【しっかり解説】Studio DisplayとMac Studioを買うべき人は誰か?
昨夜のAppleのイベントでいくつか商品が出た中で、特に注目なのはMac StudioとStudio Display
セットで発表されたけど、それぞれ購入を検討すべき人は微妙に異なる
Mac Studioは、「MacをMac mini的に使いたかったけど、Mac Miniのパワーと拡張性には不満があった」というような個人か、もしくは法人スタジオレベルの仕事をする人が買うべきもの。
一方のStudio Displayは「手元のMacの外部モニタとしてiMacのディスプレイ版が欲しい」と思ってた人、全員が対象になる。どっちかというとディスプレイの方がターゲットマーケットが広い気がする。
それぞれの特徴を順番に見ていく
Mac Studio (M1 MAX)
Mac StudioにはM1 MAX搭載モデルとM1 Ultra搭載モデルがあって、これが全く別物と思った方がいい。何せ、価格が倍違う。かたや25万円で、かたや50万円。
M1 MAXを搭載して25万円からスタートのモデルは、ギリギリ普通の人にもおすすめできなくもない。これまでMacのラインナップで唯一Mac miniが担っていた「ディスプレイ抜き」で購入できるという特徴を持ったまま、パワーと拡張性が高まるのがこのM1 MAX版のMac Studioと考えればいいと思う。
Mac miniにはM1のオプションしかなかったところが、M1 MAXになるし、CPUは最低モデルでも8コアから10コアに、GPUに至っては8コアから24コアになる。M1 MAXのパフォーマンスが優れてることは発売済みのMacBook Proを見れば明らかだから、個人利用ならこのモデルでも十分パワーを発揮するはず
それから据え置き型のコンピュータとしては拡張性が大事になるけど、Mac miniが4Kディスプレイ1台の出力のみだったのに対して、Mac StudioはPro Display XDR 4台と、4Kディスプレイ1台の合計5台に同時接続できる。人類が個人で必要とする最大ディスプレイ枚数を超えてる。そしてThunderbolt 4 ポートが、miniと比べると2つから4つになるし、SDカードスロットも全面に搭載される。
パワーと接続性を総合的に見て、M1 MAXモデルは十分、個人のクリエイターでも購入する余地があると思う。これだって、普通にYouTube動画編集するだけならオーバースペックなので、結構なことをやろうとしているクリエイター向けのスペックと言える。
Mac Studio (M1 Ultra)
で、問題児は今回発表されたM1 Ultra搭載のMac Studio。これはもう本当にM1の頂点という感じのチップで、M1 MAXって実は2枚くっつけられる仕様にしてたんだぜ、知らなかったでしょ?と発表された時には楽しすぎて震えました。でもマジで、マジで、2022時点でここまでのスペックを必要とする人は個人だとなかなかいないのではと思ってる。そういう人は、この動画を見ずに買うこと決めると思うから、もう尊敬だけして無視していこうと思う(笑)
こちらの特徴は、CPUもGPUもニューラルエンジンも、もう全てをM1 MAXから2倍にしているというところ。M1 ProとM1 MAXが登場した時でさえ「M1でも4K編集できるのに自分には使いこなせない」と思ったんだよ?それのさらに2倍はクレイジーすぎます!!!!
その他のスペックはM1 MAX搭載モデルとほとんど似たような感じだけど、拡張性はさらに高くて、Thunderbolt 4ポートが6つ搭載される。
とにかく化け物マシン。Appleによると、このモデルの想定ユーザーは、例えば8Kの映像を何枚もレイヤーにしたり多重的に色を変えたりする人。あるいはCG系でゴリゴリにモデリングして動かす人。音楽なら100以上トラックを重ねる人。つまり、まさに法人のスタジオレベルの仕事をする人向けみたいなことを言ってた。てことで、スタジオの中でも限られた人だけに与えられるのがM1 Ultraモデルになると思う。
Studio Display
個人的により興奮したのは、Studio Displayの方。こちらはまさに「この素晴らしいM1 iMacをディスプレイだけで販売してよ!」という要望に応えてくれたようなモデルになってる。もしくは「Pro Display XDRはオーバースペックだからスペックと価格抑えてよ」という要望にも応えてる。
サイズは27インチ、解像度は5Kで、A13 Bionicチップを搭載してる。3マイクアレイ、6スピーカーはiMacと同等で、A13 チップを搭載していることでセンターフレームカメラが使えるようになった。
拡張性は、Macとの接続用端子が、Thunderbolt 3のUSB-C1つで、それとは別に3つUSBCポートが搭載されてる。ThunderboltはMacへの電源供給もしてくれるから、Mac1台に対して1台のモニタを接続する環境なら何も問題のないし、むしろそこそこ拡張性の高いディスプレイと言えるかもしれない。
でも例えば私用のMacと会社のMacをどちらも常時接続して、時間帯によって切り替えながら使いたい僕みたいな人だと、残念ながら使えない。実はもう購入したんだけど、この点がダメそうなのでキャンセルしようかなと思ってる。ソリューションある人いたら教えてください。
価格は199,800円から。
ただ、トータルで言えばMacを使っていて、薄型でかっこいいMacに似合うディスプレイが欲しいと思ってた人には、現実的なオプションだと思う。まあ、とはいえ冷静に考えてディスプレイに20万円は高いので、冷静に考える前に今すぐ購入しましょう(笑)
まとめ
M1 MAX搭載Mac Studioは、「ディスプレイなしのMacが欲しいけどMac miniじゃ物足りない」と思ってた人が検討すべきMac。M1 Ultra搭載Mac Studioは、「最強のMacじゃないと仕事がままならない」スタジオが導入を検討すべきMac。そしてStudio Displayは「手元のMacの外部モニタとしてiMacのディスプレイ版が欲しい」と思ってた人、全員が対象になる。ただし、Appleシリコンを搭載したMac Proを開発中だということにもイベントではサラッと触れられていたので、本気の最強モデルの登場はもう少し後になりそう。
イベントでは他にもiPad AirやiPhone SEの話も出たし、このMacは誰が買うべきか?の話ももっとしたいので、落ち着いたらどんどん動画作ってきます!