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「専業主婦」になりたい女、なりたくない女

共働き世帯が1200万超と、専業主婦世帯のおよそ3倍に達し、現在の専業主婦前提になっている社会保障や税制度の見直し圧力が増しています。

実際、やりがいを持って仕事をしている女性のインタビューや、子育てをしながら活躍する女性管理職の話などを良く目にするようになりました。
一方で、好きで働いているのではない、夫の稼ぎだけで生活できるなら専業主婦でいたい、という声も聞かれます。

この「専業主婦」になりたい女性となりたくない女性の差はどのように生まれるのか?
その構造を分析しました。


出所:ルポンコンサルティング作成

「専業主婦」になりたい女、なりたくない女を分ける【2つの軸】

軸1:労働の定義

専業主婦になりたい女性となりたくない女性では、まず「労働の定義」が異なると言えます。

労働の定義が「生活の手段」である場合、できれば働きたくない、楽して稼ぎたい、となり、仕事に対するモチベーションは低いと言えるでしょう。

一方、労働の定義が「自己実現の手段」である場合、理想のキャリア実現目指して、やりがいを持って臨むため、仕事に対するモチベーションは高いと言えるでしょう。

軸2:性別役割

専業主婦になりたい女性となりたくない女性で異なる、2つ目の軸は「性別役割」への考え方です。

性別役割を分担と考える場合、男性が稼ぎ、女性が家事育児を担うことを基本とするでしょう。

一方、性別役割を平等と考える場合、男女の区別なく、平等に稼ぎ、家事育児を担うことを基本とするでしょう。

「専業主婦」になりたい女、の2軸

上記2軸で定義すると、専業主婦になりたい女性は、

  • 労働の定義:生活の手段

  • 性別役割:分担

と考えていると言えるでしょう。
この象限に当てはまる女性は、できれば働かずに家事育児に専念することを目指します。

「専業主婦」になりたくない女、の2軸

一方専業主婦になりたくない女性は、

  • 労働の定義:自己実現の手段

  • 性別役割:平等

と考えていると言えるでしょう。
この象限に当てはまる女性は、男性の稼ぎに頼ることなく経済的に自立し、理想のキャリア実現を目指します。家事育児も男女の区別なく担うものと考えます。

ちなみに、

  • 労働の定義:自己実現の手段

  • 性別役割:分担

の象限に当てはまる、仕事はしたい、だけど基本的には男性が稼ぎ、自分は家事育児を優先したい、と考える女性も存在します。

「専業主婦」になりたい女、なりたくない女を分ける【2つの要因】

専業主婦になりたい女性となりたくない女性を分ける要因にはどのようなものがあるのでしょうか?

内的要因

まず、内的要因として、「性格」が挙げられます。
・仕事が自己実現する手段だと思わない
・男性に稼いで欲しい
・家事育児に専念したい
このような考え方が、誰に言われたわけでもなく、個人の性格や価値観から来ていることが言えます。

外的要因

続いて、外的要因として、「周囲の影響」「労働環境」が挙げられます。

周囲の影響としては、親、親戚、地域など、周囲の人たちの考え方が考えられます。
・男性が稼ぐものだ
・女性は家事、育児を担うものだ
このような考え方を周囲の人がしている場合、知らないうちに自分の考え方にも影響を及ぼすと言えます。

労働環境としては、居住する地域に存在する仕事の種類、給料などが考えられます。
・働きたい仕事がない
・家事、育児をしながら働きやすい仕事がない
・求人がない、給料が低い
住んでいる地域の労働環境が整っていない場合、労働を生活の手段と割り切らざるを得ない、性別役割分担をせざるを得ないことになります。

労働に関する問題は、地域によって要因が異なり、解決アプローチも異なると言えるでしょう。


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