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「役に立つ人」と「愛する人」。あなたの必要とする人は。これからの時代に必要とされる人は。
日本の学校教育は「役に立つ人」が「必要な人」として教え込まれている気がする。だから、みんな「役に立とう!」と勉強を頑張るし、褒められることを頑張ったりする。「必要とされたい!」承認欲求は「役に立てるかどうか」で満たされる気がしている。
だけど、隣にいてほしい人って、あなたが必要としてる人って、必ずしも「役に立つ人」だろうか?「役立つ人」をあなたは愛しているのだろうか?
隣にいてほしい人って、理由を聞かれたら、わからないことが多い。大好きだけど、なんで隣にいてほしいかわからない。
「どこが好き?」って聞かれても「全部」としか言いようがなかったりする。
笑っていてくれると、そりゃかなりうれしいけど、怒ってても悲しんでても、「なんで怒ってるのかな」「なんで悲しんでいるのかな」「隣にいてもいいかな」「ひとりの方がいいかな」って色々考えちゃう。そんな時って「役立つ人」が「必要な人」理論は成り立っていない。何をしててもどんな時も、愛おしいもんは愛おしい。(たまにうっとおしいかもしれないけれど。そうだよ。愛おしくったって、たまにうっとおしい時だってある)
楽しい時、悲しい時、どんな時もそばにいてほしい人がいる。時には離れていたって、声を聞いたら、写真を見たら、元気になっちゃう。世界では158394番目くらいにイケメンかもしれないけど、私にとってはNO1のイケメンに見えるし、他の人が「ええ?イケメンじゃなくない?」って言ったって、周りの意見なんてどうだろうと関係なく、圧倒的に一番は一番なのだ。圧倒的に。オンリー1はその人にとってのナンバー1なのだ。
ここまで書いて、わかっているのに、その部分がごっちゃごちゃなので、私はすぐに「役立つ人であろうとする癖」がある。こんなに変わったことをしてる風だけど、学校教育がうまく作り出したとても良い国民代表なのだ。「役に立たなければ、意味がない人間である」と自分自身に呪いをかけてしまっている。「役に立たなければ、嫌われる」と思ってしまっている。だから、役に立てるわけないのに、役に立とうとする。無駄に世話を焼こうとする。嫌われたくないから。役に立たないと嫌われる、必要とされなくなる、という思い込みがすごい。
でも、これからの時代、「役に立つ」ナンバー1を目指すことに何の意味があるだろうか。「役に立つ人」であるためには常にナンバー1を意識しなければならない。「役立つ」はNO1でなければ、意味がないのだ。でも、もうそんな人間はこれからの時代に求められているだろうか。今、あなたのそばにはグーグル先生もいるし、Siriはだいたいのことには答えてくれる。わからないことは「すみません、わかりません」と言ってくれる。従順だ。とても役に立つし、これからもどんどん役に立とうと頑張ってくれる。「役に立つ」ことでNO1を目指すということは、彼ら、彼女らと勝負することになる。これからの時代、そんなことに意味はあるのだろうか。
私は息子に「女も男も愛嬌だし、度胸だよ」と教えている。3歳くらいまでは「女も男も愛嬌だよ。バカでも愛嬌があれば生きていける」と教えていた。最近は「度胸」の大切さもわかってきたので、「愛嬌&度胸」があると最強説なのだ。なので、そう伝えている。「役に立つ」人間であるより「愛嬌があって、度胸がある方がこれからの社会では必要とされる」と本気で思っている。役にたっても、愛嬌や度胸がなければ、AIに簡単に負けてしまう。
ただ、さっきも少し書いたけれど、オンリー1であるためにはナンバー1でなければいけない。「役にたつ」以外で「ナンバー1」であるということは本当に難しい。数値化できない部分でナンバー1であり続けること。これは「役に立つ」部分でのナンバー1より見えにくいし、わかりにくい。
だから、わかっているのに「役に立とう」とする。役に立つというのはAIが得意なだけに「見えやすい」し「わかりやすい」
私のような自信のないメンヘラおばけには「役に立つ」というのはもってこいの指標なのだ。だけど「役に立つ」のナンバー1を目指している人はたくさんいる。結果もたくさんでてる。そこを目指し続ける限り、オンリー1のナンバー1になるのは難しくなる。
その点では、自分に自信がある人は、強い。最強のストレングスだ。だから、子どもは強い。役に立つことなんて考えていないから。
だけど「役に立つ」ことを大人から教えられると、あっと言う間に承認欲求をそれで満たそうとしてしまう。お手伝いをするよ。今日はいい子でいたよ。席次が一番だったよ。
そうでなければ「必要でない」と思われるのが怖くて。
本当は誰も「役に立つ」必要はないんだ。そのまんまの君が好き。役になんか立たなくたって、そばにいてくれて、愛嬌たっぷりで、たまには驚くような度胸を見せてくれて。それで良いのだ。それで良いはずなのに。それでよかったはずなのに。
大人ってダメだね。わかっているのに、できないことが多すぎて。わかるが増えるとわかろうとすることが増える。わからないことがまるでダメみたいに。
「役に立たない自分」を自分で認められなくて。愛せなくて。他人もそうだと思い込んで。役に立たないと愛されないと思い込んで。必死に「役に立とうとする」
役になんて、立たなくてもいいんだよ。言い聞かさないと、忘れるほどに。
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![金城有紀 KINJO YUKI](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/52300395/profile_d7b1eb0cad06ea4d84bab587ac39344f.png?width=600&crop=1:1,smart)