もっともシンプルなスイッチャー、ABBOXと1LoopBOX、どう使う?
数ある”スイッチャー”と呼ばれる機器の中でも最もシンプルなスタイルなのが、One Control Minimal Series AB Box、Minimal Series 1 Loop Box。
たった1つのループや、シグナルの行き先を変えるだけのABBOXは、どのように使えば良いのでしょうか。
まずはMinimal Series AB Box。インプットと2つのアウトプットがあり、フットスイッチでどちらのアウトプットに接続するかを選択します。LEDの点灯に電源は使いますが、それ以外はパッシブ(電源不使用)なのもポイントです。
まず思いつくのがアンプの切り替え。Minimal Series AB Boxを使ってのアンプの切り替えは可能です。が、アンプ切り替えでは稀にグランドループというノイズが発生することがあるので、試しに接続してみてノイズが出たらやめる、というような使い方になります。小さなアンプではだいたい大丈夫ですが、ステージのアンプ切り替えにはアンプ用のスイッチャーを推奨します。
また、たまに質問をいただくことがありますが、アンプヘッドからキャビネットを切り替えたり、逆にアンプヘッドを切り替えたりということはできません。場合によってはアンプが壊れるので、Minimal Series AB Boxは、必ずアンプ前とアンプのエフェクトループのみの接続にご使用ください。
最も使われると思われるのが、このように分岐してチューナーアウトとして使用すること。こうすることで、Minimal Series AB Boxを踏めば音がミュートされ、チューナーが応答します。
さらに応用編。Minimal Series AB BoxはLED以外はパッシブです。つまり、インプットとアウトプットを逆に使うこともできます。
このように、ギターを切り替える際にMinimal Series AB Boxを使うことで、ケーブル接続なくフットスイッチだけでギターを切り替えることができます。
続いてMinimal Series 1 Loop Box。1つのエフェクトループをフットスイッチでON/OFFできるシンプルなスイッチャーです。
最も基本的な使い方としては、このように、複数のエフェクトをまとめてON/OFFできます。Minimal Series 1 Loop Boxのフットスイッチを踏めば、歪みとディレイを同時にON/OFFができる、というように使えます。
また、このMooer Prime P1のようにフットスイッチを持たないエフェクトや、バイパスで音が変わるエフェクトとトゥルーバイパスとして使うこともできます。Minimal Series 1 Loop Boxで、Prime P1を即座にバイパスできるのは便利です。
ちょっと変わった使い方としては、このようなアンプのプリアンプだけをエフェクターのように使う方法。これはアンプのインプットとプリアンプアウトまたはSENDだけをMinimal Series 1 Loop Boxに入れたものです。
真空管アンプの場合、パワーアンプを使わなくても必ずキャビネットへの接続が必要となることは忘れないでください。
アンプをエフェクターのように使うことで、また新しいサウンドを求めることができます。
One Control Minimal Series AB BoxとMinimal Series 1 Loop Box。シンプルだからこそ、アイディア次第で面白い使い方が見つかるかもしれません。