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2025「北海道&東日本パス」の旅 day3

 能代温泉の朝風呂を楽しんだ後、宿の送迎バスで「能代」駅まで送って頂きました。昨夜は雪でしたが気温が上がり今朝は雨が降っていました。おかげで駅前のロータリーはぬかるんでいました。


 朝10時、駅前の金田食堂さんに入り豚汁定食を頂きました。この後の旅程(自分で好き好んで計画した)を考えると、恐らく夜まで食事しないのでこれはブランチです。温かい食事は一昨晩(day1)の新潟の松屋で頂いた牛丼と豚汁以来です。

しみる”ブランチ”
冬の豚汁は無敵

能代11:05→五能線→五所川原14:28  川辺15:05

 青森県の豪雪により、昨日は一部区間運休となっていた五能線ですがありがたいことに今朝から通常運転になりました。「能代」からは、この旅ですっかり乗り慣れてきたGV-E400系気動車で北上します。

駅舎のつらら
「能代」に入線するGV-E400系
「向能代」停車
「東八森」〜「八森」の車窓
後ろに流れるまっすぐ伸びる線路
同じく「東八森」〜「八森」
雪降る車窓も期待していたのですが…
「岩館」のホームに打ちつけているのは雨粒です
日本海の荒波と切り立つ大岩。五能線っぽい車窓になってきました
「岩館」〜「大間越」
深浦港
北前船の寄港地の一つだったそうです

 冒頭に書いたとおり青森県の豪雪による影響で、昨日(day2)から行程を大きく計画変更しました。
 それでもなんとか当初予定していた津軽鉄道に乗れないものかと「深浦」を出たあたりから考え始めたのですが、難しいかなと思い一旦諦めることにしました。

自宅で印刷しておいた津軽鉄道の時刻表と「東能代」で頂いた紙の時刻表と睨めっこしながら思案
千畳敷海岸
「千畳敷」停車。陰鬱な空
「鯵ヶ沢」で交換待ち
ホーム屋根からのつらら
「鯵ヶ沢」の跨線橋から
鉄道の偉大さを感じます
「陸奥森田」停車
昨日までの雪の凄さを実感

 「千畳敷」あたりでは一旦諦めた津軽鉄道でしたが、五能線は素晴らしいとは言え、このまま4時間同じ列車に揺られて、その次の列車で新青森に至るという単純な行程に甘んじ、しかも単なる明日のための移動にしていいのか?と自分と葛藤しまして、やっぱり”やめるのをやめ”ました。
 津軽鉄道に乗るのは2012年1月ぶりです。ついこの前来たと思っていましたが、13年も昔のことでした。

津軽五所川原14:40→津軽鉄道→金木15:06

【追加交通費】2,120円
津軽鉄道往復運賃(「津軽五所川原」〜「金木」) +ストーブ列車券

 豪雪に加えて仕事始めの月曜日ということもあり、ストーブ列車の車内はゆったりしていました。お約束のスルメを買ってアテンダントさんにストーブで焼いてもらいます。そして強くお勧め頂いた缶ビールとともに、旧型客車からの雪景色を楽しみました。

昭和初期がそのままここにあります
ストーブ列車のだるまストーブ
「金木」までの往復乗車券とストーブ列車券
いずれも硬券で入鋏されます
車窓からの岩木山
「五農校前」〜「津軽飯詰」間
昭和23年製造の客車だそうです

金木15:11→津軽鉄道→津軽五所川原15:31

 本当は終点の「津軽中里」まで行きたかったのですが、「金木」に着いたらトンボ帰りです。(津軽鉄道の完乗は13年前にしております。)
 構内の踏切を渡って上りホームへと急ぎます。

すぐに反対側ホームへ
タブレットとスタフに興味が湧きます
下のストーブ列車と上りの「走れメロス」号
腕木式信号機まであって天国
「津軽五所川原」に戻ってきました
エモすぎる発車時刻案内板

五所川原駅前BT16:13→弘南バス→新青森駅南口17:08

【追加交通費】1,200円(Suica使用可)
弘南バス運賃(五所川原駅前〜新青森駅南口)

 無理矢理津軽鉄道に乗る行程に変更しましたので、「五所川原」から「川部」その先の「新青森」まで行く列車が長らく来ません。そこで、昨日調べているときに見つけた弘南バスで新青森を目指すことにしました。

「五所川原駅前」BTから発車
道路の除雪された雪の高さがすごい

 比較的長い路線なので、高速バスのような感じかなとも思っていたのですが、きちんと路線バスでした。すれ違いで道の端に寄ると除雪された雪をタイヤが踏んで滑る滑る。雪国とはすごいものです。
 除雪された雪の壁の中をぐんぐん進むのですが、少しずつ遅れが溜まってきます。新幹線に間に合うのか心配になってきました。

特定特急券を買って、17:32の新幹線に乗れるのか?Googleマップを見ながらドキドキするアラフォー

 新幹線の発車時刻の10分ほど前になんとか到着。駅前の交差点で渋滞にはまったときは、1時間遅い新幹線も覚悟したのですが、駅舎からだいぶ離れたバス乗り場から、これまた遠くの新幹線改札まで大急ぎで参りました。

「新青森」にギリギリ到着

新青森17:32→北海道新幹線→新函館北斗18:29

【追加交通費】4,000円
特定特急券(新青森〜新函館北斗)
今シーズンの「北海道&東日本パス」のこの区間のルールは以下のとおりでした。

・「新函館北斗~新青森」間内相互発着に限り、別途特定特急券を購入すれば、新幹線の普通車の立席(空いている席)を利用することができます。

JR東日本公式サイトより

昨年までは、新幹線オプション券なるものがセットであったようですが、使ったことがないのでよく分かりません。

『はやぶさ』27号でいざ北海道へ

 「新青森」を出ると220km/hぐらいまで加速する『はやぶさ』号。「青森」から「三厩」までキハ40で乗っていたあの区間と並行したところを新幹線で走り抜けているのかと思うと不思議に感じます。
 「新函館北斗」まで約1時間。今日の行程の移動全体の半分ぐらいをこの1時間で走破しました。新幹線はとんでもないスピードとパワーですね。

快適なH5系の車内

 二十歳の頃の旅のことをちょくちょく思い出します。25年前に乗った快速『海峡』も懐かしいです。ドラえもんの顔の電気機関車が引く客車列車で、連絡船の文化なのか雑魚寝のカーペットのコーナーがあったり、大山のぶ代のドラえもんの声の車内放送があったり。ああ四半世紀て大きいなぁと、H5系「はやぶさ」のシートに身を預け、ロングレールのジョイントを心地よく感じながらこのnoteを書きつつ、ふと思ったりしました。

新函館北斗18:39→函館本線→函館18:54

 「新函館北斗」に到着しまして、階段を上って在来線乗換改札へ。お願いして特急券に無効印(おしゃれな北海道の形のスタンプ)を押して頂き、記念に持ち帰ってきました。

お願いして持ち帰った特定特急券

 接続10分のはずですが在来線ホームに降りても乗る予定の電車が見当たらないなと思いましたら、エスカレーターからだいぶ先の方にいました。ここからは3両編成の『はこだてライナー』で「函館」へ。途中の停車駅は「五稜郭」のみです。

1000番台のトップ

 そして19時前に無事に「函館」に到着しました。

はるばる来たぜ函館♪

 駅を出ると雪ではなく雨が降っていました。気温が高いそうです。駅前からホテルまで折り畳み傘をさして移動。計画変更で少し疲れましたが、だんだん旅に乗ってきた感覚もあります。


今日はちょっといいお宿

 昨日(day2)の朝、新潟を出てから日本海沿いに北上してきました。駅名に付される旧国名も「越後」、「羽前」、「羽後」と段々と変わって来まして、今日、五能線に乗っているとついに「陸奥」まで来たのかと思ったりしました。そして新幹線で一気に北海道へきました。

旅の前半で洗濯を

 その昔、徒歩で移動するしかなかった頃、谷川岳のような山を越えるのは難しく、人の往来も活発というわけではなく、そうやって遮断されたエリアの中で、文化や方言がそれぞれの土地で育っていったのだと思います。それが明治時代になってだんだんと鉄道網が全国に広がるなかで、三国峠を越えたり、五能線が開通したり、昔ではあり得なかった人の移動の流れが出来るようになってきて、その役割が鉄道から自動車に明け渡され、と思ったら新幹線がズドーンとたった数時間で貫く世界観。東京から4、5時間で、旧国名を一体幾つ分ぶち抜くのですか。などと考えながらビールを飲みつつ、旅の3日目が終わります。鉄道はやはり素晴らしい。

旅の全体の行程はこちらでご覧になれます。

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