世界はボスではなく、リーダーを求めている。
マネージャー、ボス、リーダー など、
自分から見て上司に当たる、もしくは、
自分が所属する集団をまとめている人を表す言葉はたくさんありますが、
世の中はリーダーという言葉で表される性格を持つ人
を求めているのではないかと思う。
リーダーという言葉で表される人は、
どのような性格・役割を持っているのだろうか。
その人は…
・自分がまとめている集団に指示を出すだけで、自分は動かない人
・自ら動くが、集団に自分の活動は共有せず、集団として目指す方向を示さない人
・自ら動き集団に指示も出すが、
集団1人1人の活動の進め方を事細かく確認し、メンバーに裁量を持たせない人
そのような人たちが、
リーダーという言葉で表される人だとは思えないと思う。
過去に一緒に活動をした人で、この人はリーダーだと思った人がいる。
その人の性格・役割は、上に書いた人間像とは全く異なるものだった。
リーダーだと認識したその人は…
・集団におけるその人の役割を認識し、
その役割(集団が求めるその人の機能)を集団とともに創り上げる。
・集団として向かう場所へ、旗(目標)を立てる。
・旗に書かれてある目標を達成するための道筋(計画・戦略)を示す。
・集団に属する1人1人が各自の活動をしやすいように、
道を舗装する(活動を前に進める)。
集団に対して、そのような立ち振る舞いをする人だった。
また、その人は集団のリーダーだっただけでなく、
その人自身のリーダーでもあった。
リーダーだと認識したその人は自身に対して…
・その人が目指すべき場所を知っていて、そのために何するべきかを知っている。
・その人が目指すべき場所に行くために、様々なことに挑戦し、
自ら目指している場所までの道を作り進む。
・挑戦するために新しいことを取り入れる姿勢を持ち、
取り入れたことを実践する。
・周りの人へ貢献する姿勢を持ち、
その人ができることで周りに貢献しようとする。
このように、集団に対してのリーダーである前に、
自分自身が行きたい場所に自分を導くことを試みると同時に、
自分自身を導くことができるように、
日々新しい物事を吸収し、周りへ貢献しようとしている。
リーダーという言葉で表せられる人は、
その人自身のリーダーを務めて、
その人が目指す場所に導くことができる人であり、
そのような人が集団を目標達成のために導くことができる人
なのではないでしょうか。
集団を目標の場所まで導こうとすると、様々な欲が出てくることだろう。
例えば、
・集団1人1人の活動を確認して、間違いがないようにしたい。
・集団をまとめる立場として、集団1人1人を自分自身に近しい人に成長させたい。
集団をまとめる立場として様々な欲が出てくるのは仕方ないと思う一方で、
その集団を目的地まで導くためには、
自分自身の個人のこだわりの蛇口をコントロールする必要があるだろう。
集団1人1人が個性を生かし、それぞれの輝きを放ってもらうためには、
リーダーとして、我慢したり、任せてみたり、
集団に属する人の失敗の責任を取る必要も出てくるだろう。
このような欲のコントロールも含めて
自分自身をリードすることによって、
集団を大切にすることができ、
集団1人1人から担ぎたいと思ってもらえる、
リーダーになれるのではないでしょうか。
ボス(Boss)の形容詞形で、Bossyという単語がありますが、
Bossyの意味は、偉そうという意味です。
リーダー(Leader)の動詞形で、Leadという単語がありますが、
Leadの意味は、導くという意味です。
周りから見て偉そうなボスと、
周りから見て集団を導いてくれるリーダーと、
どちらの存在が今の時代に求められているでしょうか。
正解が見えない世の中だからこそ、
自ら旗を立てて目的地を示し、そこまでの道筋を周りに示しながら、
周りの背中を押して前に進もうとする。
前に進もうとする過程で、自身の価値観や経験値で舵取りをするのではなく、
周りの意見を聞き入れながら、柔軟に方向修正が可能で、
その結果的、周りと協力しながら目的地への到着を実現する。
そのような、自分のための、集団のためのリーダーになることで、
自分も集団も大きく前進させることができるのではないでしょうか。