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#25 シベリア鉄道 前編 【ロシア横断の旅】
こんにちは。leoです。
前回、ロシア横断の旅の最初のポイント
極東都市、ウラジオストクについて投稿しました。
今回は2つ目のポイント、シベリア鉄道について書いていきます。
シベリア鉄道
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ロシアを横断するシベリア鉄道は、ウラジオストクからモスクワのヤロスラブリ駅を繋ぐ、9,000kmを超える路線です。もちろんこの距離は世界最長の鉄道路線です。
ちなみにロシアの区分では、ウラル山脈の東側が「西シベリア」、バイカル湖周辺が「東シベリア」、さらにその東が「極東」に分けられています。
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車両の種類
シベリア鉄道には3種類の車両があります。
オケアン号(Океан)
極東地域を走る電車。ウラジオストクから極東最大都市のハバロフスクまでを繋ぐ1泊2日の寝台列車
エニセイ号(Енисей)
オケアン号よりも長く走る電車で、シベリア地域で3番目に大きい都市、クラスノヤルスクからモスクワまでを繋ぐ2泊3日の寝台列車
ロシア号(Россия)
ウラジオストクからモスクワまで繋がる、シベリア鉄道最長の車両で7泊8日の寝台列車(深夜発であれば6泊7日の場合も)
現地の人は短距離で乗ることがほとんどで、全区間通して乗ることを勧めないそうです。飛行機で考えると、モスクワまで日本からは10時間ほどで、シベリア地域からであれば6〜8時間で着くはずなので、電車での移動は無駄な時間の使い方だと思います。それでも私は今回ロシア号に乗車し、8日間かけてモスクワまで行きました。私はその無駄を「時間を贅沢に使う」と捉えて、「シベリア鉄道によるロシア横断の旅」を決めました。面白い経験で、就職後にこんな旅行はできないだろうと卒業旅行にちょうどいいとも思っていました。
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車両の等級
ロシア号の車両には3種類の等級があります。
1等車(リュクス:Люкс)
2人1室の作りで、二人旅なら自分たちだけで車窓の旅を満喫できます。また、車両によってはシャワーが付いているそうです。
デメリットは料金が高いことや、一人旅の場合、見ず知らずの人と2人きりになります。
2等車(クペー:Купее)
4人1室で、2段ベッドが2つあり、中央に共用のテーブルがある作りです。料金と安心のバランスが良く、ファミリーの移動に向いています。室内に4人いるので、1等車ほどの気まずさはないです。
悪い点は人が多いことで行動を制限されることです。日中、食事をとる時は下段の人を気にして食事を取ったり、夜中、トイレに行きたい時は気をつけてハシゴを降りる必要があります。自分が下段の場合、上段の人の動きが気になり、食事の時にはスペースを共有する必要があります。
3等車(プラツカルトヌィ:Працкальный)
1等車の2等車は部屋の作りなので、就寝中に鍵をかけることができます。3等車は車両内に壁がない開放寝台です。そのため盗難にあうリスクが最も高いです。メリットは最安料金で乗車できることです。
上記のメリットとデメリットを勘案して、私は2等車を選びました。料金は31,674円でした。7泊しながら移動できると考えると、それほど高くないと思います。2段ベッドの上下の選択は上段を選びました。下段よりも1人の時間をつくりやすいかなと思ったからです。ちなみに乗車券の購入はHPからできるので、事前に日本で予約しておきました。
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車内には食堂車がありますが価格は高めです。長期間乗車する人は食料の持ち込みが必須です。車内に給湯器があるため、インスタントの食品が手軽に食べられます。私も日本から持っていき、乗車前に駅近くのスーパーで食料を調達しました(403R:677円)。また主要駅では20〜30分程の停車時間があるので、駅の売店で買うことができます。
【乗車初日】
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ホームに降りたたものの、どこの車両から入るかわからなかったので、日本人らしき人の後ろに並んだところ、そこは3等車の乗り場だったみたいで、正しい乗り場を教えてもらいました。
2等車の入り口で乗務員に乗車券を見せ、ようやく乗り込みました。その際、乗務員に何度も「6」と言われたので、「6」と書かれた部屋に入り荷物を広げていたら、数分後に「あなたは別の部屋だよ」と言われて移動しました。移動した部屋に日本人がいて話していたら、彼も移動させられました。
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当時のiPhoneのカメラが広角で撮れなかったため、わかりにくいですが、私が8日間を過ごす2等車の様子です。部屋の入り口はスーツケースの横幅とほとんど同じです。下段ベッドの下に収納でき、荷物を出す時は人がいないタイミングで広げてました。同じ部屋内にウラジオストクから乗った人は私しかいなかったのでしばらく1人で景色を眺めたり満喫していました。
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2時間ほど経つと、ウラジオストクから約90km離れたウスリースクという街に着き、体格のいいおじさん2人が私の部屋に入ってきました。すると乗務員も入ってきて、食事が配られました。「"チキン"と"ソーセージ"どっちがいい?」と聞かれたのでチキンを選びました。食事が出るなんて知らなかったので持ってきた食料が余るなと思いましたが、ネットで調べたら初日だけのサービスでした。おじさんがゴツめのナイフを持参していて、それで袋を切ったりしていました。駅に入る時にセキュリティチェックがあったはずですが、こんなナイフ寝台列車に持ち込んでいいんだと思いました。食事中に乗務員から「アイスあるよ?」と言われたので、「それは無料なの?」と聞き返したら、同部屋の2人に笑われました。無料だったら食べてました。
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食事後、すぐに2人が寝る準備をしてたので、私もベッドに戻って寝ました。深夜2時頃、400kmほど進んだダリネレチェンスクという街に着き、共に食事をした2人が下車しました。「1人になった時は部屋の鍵をかけた方がいい」と2人に言われたことを思い出し、鍵をかけました。それから1時間後、新たな同室の人が扉をガチャガチャしていたため、扉を開けるために起きました。室内に1人の時は常に自分が開ける必要があるなと考え、そこから自分では鍵をかけなくなりました。
【2日目】
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深夜のゴタゴタから寝て起きたら朝になり、750kmほど進んでハバロフスクに着きました。ここで下段の人が乗車し、深夜の人も下の席だったので下段が埋まってしまいました。下に座る勇気がなかったので、その後しばらくは上で過ごしていました。ウラジオストクでロシア全域で使用できるSIMカードを手にしていましたが、日本同様、田舎すぎると電波が入らないことがあるので、電波が入るタイミングで動画などをダウンロードしておき、車内でそれを鑑賞していました。
私は旅行中にGoogle mapで現在地がわかるようにスクショを撮るのが好きです。「私はこんなとこにいるんだー」と自らの現在地を客観的に把握でき、特に今回は鉄道移動のため、ロシアの様々な所で居場所の記録を残すことができました。
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汚い画像ですが、車両の共有トイレの様子を載せます。最低限の広さで海外特有のトイレットペーパーを流しちゃいけないタイプのトイレでした。2等車にはシャワーが無く、更衣室なども無いので、着替えなどもここで済ましていました。乗車中は基本車内にいるだけなので、トイレでボディーペーパーで身体を拭いていました。ちなみに車内は20℃以上が保たれていて普通に暖かいです。外との寒暖差がエグかったです。
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車両の連結部に給湯器がありました。古い機械ですが問題なくお湯を出せました。その横にはカップ麺やスナックなどが売られているので、小腹が空いても困りません。2日目からは持参してきた食料を食べ始めました。食器などは日本から持参しており、スーパーで買った即席麺はパッケージの写真を撮り忘れましたが、粉末スープと麺だけでした。シンプルすぎたので、前日の車内食で余ったサラミを乗せて少し豪華にしました。さすがにこれだけじゃ足らなかったので、食後にプロテインバーも食べて空腹を満たしました。
前半のシベリア鉄道の紹介が長くなってしまったので、今回はここまでにします。
次回は3日目以降のシベリア鉄道での思い出を書いていきます。
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シベリア鉄道 2日目 ティグダ(Тыгда)到着
約1,700km走破 残り約7,600km
今回の支出
シベリア鉄道乗車券:18,853R(31,674円)
スーパー買い出し:403R(677円)
合計 19,256R(32,351円) ※レート 1R = 1.68円
ロシアでの合計 22,031R(37,066円)
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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