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坊主も袈裟も憎い人が多すぎないですか?

紅白歌合戦で星野源が歌唱する予定だった「地獄でなぜ悪い」が諸般の事情で変更となった。
同名映画の監督を務めた園子温の性被害問題を想起させることから、受け手に制作側の意図が正しく伝わらないと判断されたためだ。

「ノイジーマイノリティに屈したか」と思ったが、園子温の件を考えるとこうするのが丸い解決になるかとも納得は出来た。
個人的に好きな曲であったため残念ではあるが、公式がそう判断したのなら尚更仕方がない。

もちろんSNSではたくさんの意見が書かれている。
僕と同じように仕方ないと思ってる人も、変える必要もないと唱える人も、怒ってるだけの人もいる。
中でも気になった意見……というか公式側が「性被害を決して許さないという姿勢であることは言うまでもない」とまで言わなければいけなかった意見がある。

ようは「園子温が作った映画の主題歌をやった星野源も、その曲をオファーしたNHKもグルだろ」って考えてる人がいるらしいです。
ごくごく少数だとは思いますけどね。

これ本当に凄い。
あまりに短絡的すぎて笑ってしまう。

タイトルにも書かせていただいたとおり、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」人は一定数いるようで、園子温と同じくらい星野源を嫌い始める人がいるようだ。


これはかなり極端な例だが、不祥事を起こしたアーティストと楽曲においてはよく発生することだろう。


実例をあげよう。
僕の好きなアーティストに「ゲスの極み乙女」がいるのだが、数年前にそのフロントマンである川谷絵音がベッキーと不倫していると各所で報道された。
当時人気絶頂だった川谷絵音は一気に干され、その後の未成年飲酒も含めふしだらな印象が残り続けた。

今でも話のネタに出すと「あぁ、不倫の人ね」と言われることが多く、そのイメージが先行して曲を聴かない人が大体だ。
当時「不倫した人の曲を聴く人も同じような考えの人なんだろうなぁ」とか、そんなことを言う人もいた。

んなわけあるかい。
曲の良さとアーティストの人格とリスナーの人格は一致しない、と考えている僕には理解ができない。

であれば、クラシックの名作なんて誰も聴けないだろうし、学校の授業で取り上げるなんてことは不可能だろう。スキャンダルだらけだ。


星野源の一件については「まあ仕方ない」でいい話だろう。
とやかくあーだこーだと言う人間は、普段からそんな意識なんてしていなかったような人だろうし、野次馬以外の何物でもない人でしかないだろう。重箱の隅をつついて楽しいかい?
被害を受けた方、PTSD等の後遺症がある方にとってはセンシティブであり実際触れたくもない話題でもあるので、やはり曲を変更したことは英断だと思う。

結論:園子温が悪い

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