🇯🇵🇮🇪 G1 ジャパンカップ2024 全頭診断 🇫🇷🇩🇪

※評価はC<B<A<Sの順です😲
※あくまで枠順確定前の全頭診断となっております。枠順確定後は見解替わる可能性あります🙇‍♀️
※追い切りは考慮に入れておりません(最終追い前に診断したので考慮不可)🙇
※当日の馬場状態についてはパンパンの良馬場想定で診断しました。馬場が渋った際の評価の上げ下げは個人の判断にお任せします🙇‍♂️
※想定人気はNetkeibaさんより。11/18現在のものを使用しました🙋‍♀️

🌍　ジャパンカップとは⁉️   🌍

「世界に通用する強い馬づくり」をテーマに、海外から強豪馬を招待して我が国のサラブレッド🐎と競わせようというモットーにより、1981年に創設された国際招待競走。日本初の国際G1でもある。
2020年から東京12Rに設定されており、このジャパンカップが東京での年内を締めくくる最終競走となっている。
近年は高額賞金レースが増加しており、日本馬も海外レースへの参戦も増加傾向。それを防ぎ、外国馬誘致のために賞金は¥5億に(実際に海外レースへの日本馬の流出が増加し始めた2019年には史上初の海外馬の参戦ゼロとなったJCとなってしまった)。なお、昨年のJCはワールドベストレースにレースレーティング126.75で日本競馬史上初めて1位に選出され(1〜4着馬の平均値で決まる)、これをきっかけに今年2月3日の「早春S(東京4歳以上3勝クラス。芝2,400)」のレース名が「ジャパンカップ 2023年度ロンジンワールドベストレース受賞記念」に急遽改題したことも(ちなみに勝ち馬はシュトルーヴェ)。そのほかにも第4回(1984年)と第32回(2012年)には三冠馬同士の対決となり、第40回(2020年)には史上初の三冠馬3頭の共演となった例があるように、海外馬を含め毎年、とくにここ近年は有馬記念も顔負けの超がつくほどの豪華タレントが揃うレースとなっている。有馬記念が「ジャパン・オータムインターナショナル(詳しい解説は「世界の強豪集結」の項にて)」に設定されていないうえ、本賞金も相まって近年有馬記念を抜いて「世界のトップ100G1レース」が日本のG1のなかで1位になることが増加傾向にあることも無理もない話かもしれない😂

昨年の例→JC1位(世界1位)、有馬3位(世界8位)。宝塚記念が日本2位(世界6位)だった。
2020年の例→JC1位(世界3位)、有馬4位(世界10位)。秋天が日本2位(世界4位タイ)、安田記念が3位(世界7位タイ)だった。

🏇　コース紹介　🏇

東京・芝2,400m Cコース使用

オークス、ダービー、そしてこのJCと主要なG1で使われるコース。このコースは「日本のチャンピオンコース」や「クラシックディスタンス」と呼ばれるように、紛れが少なく馬🐎の総合的な能力そのものがなにより問われるコースだ。1年の東京競馬を締めくくるレースともなっているだけに、直前の馬場傾向と日本らしく高速馬場への適性が重要になってくる。
今年のメンバーは先行馬がかなり少なく、昨年のパンサラッサのような明確な逃げ馬はおろか、前走で4角3番手以内で通過した先行馬すら1頭もいない。直近5戦で逃げた馬🐎も特殊な展開だった菊花賞でハナを奪ったドゥレッツァのみ。そのためどの馬が逃げるのか、どの馬が先行するかの予想すら難しいまるで高知ファイナルのような番組となっている(あれほど難しくはないが)。先行馬がかなり少ないので、今年はまずSペースになりそう。東京コースはSペースとなると瞬発力戦となりやすいため、「東京コースは差し優勢」というのが常識ではあるものの、高速馬場に適正のある先行馬も同時に恵まれる可能性が高い点は注意しなければならない😎
最終週の東京2,400でガチンコ勝負になるとスタミナと余力も必要になってくる。そのため天皇賞・秋で好走ローテから割とここで着順を落とす傾向にある特徴もあるので要注意。2017年キタサンブラックですら秋天・有馬と制したもののJCでは3着となってしまい達成できなかったように、秋古馬三冠への道のりはかなり険しい😖

🌍　世界の強豪集結　🌎

今年は3頭もの世界の強豪がここJCに参戦。ということで先週のマイルCSの全頭診断に続いてこちらの特設コラムを掲載。
🇮🇪 オーギュストロダン
🇫🇷 ゴリアット
🇩🇪 ファンタスティックムーン
彼らのことをより深く知れば、予想のみならずこのレースの楽しみがより増えるかも🤔

🇮🇪 オーギュストロダン　Auguste Rodin
調教師は9ヶ国で通算400以上のG1を勝利した世界的にも有名なA(エイダン)・オブライエン氏。オブライエン氏のJCアイダホの5着(2017年)が最高着順。初めて調教師自ら来日して調教の陣頭指揮を執ることからも、本気度が窺える。
世界でも現役馬わずか12頭しかいないディープインパクト産駒のラストクロップ(日本6頭、世界6頭)の一頭。
これまでG1を6勝しており、これが引退レースとなる。来年からクールモアで種牡馬入りとなる。なお、初年度種付け料は3万ユーロ(約¥500万)とのこと。

🇫🇷 ゴリアット　Goliath
馬名は旧約聖書に登場する巨人(ゴリアテ)に由来。ゴリアテとはダビデにより投石機で倒されるベリシテ人の巨人のことである。
11月14日夜に来日。東京競馬場の国際厩舎へ入厩し翌日には引き運動。よって長距離輸送によるダメージはひとまずクリアしたといえそう。
調教師は昨年・一昨年とフランスリーディング3位の実績を誇るF(フランシス)・グラファール調教師。JCでは2回イラプトで参戦した経験もある(2015年6着、2016年14着)。ちなみにダーレー・フライングスタートプログラム(ドバイのシェイク・モハメド殿下が主催する奨学制度のことで、世界中から毎年12人の若者を募集しホースマンを育成する)の第1期生でもあり、現チャリンの調教師の奥様である薗部花子氏と同期でもある。グラファール氏はこれまでG1を11勝しているがJAI対象となるレースは3勝。ゴリアット以外の2勝は前述のイラプトによるもので2年連続来日している。つまり報奨金対象馬では現在来日率100%を誇る賞金ハンターだ。
話をゴリアットについて戻すと、RTの値は125で、これは世界4位タイの数値。距離L(2,101〜2,700m)では世界1位でもある。つまり2,400では今季世界最強の称号を手にしていると言っても過言ではない。

🇩🇪 ファンタスティックムーン　Fantastic Moon
ゴリアット同様11月14日夜に来日。東京競馬場の国際厩舎に入厩し翌日には引き運動。このJCでラストランとなっており、来年からはドイツで種牡馬入りが決定している。S(サラ)・シュタインベルク調教師が1人で来日しワンオペで調整している。
RTは120で27位タイ。なお、これだけでもダノンデサイルやプログノーシス、シャフリヤールと同率である(ダートではフォーエバーヤングが同数値)。前走凱旋門賞は馬場悪化で取り消しを検討したものの、取り消し料があまりにも高額のためやむをえず出走した経歴も。
良馬場では4戦4勝と得意にしており、速い馬場を求めての参戦だと思われる。稍重では4戦2勝、重・不良だと6戦1勝という成績からも、わかりやすく道悪が苦手で馬場が渋ると能力が半減してしまうタイプ。...とはいえ日本の野芝の良馬場とヨーロッパのタフな洋芝の良馬場は性質が異なる。そのため日本の高速馬場となると流石に時計が足りていない印象を受ける。

・ジャパン・オータムインターナショナル
指定の外国の競争を制覇してジャパンカップに参戦し所定の成績を収めた場合、優勝賞金のほかに報奨金も交付されるという制度であり、今年の海外馬3頭はすべてこれを満たしている。
その金額は今回🥇着の場合300万💲(約¥4億5,000万)が上乗せされて交付される。ちなみに🥈着120万💲(約¥1億8,000万)、🥉着75万💲(約¥1億1,250万)。マイルCSの全頭診断でもこれについては解説したが、その金額はマイルCSとは桁違いである(マイルCS🥇着の場合70万💲。約¥1億500万)。さらにマイルCSと異なり、4着以下でも20万💲(約¥3,000万)は獲得できる。つまり、もし今年の海外馬が制覇すれば¥10億近い賞金を獲得できるうえに、着外でも旅費などの費用を考えてもプラスになる。5着の場合でも賞金¥5,000万➕報奨金¥3,000万で合計¥8,000万を獲得できる。善戦するだけで少し規模が小さめのG1勝利すら凌駕する金額であるほどの賞金チャンス。これに乗らない手はない😂

・今年の海外馬3頭の評価
総合的にいってもこれまで以上に手強い能力持ちの馬たちがJCに襲来してきたといっていいだろう。なぜなら、過去10年でのべ25頭の海外馬がチャレンジしたものの、欧州でもトップ層とはいえない馬レベルの馬ばかりで、報奨金対象馬の参戦もわずかのべ9頭だった。つまり約2/3の出走馬がその対象ではないのに来日してくれた方々だったからだ。今年のように全員が全員対象馬ではなかった点に留意しておきたい😌

・過去の海外馬について
これはあくまで仮説に過ぎないが、前述の通り近年の海外馬🐎は欧州でもトップ層とはいえないレベルの馬の参戦。やはり欧州トップクラスの馬は戦績を汚したくないのでまったく違う適正が問われるJCは敬遠されがちなのではないか。その最たる例として2012年の凱旋門賞馬ソレミアでさえも同年JCでは13着に惨敗した。要するにイクイノックスやアーモンドアイなど日本🇯🇵のみならず世界からも注目される馬🐎たちですら凱旋門賞に参戦しないのと同じ心情にあるといえそう🤔
...とはいえ、マイルCS同様に欧州の競馬はシーズンオフしており、オプションとして参戦しやすい。戦績が足りていない馬🐎こそ新境地を求めて参戦していたことも考えられる。あるいは引退レースとなることも多いことから記念受験的な意味合いも考えられそう(今年はオーギュストロダン、ファンタステックムーンがこれにあたる)🧐

・なぜ今年は実績馬3頭も集結したのか⁉️
マイルCSの全頭診断でも執筆したことののおさらいという形にはなる。
近年日本馬が海外の競馬に参戦することが増え続けてきているが、その気になる成績は

・日本馬の海外成績(芝)
※グレードや距離問わず
2019年→8勝
2020年→2勝
2021年→6勝
2022年→7勝
昨年→4勝
今年→0勝(ただしダートは5勝)

コロナ禍真っ只中でまともに海外に行けなかった2020年ですら2勝していることを鑑みれば、これは非常事態といってよい。この成績からも、イクイノックスなど怪物引退後の日本のレベルが侮られていても不思議ではないといえる。由々しき事態である。
さらにゴリアット🇫🇷生産者兼共同オーナーであるフィリップ・フォン・ウルマン氏が

「日本の競走馬🏇はとてもいい馬たちだが、私は近年ほど強い馬はいないと思っている。だから、もしヨーロッパ側が攻めるなら今年は最大のチャンスだと思っている」

...こう発言し、明確に侮られたコメントを残していた😎

・今年の海外馬は明らかに過去最強クラス
過去10年のJC参戦時点でRT50位以内だった馬はのべ25頭いてわずか5頭しかいなかった。その5頭もすべてRT121以下、すべて26位以下ということでとてもじゃないがトップ層とは言い難かった。ところが今年はそれを超える馬が2頭も参戦(ゴリアット→124、オーギュストロダン→122。ちなみにファンタスティックムーンは120)。前述の通り近年欧州のトップ層は勝機がないと思い来日してこなかったものの、今年の日本競馬のレベルが侮られている。マイルCSに続いて中長距離王を連れて島国を制圧しに襲来してきたといっても過言ではないだろう😤

・2005年以降の海外馬のべ66頭
周知の事実の通り、近年海外馬は結果が出ていない。実際に2006年3着ウィジャボードを最後に馬券圏内がないのも事実である。そこで、この2005年以降の海外馬のデータを調べてみると、

日本に近い(正しくは日本とヨーロッパの中間あたり)アメリカ🇺🇸・香港🇭🇰・ドバイでのG1連対実績があった馬はのべ15頭だけ(2005年5着、2006年3着ウィジャボードなど)。うち欧州馬は9頭のみだが、そのうち4頭は掲示板内に好走した。
今年の海外馬3頭でこの条件を満たすのはオーギュストロダンただ1頭(23年BCターフ制覇)。馬場適正なら同馬にやや分がありそうか⁉️🤔

↓上記の条件を満たした欧州馬の成績🐎
05年5着ウィジャボード  04・05年BCフィリー&メアターフ各1・2着
05年16着キングズドラマ　05年ソードサンダーS制覇など
06年3着ウィジャボード　06年BCフィリー&メアターフ1着
06年7着フリードニア　06年ジョーハーシュ・ターフクラシックS2着
07年8着アルティストロワイヤル　07年クレメントL.ハーシュS制覇
09年4着コンデュイット　08・09年BCターフ制覇
13年5着ドゥーナデン　11年香港ヴァーズ制覇
21年8着ジャパン　21年ソードサンダーS2着
21年11着ブルーム　21年BCターフ2着

🇮🇪 オーギュストロダン　😲B😲　🥺

3番人気　8.8倍　R・ムーア

[前走: 海外G1アイリッシュチャンピオンS🇮🇪2着]
差し有利な展開が6番手にいた同馬に向いた→勝ち馬エコノミクスとクビ差2着も素直に評価できず。

[2走前: 海外G1キングジョージ6世&クイーンエリザベスS🇬🇧5着]
良馬場発表とはいえグッドトゥソフト(日本でいう稍重に近い良馬場。ちなみに日本でいうパンパンの良馬場は「グッドトゥファーム」という)な馬場状態。同馬には不向きタフな馬場→勝ち馬ゴリアットと約11.5馬身差5着も評価を下げず。

欧州馬ではあるがディープインパクト産駒→欧州で主要となっているタフな馬場ではパフォーマンスを下げる傾向にあるため、日本の時計の速い馬場でパフォーマンスを上げる可能性がある。

3歳時に比べると能力に衰えがみえる(ディープ産駒は早熟傾向がやや強め)。
抜け出すとソラを使う癖もあるのであてにしづらい。

ドバイSCでジャスティンパレス(4着)やスターズオンアース(8着)ら日本馬と対決して12着シンガリ負けしていているのに3番人気想定→ディープ産駒ということで過剰人気気味とみてこの評価。

また、JCでは母型に米国血統を保持しているほうが有利。過去5年のJCでも勝ち馬5頭すべてが母型に米国血統を保持していた。過去10年のJCでも好走したディープインパクト産駒のべ8頭中6頭が母父に米国血統を保持していた。オーギュストロダンの母父はサドラーズウェルズ系のガリレオでこれに合致せず。とくに直近5年はこの傾向がより強まっており、好走したディープ産駒のべ4頭中2019年3着ワグネリアンを除いた3頭が母父米国血統で、この年は重馬場開催だったことを鑑みれば(過去10年で良馬場以外だったのもこの年だけ)、馬場が渋らなければ今年もこれは継続されるだろう。
なお、ディープ産駒のみならず母型が欧州血統だった馬は昨年タイトルホルダー4番人気5着、2017年ソウルスターリング4番人気7着(父、母父ともに欧州血統)、2015年ミッキークイーン3番人気8着(ディープインパクト産駒)など、上位人気に支持されながら結果を残せていないので要注意。

2,400以上では成績が不安定になる傾向もあるオーギュストロダン。昨年BCターフを制覇した経歴はあるものの4歳になってからこの傾向が強くなってきており、2,100以下では[1-2-0-0]に対し2,400以上では[0-0-0-2]と苦戦傾向。今年のドバイSCでは2番人気に支持されるもシンガリ12着大敗。もともと1,400〜1,600で活躍していただけに現在のオーギュストロダンにとって2,400はやや距離が長いかもしれない。
ディープインパクト✖️ガリレオの配合は一見中距離で活躍しそうに思える配合だが、代表産駒の成績をみても2,400の重賞を制覇した馬はヴァンキッシュランただ1頭だけ(2016年青葉賞)。ヴァンキッシュラン自身ダービー後(13着)即引退した馬だけに不明な点もあるが、この1頭は例外でほとんどは2,000以下で活躍するタイプが多い傾向あり(例: カンタービレ。秋華賞3着、フラワーC制覇など)。

よって良馬場であればある程度評価を見直すも、今回のぴえん🥺な人気馬となってしまう🥹

🇯🇵 カラテ　😵C😵

15番人気　327.1倍　杉原誠人

[前走: 毎日王冠11着]
終始内をロスなく回り、直線でもスムーズに加速できたが勝ち馬シックスペンスと0.6秒差11着→評価できず。

8歳と高齢であり上積みを見込める立場ではない。ベストは1,800〜2,000→距離延長もマイナス。

メンバーレベルが格段に上がる今回はC評価😮‍💨

🇫🇷 ゴリアット　😊A😊

8番人気　28.0倍　C・スミヨン

[前走: 海外G2コンセンドパリ賞制覇🏅]
直線半ばでノーステッキで持ったままで勝利→能力の違いを見せつける競馬。
ただしメンバーレベルはそこまで高いとはいえないので過信は禁物。

[2走前: 海外G1キングジョージ6世&クイーンエリザベスS制覇🏅]
のちに今年の凱旋門賞馬となるブルーストッキング(2着)やドバイSC覇者レベルスロマンス(3着)、オーギュストロダン(5着)らとまさに「ヨーロッパ最強決定戦」というに相応しいメンバー。それらを相手に勝利→ヨーロッパでも最強クラスの能力を証明したといえる内容。
しかもゴール前では手綱を緩める余裕ありながら2着ブルーストッキングに2 1/4馬身差→能力の高さを評価。

高い持続力が武器の馬→純粋な能力なら今年の凱旋門賞馬にすらなれたほどといえる(なお、ゴリアットは騸馬のため凱旋門賞出走不可)。

過去の戦績からも2,400はベストの可能性も高い。

血統面で父ドイツ🇩🇪のAdlerflug(アドラーフルーク)ということからも日本の高速馬場への適正は低い可能性が高くこの評価。
なお、アドラーフルークは2021年の凱旋門賞馬トルカータータッソの父としても知られているように、まさにタフな洋芝がベストなタイプと思われる。

馬場が渋れば評価を見直したい😙

🇯🇵 ジャスティンパレス　✨S✨

4番人気　9.6倍　C・デムーロ

[前走: 天皇賞・秋4着]
内前有利な展開が11番手にいた同馬に向かず、直線でも前が壁になって追い出しを待たされる不利ありながら勝ち馬ドウデュースと0.3秒差4着→着順・着差以上に評価できる。
少なくとも3着ホウオウビスケッツとはタイム差無し(クビ差)だったことを鑑みればスムーズなら確実に3着以内だったといえる。

[2走前: 宝塚記念10着]
同馬に不向きな重馬場。伸びないインを疾走らされ続ける厳しい競馬→勝ち馬ブローザホーンと1.6秒差10着大敗も完全に度外視可能。

[3走前: ドバイSC4着]
初の海外遠征。前残りの展開が向かず、勝ち馬とは位置取りの差だけ(勝ち馬レベルスロマンス: 2番手、同馬: 3番手とやや離れた4番手あたり)→勝ち馬と約3馬身(➕クビ)差4着も評価を下げず。
しかもこのときの勝ち馬レベルスロマンス(イギリス🇬🇧)はその後もG1を2勝、KGⅥ&QES(イギリスG1)3着→相手関係を考えても評価できる。
さらに昨年の三冠牝馬リバティアイランドと差のない競馬もできている。

典型的なディープ産駒と違い、キレる脚はないが持続力が武器→直線が長い東京コースはプラス。

スタートやテンの遅さに課題あるので、2,000ではやや忙しい可能性があり、2,400への距離延長はプラス。

昨年の天皇賞・春以降勝利から遠ざかっているが、そのほとんどが敗因明確。とくに昨年は常に最強馬🐎イクイノックスとマッチしており、そのイクイが引退した今の中距離路線なら国内最強レベルの能力はあるといえる。

1年半以上勝ち星から遠ざかり、有馬記念以降馬券に絡めてすらいないが、どれも敗因明確→オッズ妙味も考慮してS評価🥰

🇯🇵 シュトルーヴェ　😊A😊

13番人気　74.6倍　鮫島克駿

[前走: 宝塚記念11着]
1馬身出遅れた直後に接触される不利あり。同馬に不向きな道悪で直線でも荒れて伸びない内めを通る厳しい競馬→勝ち馬ブローザホーンと2.5秒差11着大敗も度外視可能。

[2走前: 目黒記念制覇🏅]
斤量58.5、Sペースで内前有利な展開と馬場が10番手から外を回った同馬に不向きながら脅威の上がり3F32.9の脚を使い勝ち馬とタイム差無し(クビ差)辛勝→着差以上に評価できる。
このときの2着馬はのちに京都大賞典でブローザホーンやプラダリア相手に勝利するシュヴァリエローズ→相手関係を考えても評価できる。

高い瞬発力➕操縦性➕パワー→堅実な上がりを使える優等生タイプ。
右回りだとモタれるところがある→得意の左回りもプラス。

2月のJCベストレース記念(東京3勝クラス)勝利時の内容がG1級→このメンバー相手でも通用しうる能力ありといえる。

スタートに課題→位置取りが悪くなりがちな点はマイナスしこの評価😂

↓3勝クラス勝利時に能力G1級といえる理由㊙️メモ🤭

オークス、ダービーなどで使われる東京2,400で勝ち時計2:23.9以内➕上がり3F33.4以内で勝利した馬は歴史上シュトルーヴェ含め5頭しかいない。
その残り4頭も
・ディープインパクト
・ジェンティルドンナ
・アーモンドアイ
・シャフリヤール
...このようにすべてG1を複数回制覇した馬🐎たちでしか残せない記録を叩き出した。
シュトルーヴェのJCベストレース記念の勝ち時計2:23.6、上がり3F33.2でこれを満たす。参考までに今年のダービー馬🐎ダノンデサイルが叩き出した勝ち時計は2:24.3、上がり3F33.5。

🇯🇵 シンエンペラー　😲B😲

7番人気　21.9倍　坂井瑠星

[前走: 凱旋門賞12着]
イン有利な展開で終始外を回され続けた同馬にまったく向かず→勝ち馬ブルーストッキングと約12馬身差12着大敗も評価を下げず。
このときの馬場souple(※スープル)がこたえたか。

[2走前: 海外G1アイリッシュチャンピオンS3着]
直線で進路を切り替えるロスありながら2着オーギュストロダンと3/4馬身差まで迫る競馬→能力の高さをしめしたといえる。

[3走前: 日本ダービー3着]
内前有利な展開と馬場が9番手から外めを回っていた同馬に向かないながら勝ち馬ダノンデサイルと0.6秒差、皐月賞馬ジャスティンミラノ(2着)と0.2秒差3着→「負けて強し」の内容。

好位から堅実な脚を使える優等生タイプ→今回の先行勢が少ないメンバーなら展開向きそう。
3歳馬なので古馬よりも2kg斤量の軽い56で臨める点もプラス。

持続力やパワーが問われるコースがどちらかといえばベスト→直線の長い東京コース替わりは若干割引きが必要。
この馬も抜け出すとソラを使うところがあるのでややアテにしづらい。

海外帰り初戦で状態面に不安もあるのでAと正直悩んだがこの評価まで😎

※豆知識🧐 : フランスの競馬の馬場状態

良  tre's le'ger  トレ・レジェ
↑  le'ger レジェ
↑  bon, le'ger ボン・レジェ
↑  bon ボン
↑  bon, souple ボン・スープル
↓  souple スープル
↓  tre's souple トレ・スープル
↓  collant コロン
↓  lourd ルール
不良　tre's lourd トレ・ルール

今回の凱旋門賞の条件はsouple。これだけでも下から5番目の馬場状態である。矢作大先生のコメントによると、この時点で日本では「不良中の不良馬場」とのこと。日本では馬場状態の発表は4段階だが、フランス🇫🇷では10段階。なお、稍重はbon, soupleだけで、bonまでが良。souple〜collantまでは重、lourdとtre's lourdは不良と発表される🧐

🇯🇵 スターズオンアース　😊A😊

5番人気　12.2倍　川田将雅

[前走: 海外G1ドバイSC8着]
前残りの展開がやや離れた5,6番手にいた同馬に向かず、直線でも大きく右にモタれる→勝ち馬レベルスロマンスと約11馬身差8着大敗も評価を下げず。

[2走前: 有馬記念2着]
イン有利な馬場が2番手の内でロスなく運んだ同馬に向いたとはいえ有馬記念では痛恨の大外枠8️⃣枠16番スタートから初の馬券絡み→勝ち馬ドウデュースと0.1秒差2着で能力の高さを証明したといえる。

高い瞬発力➕根性→オークス以降2年半近く勝利から遠ざかっているが、ほとんど枠や展開など条件が噛み合わず。それでも国内ではいちども馬券圏内を外していない→能力はこのメンバーでも上位の存在といえる。

先行勢が少ないメンバー構成→好位からも競馬ができる同馬に展開が向きそう。

海外帰り➕約8ヶ月の長期休養明け→鉄砲は大丈夫なタイプとはいえ状態面の不安が拭いきれない。

3歳時からあった右にモタれる癖が直近2戦で悪化傾向にある→自分の外に馬を置ける内枠がほしい点は割引きしこの評価。

もちろん内枠をひければ評価を見直したい😂

🇯🇵 ソールオリエンス　😲B😲

6番人気　17.5倍　横山武史

[前走: 天皇賞・秋7着]
内前有利な展開が8番手にいた同馬に向かず、高速馬場も不向き→7着とはいえ勝ち馬ドウデュースと0.4秒差なら評価を下げず。

[2走前: 宝塚記念2着]
外差し有利な馬場、得意な重馬場が向いた→勝ち馬ブローザホーンと0.3秒差2着も素直に評価できず。

テンのスピードに課題あるタイプなので2,000はやや忙しく、2,400への距離延長はプラス。
右回りだとどうしても外に膨らんでしまう不器用な馬なので左回りの東京コースもプラス。

上がりがかかるタフな馬場がベスト→好走には外差し馬場や道悪といった恩恵がマストで必要になりそう。
参考までに良馬場だと昨年のダービー馬タスティエーラと5回マッチして4度先着されている。

馬場が渋れば評価を見直したいが、現状はこの評価😑

🇯🇵 ダノンベルーガ　😵C😵

10番人気　33.3倍　松山弘平

[前走: 天皇賞・秋14着]
他馬と接触しバランスを崩す不利あり。ドバイターフ帰り初戦で完調でなかった可能性が高い→勝ち馬ドウデュースと1秒差14着大敗も評価を下げず。

[2走前: ドバイターフ3着]
直線で前がごちゃつき追い出しに遅れ➕進路を切り替えるロスありながら勝ち馬ファクトゥールシュヴァル(フランス🇫🇷)と約1馬身差3着も着順・着差以上に評価できる。

イクイノックス、ドウデュース、ジオグリフらのとてつもない2022年世代でも5本の指に入るほど素質の高い馬→素質はこのメンバー相手でも通用しうる。

3歳時と比較するとズブくなってきておりポジションが取れないことも散見される。

東京2,400では力負けの形のレースが多く、ベストは2,000の可能性が高い。

体質が弱い馬であり、これまでの好走歴はほとんど休み明け→間隔を詰めての出走にも不安あるのでBと悩んだがこの評価。

内枠をひければ評価を見直したい🙄

🇯🇵 チェルヴィニア　😊A😊

2番人気　2.6倍　C・ルメール

[前走: 秋華賞制覇🏅]
差し有利な展開が7番手にいた同馬に向き、直線でもスムーズに加速できた→2着ボンドガールと0.3秒差完勝も素直に評価できず。

[2走前: オークス制覇🏅]
差し有利な展開が10番手にいた同馬に向いたうえ、2着ステレンボッシュは落鉄あり→2着と0.1秒差なら落鉄がなければ負けていた可能性もある。
とはいえラスト2F11.5-11.4の加速ラップで差し切り→能力の高さは評価できる。

[3走前: 桜花賞13着]
故障明け➕初の右回り➕初の関西遠征➕直線でも挟まれる致命的な不利あり→条件が厳しすぎたため勝ち馬ステレンボッシュと1.2秒差13着大敗も完全に度外視できる。

優秀だったオークスやアルテミスS、未勝利戦の内容からも直線の長い左回りコースはベスト→東京コース替わりはプラス。

3歳牝馬ということで斤量54で臨める→大きなアドバンテージ。

地元の関東圏でのレースで3歳ということもあり、さらに上積みに期待できそう。

オークスの持ち時計2:24.0→ドウデュースをはじめ、このメンバー相手だと劣り、時計の短縮が必要。

直近2戦はどちらも展開が向いての二冠→オッズ妙味を加味するとSと悩んだがこの評価😎

🇯🇵 ドゥレッツァ　😊A😊

9番人気　32.5倍　騎手未定

[前走: 海外G1英インターナショナルS🇬🇧5着]
初の海外遠征。終始大外を回され続ける厳しい競馬➕同馬には短い2,050m→勝ち馬シティオブトロイと約10馬身半差5着も評価を下げず。

[2走前: 天皇賞・春15着]
壁がつくれずかなりカカる➕レース中に熱中症を発症➕レース後に故障が発覚→能力を完全に出しきれておらず完全に度外視。
ただ熱中症の前ぶれはレース前に気がつけなかったのかという疑問は個人的にある。

3,000の菊花賞でタスティエーラやソールオリエンスに圧勝。最後の4Fのラップタイムも非常に優秀→距離延長はプラス。

東京コース替わりも2勝クラス勝利時ラスト3F32.7の脚を使えていることからも、問題はないといえる。

海外帰り初戦→状態面に不安ありこの評価😐

🇯🇵 ドウデュース　✨S✨

1番人気　2.2倍　武豊

[前走: 天皇賞・秋制覇🏅]
内前有利な展開と馬場が13番手から外を通った同馬に不向きながら上がり3F32.5の鬼脚で2着タスティエーラと0.2秒差つけて勝利→能力の高さを評価せざるをえない内容。

[2走前: 宝塚記念6着]
高速決着向きの同馬には不向きな道悪→外伸び馬場で荒れて伸びない内めを突く厳しい競馬→勝ち馬ブローザホーンと0.9秒差6着も完全に度外視。

[3走前: 海外G1ドバイターフ5着]
直線で前が壁になり残り50mほどまでまったく追うことができない致命的な不利あり→勝ち馬ファクトゥールシュヴァルと約2馬身半差5着も着順・着差以上に評価できる。

抜群の瞬発力➕持続力→前走の優秀な勝ち方からも能力は当然最上位クラス。

叩き良化型のタイプ→前走よりパフォーマンスを上げる可能性も考えられる。

折り合いに若干不安あり、馬を外に置いてしまうとエキサイトしてしまうタイプなのが気がかりだが、能力は間違いなくこのメンバーでも評価できるので文句なしのS評価😲

🇩🇪 ファンタスティックムーン　😵C😵

14番人気　135.0倍　R・ピーヒュレク

[前走: 凱旋門賞9着]
終始内をロスなく運び、直線でもスムーズに加速できたが勝ち馬ブルーストッキングと約10馬身差9着→評価できず。

ゴリゴリの欧州血統だがこれまでの内容から馬場が渋るとパフォーマンスを落とす傾向にある馬。
...とはいえ日本の高速馬場に対応できる下地は乏しくて。

ここでは厳しいとみておりC評価😵‍💫

🇯🇵 プラダリア　😵C😵

※回避を発表。
12番人気　52.8倍　騎手未定

[前走: 京都大賞典7着]
押して揉まれない4番手好位からスムーズに加速できたが勝ち馬シュヴァリエローズと0.4秒差7着→評価できず。
追い切りの内容がそのまま結果に結びつきやすいタイプなので本調子でなかった可能性はある。

...とはいえこれまでのレースでも評価できるレースも少ない。

メンバーレベルが格段に上がるここでは仮に追い切り内容良くても厳しいとみておりC評価🥱

🇯🇵 ブローザホーン　😲B😲

11番人気　37.2倍　菅原明良

[前走: 京都大賞典11着]
最後の直線でほとんど追っていないことからも本調子ではなかった可能性が高い→度外視。
京都コースがやや苦手な傾向にあるエピファネイア産駒の特徴もあったか⁉️

[2走前: 宝塚記念制覇🏅]
同馬が大得意としているタフな重馬場、外伸び馬場が11番手から大外を回った同馬に完全に向いた→2着ソールオリエンスに0.3秒差、ドウデュース(6着)やジャスティンパレス(10着)ら強敵相手に勝利も素直に評価できず。

抜群の持続力が武器→前走のシンガリ負けで人気をガッツリ落としそう。

上がりがかかるタフな馬場、競馬が得意→スピードが問われる東京コース替わりは合わない可能性が高くマイナスせざるをえない。

馬場が渋れば評価を見直したい😒

🎯　まとめ　🎯

✨　S評価　✨
🇯🇵 ジャスティンパレス
🇯🇵 ドウデュース

😊　A評価　😊
🇫🇷 ゴリアット
🇯🇵 シュトルーヴェ
🇯🇵 スターズオンアース
🇯🇵 チェルヴィニア
🇯🇵 ドウデュース

😲　B評価　😲
🥺 🇮🇪 オーギュストロダン
🇯🇵 シンエンペラー
🇯🇵 ソールオリエンス
🇯🇵 ブローザホーン

😵　C評価　😵
🇯🇵 カラテ
🇯🇵 ダノンベルーガ
🇩🇪 ファンタステックムーン
🇯🇵 プラダリア

🐎　おわりに　🐎

最後までこの 🇯🇵🇮🇪 G1 ジャパンカップ2024 全頭診断 🇫🇷🇩🇪 を読んでいただき、誠にありがとうございます😊
昨年イクイノックスが「これが世界一の馬🐎の疾走りだ‼️」と言わんばかりの圧巻のラストラン。あれから早くも1年😭
最強は最強のままターフを去ってしまいましたがいいレースでした😊
反面昨年のメンバー構成はクリノメガミエースやチェスナットコート(引退)など、どう考えても実績不足の馬🐎の参戦も多く、前述の通り世界のトップ100G1レースの1位に選ばれたにしてはメンバー構成は個人的には不満でしたw😑
反面今年は2020年以来4年ぶりにフルゲート割れとなってしまったものの、G1馬🐎の参戦は10頭。海外馬3頭もすべてG1馬、すべてRT120以上と、これぞ国際競争というに相応しいメンバー構成となり、非常にワクワクしております(昨年と違い、15頭すべて芝重賞覇者でもある)☺️
今年も有馬記念と同等かそれ以上に世界でも注目されそうなG1になりましたし、まさにチャンピオンを決めるに相応しいレース、終わらないでほしいな〜😅💦💦
昨年と比べてはるかに評価に悩みましたし、参考になるよう海外馬3頭にフォーカスした特設コラムも夢中で執筆🖌️してたら過去最大クラスの超ボリュームになってしまいましたが、何卒参考にしていただければ嬉しいなヴィルシーナ🥰💕

毎度のことながら話は大きく脱線してしまいましたが(今回は脱線具合も過去最大クラスかもw😂)、これはあくまでも枠順確定前の全頭診断となっております。Cコース替わり初週で行われる影響で内前有利になりやすいダービーと違い、開幕最終週どころか同年の東京競馬最終レースで行われるので、枠の有利不利はあまりありませんが、当日のトラックバイアス、枠の並びはやはり展開を読むうえで非常に重要になってきます。そのため枠順確定後は見解が替わる可能性🉑があることをご了承ください🙇‍♀️
また、レース当日の天気も気になるところではありますが、あくまでパンパンの良馬場想定で診断しました。中には道悪が苦手、道悪でこそ真骨頂を発揮できるタイプと個性は様々でありますので、馬場が渋った際の評価の上げ下げは個人の判断にお任せします🙇
追い切りも考慮に入れてない全頭診断となっております(最終追い前に診断したので考慮不可)。どんなにRTがあって強い馬でも、本調子でないときに出走すれば簡単に負けてしまうことも全然珍しくないのが競馬の醍醐味のひとつでもありますので、追い切りの見方を熟知されている方は、その内容の良し悪しで評価のアレンジをすることをオススメします。実際に私も全頭1週前・最終追いをきちんと👀確認👀してから、予想の印☑️を決めております😉✨

最後になりますが、この全頭診断・コラム(海外馬について)が少しでも「参考になった・ためになったよ」って方は、ぜひこの記事に「いいね👍」をお願いいたします🙇‍♀️🙇🙇‍♂️

皆様の馬券🎫が無事的中🎯できるよう、心から祈りを込めてこの全頭診断の〆とさせていただきます🙏

皆様の馬券に幸運を🤞✨
Good Luck💕