも。このnoteも少しずつ書いているのでオンラインで編集したいところでして。
 ということで、とっくに通り過ぎた津軽半島を思い出しながら太宰治の『津軽』を読みながら晩酌といくことにしました。東北に旅をするときに持参するのでだいぶ年季が入った文庫本です。

ところどころ笑ってしまう『津軽』

 ところで、今日の昼間に、同趣味の友人(操縦士)からLINEがありました。午後から羽田から新千歳まで来てまた羽田に戻るという往復を飛ぶとのこと。私が今日も北海道でモタモタしているうちにこの距離を2回も行くのか!と。新幹線も速いですがもっと速い乗り物がいました。
 こちらは20ノットですすむ巨大な船の中で読書しながら寝転がりハイボールを飲みながら、旅の6日目が終わります。


day7

太平洋上で目覚める

 気圧の関係だそうで、大型船にしては揺れる航海だったそうです。朝6時半過ぎに目が覚めました。部屋のカーテンを開けると白く明るくなり始めた海が目に入ってきました。今日の日の出は6:50分だそうです。

日の出まであと15分ほど
雲のあいだから太陽がのぼってきました
船室からの朝日
船内6階のパブリックスペース
船内のエレベーター
船内展望大浴場の朝風呂を浴びたあと、船内のパブリックスペースから海を見る

 船の中の大浴場というのは初めてでした。小笠原諸島に行ったときに乗った『おがさわら丸』の中で、シャワーがあったのに感動したのですが、今回は船を見ながら浴槽に浸かりました。

陸地が見えると安心する
展望デッキに出てみたのですが、寒すぎてすぐに撤収
安全で快適な航行
昼食も船内のレストランでいただきました。

 14時前ついに大洗港に着岸しました。7日間の旅であまり疲れなかったのは、年相応に余裕のある行程としたことと、フェリーの中で個室で寝転んで休むことが出来たのが大きかったように感じます。

大洗フェリーターミナル14:15→大洗町内循環バス→大洗14:31

【追加交通費】100円(町営循環バス運賃)
 当初の計画では大洗フェリーターミナルから15時発の茨城交通のバスで水戸まで向かおうと思っていたのですが、着岸作業などがスムーズで14時前には下船できたため、町営の循環バスに乗って鹿島臨海鉄道の「大洗」に向かうことにしました。横浜には元の計画よりも1時間ほど早く着くことが出来ます。

大洗15:05→鹿島臨海鉄道→15:21水戸

【追加交通費】420円(鹿島臨海鉄道運賃)
 「大洗」からJRの「水戸」まで鹿島臨海鉄道に乗って向かいます。北関東まで戻ってきまして、旅の終わりがいよいよ近づいてきました。

鹿島臨海鉄道「大洗」のシンプルな駅名標

水戸15:31(延発)→常磐線→上野17:31

 「水戸」からはJR東日本の区間なので、この旅で利用している『北海道&東日本パス」が使えます。ここまで込みの7日間です。

荷物があるときはやはり平屋部分

 気温はプラスの6,7℃でした。氷点下の北海道から戻ってきたとは言え、やはり寒いです。グリーン車の背もたれにはシートヒーターがあるのだときづきました。
 強風の影響で「水戸」よりさらに北の線区で遅れが発生していたようで、延着した上りの特急と接続を取り約10分遅れて発車しました。終点「上野」には7分ほど遅れて到着しました。

上野18:20→上野東京ライン→横浜18:53

 「上野」で乗り換えた列車も数分遅れたため、慌てずに乗ることが出来ました。「東京」からは通勤客で満員になったグリーン車。ここまで来ると日常に戻ります。「横浜」に到着。最後の下車印を押していただき7日間の旅が終了しました。

今回の旅で使った切符
右下から左上にかけてだんだんと北上した駅の下車印

 この「下車印」、本来の目的は途中下車をした駅を証明するためのもので、このような趣味的なものではありません。駅の方のご厚意に甘えて頂くものですので、改札が空いているタイミングに丁寧にお願いするようにしたいものです。(同趣味・同趣味ではない人でJR(海と東)に勤めている友人が4,5人いるのですが、一緒に飲んでいるときに「ぶっちゃけ『下車印欲しい』と言われるってどうなん?」と尋ねてみると、あぁなるほどと感じる回答を頂いております。)


 当初この切符を使ってどこに行こうかと考えたとき、「旭川」から先の「美深」まで行って、在りし日の美幸線をなぞって仁宇布までバスで行ってみたいなとも思ったのですが距離と列車の本数の関係で無理でした。その『羊をめぐる冒険』はまた今度の楽しみにとっておきます。

旅の全体の行程はこちらでご覧になれます。

旅に出た日: 2025年1月

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